2014.10.04(土)へっぽこ遠征inタイ王国(3日目) 海外・タイ王国 8:00AM 晴れのち大雨 32℃ 同行者:うしやんさん(タイ王国在住)、kapiさん タイ王国遠征、3日目の朝。 ・・・目が覚め窓の外を確認する。雨季とは思えない快晴だが、午後にはまた豪雨になるのだろう。そうなると午前中が勝負となってくるので、早速朝食を食べに宿の食堂に向かう。
食堂にてうしやんさん、kapiさんと合流。私はタイ王国遠征中、決まって宿で食べる朝食は豚粥である。日本のお粥とほとんど変わらないが、付け加える調味料のナンプラーなどが更に美味しさを引き出してくれる。
身支度を整え出発。まずはロータスで飲み物などを買い込む。このロータスもタイ王国では頻繁に見掛ける24時間の小型スーパーである。前にも例えたが日本の「まいばすけっと」の様な位置付けだと思う。セーウェン(セブンイレブン)も良いのだが、少しラインナップの変わったロータスでの買い物も楽しい。
目的地は「ご神木」。・・・空は快晴だが、本当に雨は降るのだろうか?
定点カメラ位置を通過。毎回変わりは無いのだが、それでも毎回写真を撮ってしまう...。
林道を進む。少し開けた場所に出たので空を確認すると、先ほどまで無かった“黒い雲”が広がり始めている。雲の色から見てどうやら雨雲だろう...。上空には湿った大気が佇んでいるのか、見る見るうちに雨雲が湧き出している。
空模様は気になるが、無事に「ご神木」に到着。昨日は多くの個体を確認する事が出来たので、本日も楽しみである。逸る気持ちを抑えきれぬまま車を降りる。
!!! ・・・今日も黒い塊がたくさん見える! さすが「ご神木」というべきか、昨日確認した個体は調査用に一時的に確保しているのだが、本日も多くのクワガタが集まっている。樹を見上げると小型のギラファ♂がギラファ♀を追いかけている。
別の樹液にはギラファ♂♀のペアが確認できる。ギラファの時期としては少し遅いかと感じていたが、今年に関しては良い頃合いだった様で数多くの個体を確認する事が出来る。数年前では想像もつかなかった光景が目の前に広がっている。
樹に張り付いている大きなギラファノコ♂をロッドで落としてみる。日本のノコギリクワガタも大歯型になると風格があるのだが、このギラファ♂の大型個体となると別次元に感じる。とにかく大きい。個人的にクワガタの魅力は、大きい小さいではないと日頃から思っているが、このタイ王国にて大きなギラファを目の当たりにすると、何か神々しいものを感じてしまう。
本日もオニツヤ♂は多い。日本の南西諸島のマルバネに良く似ていて、大きく丸っこい個体である。これが樹液場に数多く存在しているのだから、日本の樹液酒場とは全く違った光景になる。大きなギラファ♂とオニツヤ♂が樹液場を争ってバチバチと音を立てて戦っている。一瞬のことで画像を得られなかったのだが、改めてすごい場所に居る事を実感する。
・・・と、ここで何やら「知らないクワガタが落ちている...。」と、うしやんさんが言うので確認してみると、どうやらフタマタクワガタ♂らしき個体の亡骸であった。当然、この「ご神木」でも今までフタマタクワガタは確認したことは無い。
外国産クワガタに詳しいkapiさんによると、珍しいニグリトゥスフタマタクワガタ♂かも知れないと言う。生きた個体をこの周辺で確認できれば...と興味が湧いてくる。
・・・ここで大粒の雨が降り出してしまった。 次第に雨の強さは増しているのだが、それ以上に「ご神木」にいるクワガタの方が気になる。見上げればまだまだクワガタらしきシルエットは見える。うしやんさんがロッドでそれを落としてみるとモウホツヤ♀が確認できた。時期的にもそろそろ出てくる頃かと思っていたが、今シーズンも確認できて嬉しい。
さらに続けてモウホツヤ♂も落下してきた。すでに土砂降りになってしまった林道は田んぼの様になってるのだが、モウホツヤが確認できた喜びの方が大きく、何枚もシャッターを切ってしまった。
雨は完全に本降りになってしまったが、「ご神木」の葉っぱが傘になってくれて樹の真下は意外に濡れてない。本日も確認した個体は一時的に確保しておく。こうする事によって明日も空いた樹液場にニグリトゥスや他のクワガタなど集まりやすい状況を整えられればと思う。
それにしても1時間前は晴天だったはずなのに、一気に土砂降りになってしまった。やはり雨季というのは伊達ではない。湿度は日本と同じ様に蒸し暑いのだが、雨の降り方が日本の梅雨とは比べ物にならないほど雨量が多い。毎日ゲリラ豪雨といった感じである。
あっという間に大雨で林道はひどい状態になってしまった...。元々の悪路が”更なる悪路”になってしまった...。私は日本の南西諸島で借りるレンタカーはSクラスのヴィッツが多いのだが、このタイ王国では確実に無理である。日本のアマミミヤマの“あの場所”より数段キツイ悪路なのである。うしやんさんの4駆だからこそ進むことが出来るアドベンチャーゾーンなのである。
舗装された道に戻ってみると、道路が冠水した様子であった。地元の人が困っているのかと思ったら、どうやら若者達がそこで遊んでいる様子であった...。
先ほどまで土砂降りだったはずが少し車を走らせると雨は上がってしまった。どうやら雲の流れで随分と天候も左右される様子である。・・・昼食の時間を過ぎているので、いつも立ち寄ってる食堂に入る。
まずは皆で食べようと「カーオ・パッ・ムー」が運ばれてくる。初日同様いわゆるチャーハンである。“カーオ(米)・パッ(炒める)”であり、見た目も味もそのままである。今回はムー(豚)入りにしたのだが、やはり美味しい。
私は「ラートナー」をオーダーする。30バーツ(約90円)。野菜あんかけと、センヤイ(きし麺風の幅広い米麺)が最高にマッチングする。これもハズレはない。
もう一品として「ママ」をオーダーする。簡単に説明すると“辛い焼きそば”である。一皿30バーツ(約90円)。袋に入った乾麺を使用するなど日本でもお馴染みの焼きそばだが、唐辛子が結構入っていてかなり辛い。私は数口で口の中が火事になったが、kapiさんは「甘くて美味い!」と言い、そのままkapiさんが平らげた。因みに料理名が「ママ」だと思っていたのだが、どうやら乾麺のメーカーが「ママー」の様で、本当の料理名は良く分からない...。
遅い昼食を終えて、いったん宿に戻る事にした。宿に戻るといっても、宿の敷地内もジャングルなのでクワガタは生息している。前回から気になっている樹を確認してみる。
雨季という事あってか、“宿の敷地内”とは思えないジャングルは鬱蒼としている。しばらく藪漕ぎを行い目的としている樹まで進んでいく。
なんとなく足元が気になったので確認してみると、ズボンのすそが赤く染まっている。どうやらヒルに噛まれた様である。マダニは勘弁だが、ヒルであれば「血行の悪い血を吸ってくれたのだ...」と諦める(しかない)。今回はヒル・ダニ対策の長靴を履いてなかったのだが、やはり対策は必須である。
目的地に到着。すると昨年と同じ場所に黒い塊が見える。どうやら樹液場があり、クワガタが数頭集まっている様子である。遠目に見てオニツヤとヒラタの様である。
長網で確認を試みる。とりあえず1頭はウエスターマンヒラタ♂と確認できたのだが、もう1頭は完全に踏ん張ってしまい、意地でも落ちない様子である。おそらくシルエット的にオニツヤで間違いないだろう。
宿の敷地内でも充分に探索を堪能する事が出来た。いつしか日も傾き始めたので、とりあえず宿にて休憩とする。
昼寝から覚め夕食の時間となる。まずは前菜的にレモングラスのサラダが運ばれてきた。今回で12回目となるタイ王国であるが、個人的にレモングラスがまだ馴染めない....。パクチーは最初こそ苦手であったか、数をこなす内に全く気にならなくなったのだが、レモングラスはまだ時間が掛かりそうである。
次に薬草と揚げ魚の炒め物である。うしやんさんが好きな様で、前記のサラダと共によくオーダーされる。kapiさんは両方共に美味しいと食が進んでいる。辛いもの含めてkapiさんは私以上にタイ料理にハマっている様である。
夕食後、ライトトラップのポイントへと向かう。この場所も宿の敷地内であり、スムーズに移動できるのが嬉しい。すぐにセットし照射を開始する。昨晩同様に月齢が悪いのでそれほど期待できないかも知れないが、宿から近いので可能な限り照射を試みる。
・・・しかし、月齢には勝てずと言ったところであろうか、甲虫らしい昆虫の飛来はなかった。昨日今日と昼間の探索で充分なほどクワガタの姿を確認しているので、夜のライトトラップはオマケの様な感じで見ていたが、それでも今回は新たなライトのテストなどもあったので、それなりに収穫はあったと思う。・・・最近はこの場所でライトトラップを行う際、月齢に恵まれてないので、次回は月齢の良い時期に来てみたい。
・・・タイ王国遠征3日目もタイ王国を最高に満喫する事が出来た。 ・・・明日は遠征最終日。時間の許す限り「ご神木」をチェックしてみたいと思う。 ・・・楽しみだ zzz 成績:ギラファノコ♂×6 ♀×9 モウホツヤ♂×1 ♀×2 オニツヤ♂×4 ♀×3 ヒラタ♂×1 ♀×2 ニグリトゥスフタマタ♂(亡骸) (魔琴:持ち帰りなし) |
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