2012.10.29(月)
茨城県・某所@ 3:00PM 晴れ 15℃ (涼しい) 同行者:kapiさん

まだ今年の探索を終了するには早いと思い、kapiさんと共に来ジーズンの下見を行う事にした。せっかくなので過去にオオクワ実績ある場所含め、雰囲気のありそうな場所をチェックしていく。

久々のオオクワ調査
久々のオオクワ調査



第一ポイントに到着。久しぶりに来てみたが下草が多く茂っており、何も確認できない...。しかし、以前訪れた際、非常に雰囲気の良い材が確認できたので、記憶を辿りながら下草を除けてみる。

ただの草むら?
ただの草むら?



すると、やはり草の下には材が隠れていた。この周辺は以前オオクワ♂の幼虫を確認した場所でもあるので、非常に期待度の高いものを感じる。・・・今回は下見という事で、個人的に気の乗らない材割りはせず、多数の材の確認程度に留めておく。可能な限りその成虫が付きそうな樹液場を見つけておきたい。

草の下は材がゴロゴロ
草の下は材がゴロゴロ



少しばかり藪漕ぎを行って、雰囲気の良さそうな場所を探してみる。しかし以前有望と思われていた樹の洞は埋まってしまったり、雰囲気も変わった場所も多い...。時間の経過と共にフィールドも変化している事が窺える...。

コカマキリ
コカマキリ



まもなく11月を迎えるフールド上は、日が傾けば一気に気温も下がる。肌寒く感じる中、夕暮れも早いので場所を移動してみる...。

虫の姿も少ない...
虫の姿も少ない...


周辺の中で一番可能性のありそうな樹液場を確認してみると、“見るも無残な姿”になっていた...。以前のその樹は非常に雰囲気のある厚い樹皮めくれがあり、夏場は樹液も出るので多くのクワガタやオオムラサキが集まっていた樹であった...。更に部分枯れの様な場所もあったので、オオクワ♀の産卵場所としても可能性を感じていた。


・・・しかし、それも全て過去のものとなってしまった。


無数の斧が入り、樹皮めくれは全て無くなっている..。樹の根元にはまだ生木の部分にまで斧が入り、それが無残にも横たわっている。もうこれでは来シーズン何も集まって来ないだろう...。過去のオオクワ生息環境を考えると“オオクワの樹液採集”として充分に可能性があった場所だけにショックは大きかった。・・・以前から強く感じているが、この様な光景を目にする毎に、個人的に“材割り”という採集方法に全く魅力を感じない。やはりクワガタは成虫の野外活動シーズンに拘りたい。

悲惨な姿に...
悲惨な姿に...



・・・気持ちを切り替えるテンションも無く、その他の場所を何となく探してみる。いくつか新たな樹液場所を見つけることは出来たが、来シーズンこの場所に足を運ぶかすら分からない。

樹液痕...
樹液痕...



正直なところ“オオクワの樹液採集”を目標にしているはずが、アプローチをすればするほど、その距離が遠のいていく気がするのは何故だろうか?“その距離”とは気持ちの部分であり、せっかく長い時間を掛けて良い雰囲気の場所を見つけても、自分の意思と反して他人にそこを破壊されてしまう...。様々な採集者が居るので、様々な採集方法があるのだろうが、こういう現状を数多く目の当たりにしてきてモチベーションの維持の難しさを感じてしまった...。

可能性は...
可能性は...




とりあえず本日の探索を終了する...。最近は「採集」という言葉より「探索」と表現を好んで使用している。それは本日確認した厳しい(身勝手な)採集者のスタイルと一線を画する意味もあるかも知れない...。このサイトを閲覧頂いている方の中にも樹液採集の中で、今回と似た様な経験をお持ちの方も多いと思う。“採集スタイル”というのは、一般的に見れば「採集者」という、ひとつの括りで片付けられてしまうのかも知れないが、その当事者としては小さな小さな活動かも知れないが、“へっぽこ”なりに信念を持っていきたいと思う。少なくとも10年以上サイトを公開している身でもあるので、観て頂いている方々にも“何かを感じて頂く”きっかけになればと思う。

秋も深まる
秋も深まる



今回も何の結果の出ない“へっぽこ”な採集記であった...。それでも自分自身を改めて考えさせられる1日であったと思う。


成績:ボ〜ズ

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