2012.09.13(木) 福島県・桧枝岐 1:00PM 晴れ 24℃ 同行者:kapiさん 2年振りの福島県・南会津探索。自分にとって思い入れのある場所である。13年前、「クワガタムシ飼育のスーパーテクニック」でしか見たことないヒメオオクワガタを実際に自分の目で確かめてみたいと思い、無理を承知で遠出し、大雨の中“生涯初となるヒメオオ”を見つけた思い出は、今でも鮮明に記憶している。その時「この感動を書き残しておきたい!」と仕事中にコッソリとレポート用紙に執筆したのが、私にとって最初の採集記であり、それがそのままサイトの最初の記事となり現在に至っている。・・・当時は、その後自分が離島や海外にまで足を伸ばすとは想像もしてなかった。
栃木県を抜ける途中、遅めの昼食を取る。可能であれば久しぶりに「スープ入り焼きそば」を食べたかったのが、時間が合わなかった...。
いつものコンビニに立ち寄ってみると、「Yショップ」に変わっていた...。古くは「HOT SPAR」、最近まで「Coco !」だったのだが...。
福島県に入り標高1000メートルを越えた辺りでヤナギのルッキングを行ってみる。以前はもう少し確認しやすかった気がするのだが、ヒメオオが減ったのか?自分の目が衰えたのか?全く気配すら感じられなかった...。
そうこうしている内に夕暮れを迎えてしまった。ルッキングでの探索を終了し、今回の本命であるライトトラップのポイントを探していく。ご存知の方も多いと思うのだが、周辺はライトトラップ禁止の場所もあるので、ライトの設置場所に気を遣いながら選定していく。
数箇所の候補地から今回はある場所に決定した。思えば福島県に足を運ぶ様になってから数年間は、他の方々がライトトラップを行っているのを羨ましく思いながら、自分は外灯回りを行っていた。それから考えると、こうやって福島でライトトラップが行えるというのは、個人的に意味の大きい事だと思う。
夜の帳が下りるまでkapiさんは仮眠、私は3DS「デビルサマナー ソウルハッカーズ」をプレイして時を過ごす。このゲームはセガサターン時代にプレイした素晴らしいソフトだと思う。最近は新作のゲームより過去の名作の方が思い入れのある分、楽しく感じている。
頃合いをみてライトトラップを開始する。とりあえず今回は何でも良いのでクワガタが飛来してくれればと思う。月齢もそれほど悪くないので、まずは1頭目の飛来を心待ちにしてみる。
ライト点灯直後に見知らぬ中型カミキリが飛来した。とりあえずは甲虫がライトに反応している様子である。
少しすると黒い物体が飛来したので確認してみるとアカアシ♂であった。とりあえず念願の福島県でのライトトラップにて、クワガタの飛来が確認でき非常に嬉しい。
アカアシ♂の飛来直後にアカアシ♀も飛来。今日はこれで終了でも良いくらい気分が良い!
しばらくの間、甲虫の飛来が止まり静寂の時を過ごす。少し気が抜けた状態で居ると、いきなり大型甲虫の羽音がライト付近に着地した。かなり驚き、慌てて確認してみるとカブトムシ♀だった...。カブトムシは時期的にもう居ないと思い込んでいただけに、ちょっと微妙であった...。
カブトムシ♀を確認した後、他の個体は居ないものかと見渡してみると、小さな甲虫が佇んでいた。見慣れないシルエットだと思い、よく確認してみるとオニ♀であった。“へっぽこ”的には、実に7年振りのオニ確認であり、♀は初めてフィールド上で確認する事になる。個人的にレアなクワガタであり嬉しい!
その後アカアシ♂が飛来。オニが飛来しただけに、可能であればヒメオオの飛来も期待してみたい所であるが、贅沢は言えない...。
照射を続け、そろそろバッテリーの残りも見え始めてきた。気が付くとシャツ1枚では寒く感じるほど気温が下がっている。やはり東北だけに9月中旬ともなれば、秋の気配も色濃くなってくる。
そろそろ撤収を始めようかと思っていると、大型甲虫がライト前に現れた。一瞬シロスジカミキリか?と感じたのだが、念のため着地した個体を確認してみると、まさかのミヤマ♂であった。それこそ時期的にミヤマは無いと思っていただけに、ライトトラップ終了間際のミヤマ飛来に今晩のライトトラップが成功であった事を実感する。
・・・全てのバッテリーが終了となり、大満足の中、撤収作業を行った。
栃木県を抜け東京都に向かう。車の中でふと昔の事を思い出す...。1999年9月に初めて訪れた福島県。その頃はまさか自分が福島県でライトトラップを行うとは夢にも思わなかったのだが、あれから13年という月日を経て、それが実現に至った。結果としても7年振りのオニ確認やミヤマの飛来も嬉しかった。大げさな表現かも知れないが、クワガタ探索は改めて自分自身の人生というドラマと平行している気がする。その内容は決して合理的ではないかも知れないが、自問自答しながらも継続していく事が“自分らしさ”に繋がっていくであろうと、改めて感じる事ができた1日であった。
成績:ミヤマ♂×1 オニ♀×1 アカアシ♂×2 ♀×1 カブトムシ♀×1 (魔琴:持ち帰りなし) |