2012.07.14(土)へっぽこ遠征in五島列島(3日目)
長崎県・福江島 9:00AM 曇り時々雨 29℃(蒸し暑い) 同行者:kapiさん

福江島遠征、最終日。

宿をチェックアウトし、朝食を購入する為「ほっともっと」に立ち寄る。福江島は「ミスタードーナツ」や「モスバーガー」も存在している。同じ長崎県の対馬も似た様な店舗展開であるが、食事処や宿の多さは福江島の方が分かりやすく便利に感じる。

最終日の朝食
最終日の朝食



朝食を済ませ、最初のポイントに向かってみる...。




まずは、初日から多くのノコを確認している樹液場へと足を運んでみる。樹の根元に立ち、見上げてみると、樹液部に数頭のノコの姿が確認できる。長網で届く様な場所ではないので、樹を蹴ってみる。

樹液をチェック
樹液をチェック



すると、今回も多くのノコが落下してきた。どうやらノコの発生時期の様で、結果的に今回の遠征で大量のノコを確認する事が出来た。思えば前回の遠征時は小型のノコが多かった印象であったが、今回は全体的に中歯型や大歯型個体を多く確認する事が出来た。

蹴りで落下してきたノコ
蹴りで落下してきたノコ



蹴る度にノコが落下してくるので、同じ樹を数回蹴っていると、いきなり存在感の強い物体が落下してきた。確認してみると大きなゴトウヒラタ♂であった。まさかヒラタが落下してくるとは思わなかったので驚いてしまった...。

まさかの落下!!
まさかの落下!!



起き上がった個体の写真を撮ってみる。前回の遠征では、ここまで大きなゴトウヒラタ♂は確認できなかったのだが、シルエットを見た限り、専門的には判らないのだが、ツシマヒラタと本土ヒラタの中間的な印象を受ける。

福江島・ゴトウヒラタ♂
福江島・ゴトウヒラタ♂



その後、他の樹でkapiさんが別のゴトウヒラタ♂を蹴り採集にて確認されていた。ゴトウヒラタは内歯の位置が、大顎の根元に近いのも特徴的だと感じる。

もう1頭確認!
もう1頭確認!


一度市街地に戻り、コンビニにて飲み物を購入する。梅雨時という事もあって、とにかく蒸し暑い...。山の中では立っているだけで大量の汗が噴出してくる。やはり水分補給は重要なので、多めに飲み物を持つ様にしている。

便利なコンビニ
便利なコンビニ



フルーツトラップの最終確認と回収を行うため、再び山へと向かう。福江島では最終日も昼間にカナブン探索が出来るので楽しみである。

フルーツトラップを回収しく行く
フルーツトラップを回収しく行く


ポイントに到着後、早速フルーツトラップを確認してみる。・・・するとゴトウヒラタ用に直置きしておいたトラップに数頭のカナブンが来ている。

直置きにカナブン...!?
直置きにカナブン...!?



よく見るとフクエアオカナブンが交尾中であった。まさか直置きトラップにて、フクエアオカナブンのペアが確認できるとは思わなかった...。

フクエアオカナブンのペア
フクエアオカナブンのペア



他のゴトウヒラタ用トラップにもフクエアオカナブンが来ていた。前回遠征時も最終日にフクエアオカナブンが確認できた設置場所であるが、今回も最終日に個体を確認する事ができた。

別のヒラタ用トラップにも来ている...
別のヒラタ用トラップにも来ている...



その後、フクエアオカナブン用の高所トラップを確認していく。・・・するとトラップには多くのカナブンが集まっている。その中には通常カナブンより数は少ないがフクエアオカナブンの姿も確認できる。

混雑中...
混雑中...



他のトラップも同じ様に多くのカナブンが集まっている。ここにも数頭フクエアオカナブンが付いている。感覚的には“通常カナブン5:1フクエアオカナブン”くらいの割り合いだろうか?


どれもこんな感じ



良い流れだと思いながら次々とフルーツトラップを確認していくと、カナブンとは明らかに異なるシルエットが張り付いている...。瞬間的にセンサーが反応する。「ミヤマ♂だ!!」kapiさんと共に興奮しながら、トラップの真下に駆け寄り確認する。

うおぉぉぉぉっ!
うおぉぉぉぉっ!



間違いなくフルーツトラップにミヤマ♂が来ている。その左横にはフクエアオカナブンの姿も確認できる。福江島らしい貴重なショットだと感じながら、デジカメのシャッターを何枚も切る。距離があるのでなかなかピントが合い難いのだが、今回の遠征は“この画像”が得られただけで充分に遠征した甲斐があったと思う。

ミヤマ♂が来ている!!
ミヤマ♂が来ている!!



何枚画像を得たか分からないほどシャッターを切った後、長網にて個体を確認してみる。間違いなく福江島のミヤマ♂であった。欲をいえば初日と2日目のライトトラップ時に飛来して欲しかったのだが、これは次回以降の課題としておきたい。因みにこのトラップは少々異なるレシピにて設置したフルーツトラップだったので、非常に良い確認が出来た事もあり、このレシピは今後に活かしていきたいと思う。

福江島・ミヤマ♂
福江島・ミヤマ♂



一通りフルーツトラップを確認し、そろそろトラップの回収を始めようかと思っていたら「こんにちは!」と別方向から声が聞こえた...。まさかの“ダークゾーン”かと声を出して驚いてしまったが、声の主は九州大学の学生さんであった...。非常に丁寧な方であり、話の流れで私達の用意したフルーツトラップをそのまま継続使用する事になり、問題ない範囲(個数)で受け継いで頂く事になった。

探索終了!
探索終了!



・・・その後、それ以外のフルーツトラップを回収して、今回の福江島探索を終了する事にした。




探索を終え市街地に戻ってくる。飛行機の時間までまだ少々あるので街の中を回ってみると、やはり教会が目立つ場所に存在している。改めて福江島は教会の多い特徴ある島だと感じる。個人的には対馬より福江島の方が個性ある、良い島だと感じている。

市街地の教会
市街地の教会



3年前に「ドラゴンクエスト\」を購入したゲームソフト屋に立ち寄ってみると、残念ながら閉店していた。時の経過を感じる。・・・大きなエンジン音が聞こえてきたので空を見上げると、私達が搭乗予定の1本前の航空機が着陸態勢に入っていた。梅雨空であるが、とりあえず飛行には支障ない様子である。

飛行機は飛んでいる...
飛行機は飛んでいる...



レンタカーを返却し福江空港に向かう。ここで少々神経を使うのは、HIDハンディライトに“物言い”が付かないか心配であったが、福江空港の保安員は、私が持参した証明書を見せると「ライト本体は機内預けOK、予備(外付け)バッテリーは手荷物にてお願いします。」と完璧な対応であった。

チェックインを済ませる
チェックインを済ませる



因みに、手荷物として機内に持ち込む外付けバッテリーは不測の通電を避けるために、保安員が通電箇所に絶縁テープを張り万全を重ねた。

絶縁処理にて機内持ち込み許可
絶縁処理にて機内持ち込み許可



全ての荷物がクリアになり、ひと安心。・・・ふと受付カウンターを見ると“ANA仕様”のRX−78が展示されていた。アレンジにセンスを感じる。

ANAはいむ製?
ANAはいむ製?




搭乗時刻が来たので飛行機に乗り込む。福江島は探索としてみた感じでは、他の離島以上に独特の雰囲気が感じられる。毎年来る様な場所では無いのだが、また少し時間を置いて訪れてみたいと思う。今回の福江島探索も本当に楽しかった。

楽しかった福江島
楽しかった福江島



成績ミヤマ♂×1 ゴトウヒラタ♂×2 ノコ♂×11 ♀×8 (フクエアオカナブン♂×2 ♀×5)
虫けら屋さん研究用として、ミヤマ♂×1、フクエアオカナブン♂×2 ♀×2 持ち帰り)



この後、経由地である福岡空港にて羽田空港への乗り継ぎ時、改めて保安検査を受けるのだが、手荷物の外付けバッテリーにまたしても“物言い”が付いてしまった...。

以前も対馬遠征時に、ここの保安員の不手際で面倒があったのだが、今回も同じ様な状況に陥ってしまった。現在の航空法では問題ないので、他の空港ではパスできる内容でも“福岡空港だけ”はチェックが入りやすい。先方もそれが仕事なので仕方ないのかも知れないが、問題ないものを問題ありとして長時間足止め喰らうのは気分が良くない。福岡空港を利用される方は証明書などを確実に携帯し、航空法も知識として覚えておく必要があるかも知れない。

採集目次に戻る