2015年5月1日、石垣市条例で、チャイロマルバネクワガタとヤエヤママルバネクワガタとヤエヤマノコギリクワガタは採集禁止となりました。 下記、採集記は規制以前のものです。 |
2011.10.22(土)へっぽこ遠征in八重山列島(2日目) 沖縄県・石垣島 6:30AM 晴れ 28℃ 同行者:kapiさん 石垣島遠征、2日目。 ある考えの下、夜明けと共に起床する。ホテルの朝食は豪華なのだが、食べ過ぎると林道を歩くのが辛くなってしまうので、軽めで止めておく。
・・・早めの朝食を終え、身支度を整え早めに出発する。
林道に到着する頃には辺りも明るくなっていた。ちょうど良い頃合いだと歩を進める。あえて早朝を選択したのは、他の採集者が夜間のヤエヤママルバネ探索の疲れで宿で休んでいると思ったので、早朝であればゆっくり林道を歩けると踏んだからである。タコ採れを目標にしている訳では無く、チャイロマルバネ1頭でも良いので、ノンビリと林道を歩きたい。
林道の至る箇所で土砂崩れが起こっている。石垣島では良く見掛ける光景であるが、他の南西諸島でも台風や大雨などの影響で林道の通行止めという状況は少なくない。この様な場合、無理は禁物であり別のルートを探索する様にしている。
思わく通り、早朝という事もあって採集者の数は少ない。kapiさんと世間話をしながらノンビリと歩くことが出来、最高に気持ち良い。
採集者の数が少ない早朝といっても簡単に確認できるほど個体数は多くない。それでも昨日以上に期待を持ってチャイロマルバネを探していく。
しばらく探索を続けていくと、小さな樹の幹にチャイロマルバネ♂が確認できた。早朝という事もあり気温はまだ低く、今朝方飛来した個体なのか、昨日から佇んでいる個体なのか判らないが、遠征2日目もチャイロマルバネを確認する事が出来て良かった。
・・・と、たった今チャイロマルバネを確認した隣の樹に目をやると、もう1頭チャイロマルバネ♂が佇んでいた。過去の経験上、風通しの良い場所では割りと個体を確認しやすい気がする。この2頭同時確認もそれに当てはまる。・・・こうなるとまだ個体が確認できる気がするので、集中力を高めて探してみる。
・・・するとkapiさんがススキの合間に佇むチャイロマルバネ♂を発見した。非常に見難い場所であったが、確認してみると間違いなくチャイロマルバネであった。この3頭の間隔は僅か1メートルほどの距離なので、やはり条件によって個体の濃い薄いといった場所はあるのだろう。因みにこの3頭共に長網を使用せずに素手でキャッチする事が出来た。ヒメオオ並みに音や振動に敏感なチャイロマルバネであるが、おとなしくキャッチできた事を考えると、昨日から佇んでいた(休んでいた)個体だったのかも知れない。
更にkapiさんがもう1頭チャイロマルバネ♂を確認して、早朝探索で4頭の個体を確認する事が出来た。やはり“早起きは三文の徳”と言ったところだろうか。
kapiさんが確保したチャイロマルバネを改めて確認してみると、非常に特徴的な国産クワガタだと感じる。昼行性ということもあり、明るい色彩に南西を感じる。特に琥珀色した上翅は非常に美しい。・・・それでも個人的に持ち帰ろうと言う気にはならない。
“へっぽこ”の探索としては充分に満足できる内容であったので、探索を小休止して石垣島の観光に移る。
紅いもアイスを食べたり、観光スポットに足を運んで楽しむ。過去に訪れたことのある離島で、目的とした個体を確認できた場合は、今まで以上に“旅”を楽しむ様にしている。
・・・とりあえず一度、宿に戻り昼寝をする事にした。
午後に入りkapiさんと共に探索を再開する。午後と言っても間もなく夕暮れを迎える時間帯になってしまった...。すでに多くの採集者はその目的を終え山を下り始めているので、逆に“採りこぼし”など居ればと思い林道を進んでいくと、チャイロマルバネらしきシルエットが確認できた。
長網にて捕獲した個体を確認してみるとチャイロマルバネ♂であった。場所柄、見つけやすい箇所であった為、タイミングよく訪れた個体を確認する事が出来たのだろう。夕日に染まるチャイロマルバネに哀愁を感じる。
・・・その後もしばらく探索を続けたが、それ以上の確認は無かった。ゆるい探索でチャイロマルバネ♂を数頭確認できたのだから“へっぽこ”としては、充分に満足である。
夜の帳が下り探索を開始する。通常であれば時期的にも“ヤエヤママルバネ探索以外の選択肢は無い”ところであるが、私もkapiさんもラッシュ状態の山に入る気になれず、外灯確認をする事にした。・・・ヤエヤママルバネ採集記事を期待されている方には申し訳ないと思う。
いくつか外灯をチェックしていくとキボシカミキリが確認できた。とりあえず外灯に甲虫は集まっている様なので、クワガタの姿が無いか探していく。
ある場所に来るとサキシマヒラタ♀の亡骸が確認できた。周辺には外灯が無いので、おそらく歩行していた個体が車に轢かれてしまったのだろう。他の個体が歩行している可能性が高いので、もう少し周辺を調べてみる。
すると今度は元気なサキシマヒラタ♀が歩行していた。この周辺にも外灯は無いので、林道を歩行にて移動しているという印象を受ける。もしそうだとすれば、まだもう少し個体を確認できる可能性はあると感じる。
林道の側溝を覗いて見るとサソリモドキが確認できた。なんだか久しぶりに確認した様な気がする...。
もうしばらく探索を続けてみると路上に大きな甲虫のシルエットが確認できたので、「まさかのヤエヤママルバネか?」と驚いて確認してみると、サキシマヒラタ♂であった。今夜は山深い場所へと入ってないので、さすがにマルバネは無いと思っていたが、大きなサキシマヒラタ♂に出会えて良かった。
・・・その後も外灯確認を行ったが、クワガタの姿を確認できないので、本日の探索を終了として宿に戻ることにした。
・・・それにしてもヤエヤママルバネシーズン中に山に入らないとは、“へっぽこ”ならぬ“ヘタレ”過ぎるかも知れないが、今回はそれで良いと思っている。普通は趣味に対して経年と共にレベルが上がるはずであるが、どういう訳か今まで以上に“まったり感”が漂う探索者になってしまったのかも知れない。それでもチャイロマルバネ探索は非常に満足のいく楽しい探索となった。風呂に入った後、ホテルのマッサージを受け早めの就寝とする。 明日は最終日。チャイロマルバネメインの探索を試みたい...zzz 成績:チャイロマルバネ♂×5 サキシマヒラタ♂×1 ♀×1 (魔琴:持ち帰りなし) |
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