2015年5月1日、石垣市条例で、チャイロマルバネクワガタとヤエヤママルバネクワガタとヤエヤマノコギリクワガタは採集禁止となりました。 下記、採集記は規制以前のものです。 |
2011.10.21(金)へっぽこ遠征in八重山列島(1日目) 沖縄県・石垣島 4:30AM 曇り 29℃ 同行者:kapiさん 2年振りの石垣島遠征。kapiさんとお話をしている内に石垣島に興味があると言う事で、遠征を試みる事にした。石垣島は観光地としても有名であり、市街地では食事する場所やコンビニも多く、不自由のない快適な島だと感じている。無理をしなければチャイロマルバネは探索しやすい島なので、時期的にも採集者が多いと思われるが、マイペースで楽しんでみたい。
羽田空港に向かうため自宅を出発すると、外はまだ漆黒の闇に包まれていた...。今の時期は日の出時刻も遅く、南国仕様のシャツ1枚では寒さすら感じる。
羽田空港に到着する頃には日も昇り明るくなってきた。石垣島の場合、朝一の直行便に乗れれば、午前中からチャイロマルバネ探索が楽しめるので朝早く辛いところであるが、少々無理をしてでも直行便を選択している。
全て順調に羽田空港を飛び立つことが出来た。朝早かった事もあり、すぐに眠ることにした...。
・・・羽田空港を発ち約3時間。眠りから覚めると、まもなく石垣島へと着陸態勢に入った。2年振りに石垣島へと降り立つ。「おーりとーり」の看板が懐かしい。機内預けをしていた荷物と5メートルの長網の竿を受け取り、予約しておいたレンタカー屋を探す。
毎回決めている融通の利くレンタカー屋から車を借り、早速探索の準備に取り掛かる。
とりあえずコンビニにて身支度を整える。石垣島にはコンビニが多く存在するので本当に助かる。朝早かったせいか、小腹が減ったので、毎度ながらスパム系のおにぎりを購入する。自分にとってこれも南西諸島を感じる一品なのである。
石垣島が初めてのkapiさんと話をしている内に目的地に到着。共に5メートルの長網を装着する。自分の長網はいつ以来だか忘れているほど久しぶりの投入になる。おそらくkapiさんと2本同時投入は初めてになるかも知れない。それほど今まで“緩い探索”をしていたのだろう...。
それにしても暑い!今朝方自宅を出発する頃は寒さすら感じていたのに、さすが南西諸島の石垣島。気温はおそらく30℃近くあるであろう。空を見上げると完全に夏色の雲であり、普段のストレスなど忘れさせてくれる素晴らしいひと時を感じる。
チャイロマルバネ探索を開始する。少しすると葉の裏に子を守るカメムシの姿があった。南西らしいメタリックな存在になっていくのであろう。
石垣島は10月後半でもセミの個体数は多い。目の前に居る個体はイワサキゼミだろうか?鳴き声からして何種類か存在すると思われる。
目を凝らしススキを確認していくと久しぶりのコオロギが佇んでいた。樹にも登るし葉にも付いているので、チャイロマルバネを探していると気になる存在なのである。確か「マダラコオロギ」という名だった気がする。
チャイロマルバネ♂が飛来しそうな“風通しの良さそうな吹き上げ”を集中して確認していく。今までは少し時期を遅くしての石垣島であったので、林道全てをチェックしていたが、今回は発生時期としては良い頃合いだと思っているので確認する視点を少し変えている。
しばらくするとクロカタゾウムシが確認できた。これも石垣島らしい虫だと感じている。誰が言ったか“鉄アレイ”とは上手い表現だと思う。
1時間以上探索を続けていくと、やっと“ススキに佇むチャイロマルバネ♂”の姿を確認する事が出来た。自分達以外にも多くの採集者が入っているので簡単ではないと感じていたが、まずは一安心である。実はこの個体の他にもう1頭チャイロマルバネを確認したのだが、捕獲しようと近付いた瞬間、藪の中に落ちてしまい見失ってしまった...。非常に敏感であり、ちょっとした振動でも簡単に落下してしまう。
とりあえず1頭確認できたので、一度市街地に戻り昼食を取ることにした。
チャイロマルバネも確認できた事であるし、せっかくの石垣島なので石垣牛を堪能することにした。久々に食べたが最高に美味しかった。
・・・昼食後は夜のヤエヤママルバネ探索に備え、下見を行うことにした。 一応今回はチャイロマルバネ探索がメインと考えての遠征なので、それほどタフなヤエヤママルバネ探索は予定してないのだが、せっかくなので下見を行いkapiさんと打ち合わせしていく。どうやらkapiさんは森ではヤエヤママルバネよりも“ヤエヤマオオコウモリ”を見てみたいらしい。
・・・と、ヤエヤマオオコウモリが居ないものかと少々見渡していくと、超至近距離にヤエヤマオオコウモリがぶら下がっていた。あまりの近さに驚きながらカメラを用意すると、オオコウモリは慌てて飛び去ろうと私の真横を通過した。こちらも大慌てでシャッターを切る。一瞬の出来事だったので1枚しかシャッターは切れなかったが、一応は画像を得ることが出来た。
・・・とりあえずkapiさんは喜んでいた様である。
それなりに下見を終え夜の帳を待っていると、他の採集者が数名居たので少々話をしてみる。どうやらかなり若い方々で装備もプロ仕様に窺えた。当然ヤエヤママルバネ狙いとの事でギネス個体の話などをされていた。・・・他の方とバッティングしても仕方が無いので、別の場所に移動する事にした。
・・・場所を移動し車を降りようとした瞬間、右太ももにビリッと電気が走った。どうやら酷くつった様であり、しばらくその場で固まってしまった。常日頃からウォーキングなど心掛けているのだが、それでも運動不足が祟ったのであろう...。やはりクワガタ探索には体作りも重要だと感じる。・・・しばらく回復に時間を要したが、なんとか林道に足を向ける。 元々ヤエヤママルバネ探索には重点を置いてなかったので、あまり他の採集者とバッティングしない場所を選択しながら探索を進める。所々で雰囲気のあるシイを確認するが、ヤエヤママルバネの姿は確認できない。途中、樹に黒い物体が数頭居るので確認してみると全てゴキブリであった...。
前回の遠征で大歯型のヤエヤママルバネを確認した樹もチェックしてみたが、何も居なかった...。
・・・周辺を見渡し採集記用に数枚写真を撮って、この場を後にした...。 (2015年5月9日追記)・・・数年経って、写真の整理をしていて気付いたのだが、この時撮影した画像の中にヤエヤママルバネ♂が写り込んでいた。拡大画像で見た感じおそらく大歯型だと思われる。このことから「居なかった...。」ではなく、“見つけられなかった”という事になる。いかに勝手な思い込みや先入観だけで探索しているかが良く分かる(笑)。・・・過去の自分から学ぶことができて良かった。
・・・その後もう少し探索を行ったが、ヤエヤママルバネは確認できなかった。時期的に個体は発生していると思われるが、他の採集者が多く入っており、右足も痛いので今晩は無理せず宿に戻ることにした。
・・・早めの宿に戻り、明日に備えようと横になる。疲れはあるのに寝つきが良くない...。 最近は国内の離島に以前ほど積極的になれない自分が居たりする...。結果云々よりも何度か足を運んだ場所には、どこか新鮮味を感じなくなってるのかも知れない。国内離島の採集シーズンは全国から多くの採集者が集まってくるのだが、良く言えば彼らの邪魔をしたくない気持ちと共に、ノンビリとフィールドを楽しみたい気持ちもある。 ・・・やはり私は“虫屋”でないのだろう。 ・・・明日もチャイロマルバネ探索を中心に行っていこうと思う。 成績:チャイロマルバネ♂×1 (魔琴:持ち帰りなし) |
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