2011.09.02(金)へっぽこ遠征inタイ王国(2日目)
海外・タイ王国 7:00AM 雨 29℃ 同行者:うしやんさん(タイ王国在住)

タイ王国遠征、2日目の朝。

アユタヤにて目を覚ます。「アユタヤ...」どこかで聞き覚えのある地名だと思ったら、やはり「アユタヤ王朝」など歴史的にも有名な地域であった。とりあえず窓の外を確認してみると、幸いにも雨は落ちてなかった。うしやんさんと合流し朝食の粥を食べる。

アユタヤの朝
アユタヤの朝


朝食を取った後、身支度を整え宿をチェックアウトする。周辺では、ちらほらと日本語も聞こえる。どうやらこのアユタヤにはビジネスとしても多くの日本人が滞在している様に窺える。まずはここでも数件おきに存在するセブンイレブンに立ち寄ってみる。

アユタヤの街並み
アユタヤの街並み



タイ王国のセブンイレブンは毎度ながら、とにかくグリコ製品が多い。以前にも説明したかも知れないが、ここタイ王国ではグリコの工場もあり、タイ人にも馴染み深いお菓子となっている。日本とは少々異なるバリエーションもあり、お土産としても喜ばれる。私は特にプリッツ“ラーブ味”がお気に入りである。

グリコ製品多し
グリコ製品多し



セブンイレブンを出ると道端で犬が数頭ケンカしている。タイ王国では、飼い犬なのか?野良犬なのか?首輪などがない為、不明犬が多く、市街地から郊外まで場所関係なく数多く見掛ける。日本人向けのガイドブックなどでは“日本感覚でやたらと犬に近付かないほうが良い”と記載されていることも多いので、こちらからコンタクトを取るような事はしてない。

犬多し...
犬多し...




「うしやん号」にてタイ王国・北部を目指す。・・・暫くすると雨が落ちてきた。雨季の真っ只中なので仕方ないが、土砂降りにならなければ問題ない。

さらに北部を目指す
さらに北部を目指す



タイ王国郊外の道路は信号機が少ないのも特徴だと感じる。長距離であっても信号待ちする事が少ないので日本の様なストレスは少ない。偶に存在する信号待ちでは、必ず現地の方が車の隙間を縫って花を売りに来る。日本ではまずないが、それが異国らしさでもあり新鮮に映る。

花売りのタイ人
花売りのタイ人



アユタヤを出発してからとにかく北部を目指す。時間にすれば長時間なのだが、車の中ではうしやんさんと互いの人生観などを語り合う。うしやんさんとの会話は、日本で行き詰っている自分の心に全力にて直球を投げ込んでくれるので、非常に清清しい。極めて重要な時間だと感じる。

北へ
北へ


うしやんさんが以前、北部の探索をした際に拾ったパーツがあるというので見せて頂くと、テナガコガネ♂のパーツであった。この様なモノが何気なく出てくるところが“アメージング・タイランド”であり、この後の探索により興味が湧いてくる。

衝撃のテナガコガネ♂パーツ
衝撃のテナガコガネ♂パーツ



タイ王国を北上していくと、昨年11月にライトトラップを行った場所に到着した。前回はメンガタカブトが多数飛来したのだが、雨季というこのタイミングで、どの様な甲虫が確認できるのか興味深い。今晩は他の場所も探しながら良さそうな場所が見つからない場合は、このポイントも候補地の1つとなるであろう。

メンガタカブトのポイント
メンガタカブトのポイント




・・・更に北上する。

アユヤタを出発して数時間。ミャンマーとの国境ポイントに到着した。ここから先はミャンマーになるので当然タイ王国とは別の国になってしまう。日本は海に囲まれた国なので、陸続きに他国に行く感覚がないが、ゲートがそれほど厳重な警備に見えないのは気のせいだろうか?

ミャンマーの国境地点
ミャンマーの国境地点



せっかくなので国境付近を散策してみることにした。・・・まず驚いたのは川ひとつ挟んだ向こう岸はミャンマーという事で、簡単に行き来できそうな距離なのである。国境なので当然その往来にはパスポートが必要になってくるのだが、この川沿いを歩いてみると、びしょ濡れになった裸足の人が川側から出てきた。ミャンマー人が川を渡って入ってきたのだろうか?詳細は不明だがイージーさを感じてしまった...。

対岸はミャンマー
対岸はミャンマー



対岸はミャンマーなので当然、ミャンマーの警察らしき人物が銃と共にこちらに睨みを利かせているが、特に怪しい行動をとらなければ問題はない様に窺える。


対岸はミャンマー



歩を進めていくと、タイ王国側は兵士が銃を持って管理に当たっていた。先ほどのゲートでは感じられなかったが、川岸では重々しい雰囲気を感じる。兵士らの了解を得て、記念に写真を撮らせて頂く。若い兵士であるが、その手には銃がしっかりと握られている。タイ王国は治安の良い国であるが、この様な光景を目にすると、改めて自分が居る場所は海外であり、日本とは異なる事情がそこに存在することも窺える。非常に良い経験となった。

タイ王国の兵士
タイ王国の兵士



国境付近の良い勉強をした後は、腹も減ったので昼食にすることにした。入った食堂にパッタイが無かったので、焼きそばをオーダーする。何度かタイ王国で焼きそばを食べているが、日本の袋物のインスタント焼きそばと全く同じである。

昼食の焼きそば
昼食の焼きそば




・・・昼食後、更に北上しライトトラップのポイントを探すために標高も上げていく。うしやんさんが事前に目星を立てていた標高ラインの入った地図を見ながら検討していく。

標高を上げていく
標高を上げていく



ミヤマという選択肢も入れていきたかったので、標高の高い場所に狙いを定めていく。車を進めていくとそこは当然舗装されてない山道であり、まさに未知なる世界に繋がっている感覚である。

未知なる世界
未知なる世界


山奥に進むと不思議な集落が現れた。大きな葉っぱを何枚も屋根に敷いた非常に簡素的な建物にインパクトを受ける。うしやんさんも馴染みがない様である。更に車を進めていくと子供が居たのでうしやんさんが話しかけてみたのだが、全く言葉が通じない...。国境付近ではあるものの間違いなくタイ王国側なので、うしやんさんもこの状況に困惑している...。別の青年に話しかけても全く言葉が通じない...。いったいこの集落はどうなっているのだろうか?

不思議な集落現る
不思議な集落現る



・・・暫くすると雨の振る中、幻想的な大集落が現れた。何かのファンタジー映画の世界に入り込んでしまった感覚と言ったら良いのだろうか。

後に調べてみると“ミャンマー難民キャンプ”であり、ミャンマーに暮らしていたカレン族がミャンマー内の戦乱を避け、このタイ王国の難民キャンプに保護されている様である。1998年にはこのキャンプ地が砲撃されたこともあった様である。因みに「ミャンマー」は、1989年まで「ビルマ」という国の表記であった。私の中でビルマと言えば、幼少期に観た映画「ビルマの竪琴」を思い出す。

ミャンマー難民キャンプ(カレン族)
ミャンマー難民キャンプ(カレン族)



場所を移動しようと車を進めていると、道路に牛の軍団が現れた。タイ王国の郊外では水牛など多くの牛の姿を目にする機会が多い。

牛も多い
牛も多い



再びライトトラップのポイント探しを続けていると、大粒の雨が降り始めてしまい、そのまま土砂降りになってしまった...。雲の雰囲気を見た限りではすぐに止みそうにないので、今晩のライトポイントは以前メンガタカブトが飛来したポイントに設置する事にした。

大雨になる...
大雨になる...




目的地に到着し灯火セットを準備する。雨の方は相変わらずであるが、霧は消えてきたので照射自体に影響は少ないと思われる。

コロニーレーザー照射!!
コロニーレーザー照射!!



タイ王国も北部の標高ある山となれば、夜になると気温も下がり寒さすら感じる。このタイミングでうしやんさんがカセットコンロを使用してホットコーヒーを入れてくれた。・・・本当に美味しかった。やはり旅は楽しいものである。

今晩もコーヒーが美味い!
今晩もコーヒーが美味い!


照射を続けるが雨は強くなり、気温も更に下がってきた。多少の蛾の飛来は確認できるものの風も強くなってしまい、甲虫の飛来は確認できない。それでも飛来を期待して待ち続けていると1頭の糞虫が確認できた。

唯一の甲虫
唯一の甲虫



・・・しかし、状況としてこれ以上の成果は期待できそうに無いと思われるので、今晩の探索を終了することにした。また時期を変えてチャレンジできればと思う。撤収作業を行い宿に戻ることにした。




今晩は天候に恵まれなかったが、やはり自然相手のものであり、こればかりは仕方が無い。それでも未知なる挑戦として楽しい1日であった。うしやんさんと共にタイ王国を探索できた充実感のほうが強い。


・・・宿に戻り、体の疲れを取るため早めの就寝となった。


・・・明日もタイ王国・北部の新規開拓を目指し楽しんで行きたい。 zzz



成績:ボ〜ズ

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