2011.07.08(金)へっぽこ遠征in対馬列島(1日目) 長崎県・対馬 4:00AM
曇り 28℃ 同行者:kapiさん
2年振りに対馬遠征を行うことになった。前回の対馬遠征で“次回は未定”と感じていたのだが、「kapiさんと昨年から行っている灯火採集を対馬で試みたらどうなるだろう?」と新たなクエストを感じ、遠征が決定した。日本と韓国の間に位置する離島であるが、今回は新たな発見があるのだろうか?
2年振りの対馬
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早朝4時過ぎにkapiさんと合流し、羽田空港に向かう。ANA側は本当に久しぶりになるが、どうもロビー内が薄暗く感じる。どうやら節電によるものらしい。kapiさんと共に搭乗手続きを行っていく。
節電中の羽田空港
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羽田空港から対馬空港までの直行便はないので、まずは経由地の福岡空港を目指す。早朝という事もあって機内は驚くほど空いていた。
早朝便の機内
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福岡空港まで約1時間半。機内でくつろぎながらドリンクを頂こうと思ったら、なんとアップルジュースと緑茶以外は有料になっていた...。・・・航空業界の厳しさを感じてしまった。
福岡空港へ
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福岡空港に到着。対馬便まで時間があるので、ラウンジにて時間を潰してから対馬行きの保安検査を受けようと思ったら、対馬便は機材調達関連で40分の遅れが出ていた。気のせいかJALよりANAの方が遅れる傾向がある気がする。
対馬行きが遅れている...
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登場時刻が迫ってきたので保安検査を受ける。福岡空港の場合ターミナルの関係上、一度外に出て改めて対馬便のターミナルへ移動するため、必ず保安検査を受け直さなければならない。乗り継ぎ時間のない場合は特例で係員通路を使用できる場合もある。
・・・帰りの便でこの保安検査でトラブルが発生するとは、まだこの時点で知る由もなかった...。
対馬行きのANA
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・・・天候も問題なく、順調に対馬便は福岡空港を発った。
福岡空港を発って30分ほどで対馬に到着する。過去の対馬遠征では何度も天候に泣かされてきたが、今回は全く問題ない様である。
まもなく対馬
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対馬空港に到着。すぐに予約してあるレンタカーの手続きに入る。何度も来ている対馬であるが、やはりレンタカーにはフルーツトラップ設置箇所の登録などが可能なナビ付が最適である。
対馬空港、到着
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早速レンタカーを走らせ山に向かう。初日の作業として先にフルーツトラップを設置していく。久々の対馬の山であるが、どうやら他の採集者の方々も見受けられる。関東ナンバーの車も確認できたが、フェリーなどで持ち込まれたのだろうか?
久々の対馬
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フルーツトラップを仕掛けていく。過去の対馬遠征では鹿やカラスにトラップを食べられてしまった事もあったので、重石を置くなりして多少なりの対策も必要かも知れない。今回も過去に確認したことのないチョウセンヒラタを期待してみたい。
フルーツトラップを仕掛ける
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フルーツトラップを仕掛けながら、ふと樹を見ると見知らぬカミキリが佇んでいた。前回の遠征でも感じたが対馬はカミキリもそれなりに見掛ける。
対馬のカミキリ
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とりあえずフルーツトラップを設置していくが、腹が減ってきたので一度市街地に戻り昼食を取ることにした。対馬では大きな島の割りに意外と食べる場所に苦労するのだが、今回は以前も食べた「対州そば」の店に入った。対馬で取れたそば粉であるが、どうやら日本に入ってきた蕎麦の原種に近いらしい。・・・それほどコシがないのが特徴という感じである。
対州そば
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昼食後は改めてフルーツトラップの設置を行う。すると樹液の出ている樹にコクワ♂が確認できた。対馬では割りと昼間から樹液にクワガタが集まっている光景を目にしているが、大きなツシマヒラタとの棲み分けなのであろうか?
対馬・コクワ♂
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そう思うと、小さなツシマヒラタくらい居るのではないかと探してみると、やはり僅かな樹液にツシマヒラタ♂の姿を確認することが出来た。
対馬・ツシマヒラタ♂
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さらに念入りに調べてみるとネブト♀の姿も確認することが出来た。早々にツシマヒラタとネブトが確認できて嬉しい。
対馬・ネブト♀
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フルーツトラップを仕掛け終わり、次に今回のクエストである灯火採集の設置場所を探していく。なかなか良い条件の設置場所というのは見つけ難いのが難点であるが、車を走らせポイントを絞っていく。
「ツシマヤマネコ飛び出し注意!!」
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どうにか良さそうな場所を見つけ準備していく。山の斜面や距離も良好で好条件かと思われたが、ここが離島であることを忘れていた...。海からの吹きさらしの強風が非常に厳しいのである。正直これでは蛾すらライトに辿り着けないほど、夜の帳が下りるにつれ強風は増していった。
対馬にて点灯
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kapiさんと半ば諦めの気持ちで、1時間くらいは頑張ってみようと強風の中、甲虫に飛来を待ってみる。しかし予想通り、大きなスズメガですらライトに辿り着く前に強風にて横に流されて行ってしまう。・・・それでも何とかコガネ系の小さな甲虫が飛来してくれた。
強風の中、第一甲虫飛来!
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先ほど飛来したコガネの画像を得ていると、少し離れた場所に「カチッ」と甲虫が着地した様な音が聞こえたので、念のため確認してみると、なんとコクワ♂が飛来していた。この強風の中、正直「クワガタは絶対に無理だ...。」と思っていたので、kapiさんと妙に感動してしまった...。
感動したコクワ♂
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さらにコクワ飛来のすぐ後に、またしても甲虫の飛来した気配があったので確認してみると、なんとツシマヒラタ♂であった。蛾という蛾が風で飛ばされてしまうほどの強風の中、よくぞ飛来してくれたと何枚も写真を撮ってしまった。
まさかのツシマヒラタ♂
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その後は全く甲虫の飛来は止まってしまった。考えてみれば強風の中、山から数百メートルのライトまで飛来するには、かなり厳しく感じられる。先ほど飛来した個体は、たまたま近場に居た個体がタイミングよく飛来してくれたのかも知れない。
ニイニイゼミ
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結局、クワガタの飛来は2頭のみであった。それでも悪条件の中、対馬という離島で灯火採集を行うことができて、そこにツシマヒラタが飛来してくれたのだから初日としては充分満足であった。ライトは早めに切り上げ、樹液やフルーツトラップ確認に切り替えることにした。
悪条件だった...
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昼間にクワガタを確認した樹液場へ行ってみると、ツシマヒラタ♀が来ていた。フルーツトラップやライトトラップを行っているが、やはり樹液に集まるクワガタの姿が一番である。
樹液にツシマヒラタ♀
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別の樹液にはツシマヒラタ♂が確認できた。やはり夜の方が昼間より大型のツシマヒラタが樹液に集まっている様に感じる。
樹液にツシマヒラタ♂
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対馬遠征初日としては充分クワガタの確認が出来たので、本日の探索を終了する事にした。毎回対馬で感じるのは、それなりにクワガタは確認できるのだが、“その先”がなかなか難しい。個人的にその距離をなかなか詰められない。
対馬は難しい...
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また明日も樹液やフルーツトラップ回りを行い、夜は別の場所にて灯火採集も試みてみたい。
今回はkapiさんも同行しているので共に協力し、過去にない確認が出来ればと思う。・・・明日も楽しみである。
成績:ツシマヒラタ♂×3 ♀×3 ネブト♂×1 ♀×1 コクワ♂×6
♀×1 (魔琴:持ち帰りなし)
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