2011.03.04(金)へっぽこ遠征inタイ王国(2日目)
海外・タイ王国 9:00AM 曇り 28℃ 同行者:うしやんさん(タイ王国在住)

タイ王国遠征、2日目の朝。

朝食を取りながら本日の妄想を描いていく。今回の採集目標は昨年4月にアトラスオオカブトを確認しているので、今回はそれより少し発生の早いと思われる「コーカサスオオカブオト」を確認してみたい。それ以外にはゲストロイテナガコガネの♂や不明ノコギリクワガタも生息している様なので、その正体も確認してみたい。

タイ王国・日本人向けの宿
タイ王国・日本人向けの宿




うしやんさんと合流後、目的地へ向かう。明け方から降り始めた雨もあってか、非常に蒸し暑い。日本を出発する時は“冬仕様”で出て来てるだけに、冬から一気に梅雨時に気候が変化した状態で、体が重ダルい...。

生憎の雨
生憎の雨



まずはどこにでも存在が確認できる、タイ王国のセブンイレブンにて飲み物などを購入する。タイ王国に来る度に店舗数も伸びており、日本同様に入りやすく重宝する。

セブンイレブンにて調整
セブンイレブンにて調整



目的地を目指し「うしやん号」は進んでいく。・・・暫くすると快適に走り続けていた道路は大渋滞になってしまった。場所柄、渋滞する理由が見えなかったのだが、この様な場合の大体は事故が原因だったりするのだが、今回もやはり交通事故が原因であった。今回で5度目のタイ王国遠征になるが、タイ人の運転はお世辞にも良いとは思えない。過去に私は台湾、中国、アメリカ、韓国と訪れた事があるが、海外はどちらかといえば“車優先”であり、日本と同じ感覚ではいけない。

また交通事故...
また交通事故...


・・・数時間後、3日間滞在する宿に到着した。窓の外は、すぐ目の前がジャングルになっており、状況次第では部屋の明かりに甲虫が飛来してもおかしくない。宿の周りを確認するだけでも楽しそうな場所であり、うしやんさんのチョイスにセンスを感じる。

本日の宿
本日の宿



部屋に荷物を置き、少しだけ宿周辺をチェックしてみると、外灯下に大きなコガネムシが確認することが出来た。やはり夜は可能性が高そうである。それにしても日本のカブトムシ♀ほどの大きさもあるコガネに改めて海外を感じる。

カブト♀ほど大きいコガネ
カブト♀ほど大きいコガネ


腹も減ったので、昼食を取りにうしやんさんと外出する。周辺に有名な寺院がある様で、遠方から様々な人が訪れている様子である。

昼食場所を探す
昼食場所を探す



タイ王国は都市部から田舎まで、人の集まる場所には必ず屋台や露店が並ぶ。食事を提供する店のほか、様々なものを売っている。

食べ物以外の露店も並ぶ
食べ物以外の露店も並ぶ



美味しそうな店は無いものかとうしやんさんと探していると、「カーオ・カー・ムー(豚足めし)」を出す店があったので、この店に決めた。今回で5度目のタイ王国遠征になるので、同じ料理でも店によって全く出来が異なることを学ぶ...。

カーオ・カー・ムー(豚足めし)
カーオ・カー・ムー(豚足めし)




・・・昼食後、本格的に探索を開始する。

うしやんさんが用意してきたフルーツトラップ(完熟マンゴー)を設置していく。タイ王国ではバナナが野生で生えている様な場所なので、フルーツトラップが効くのか微妙であるが、だからこそ挑戦する価値はあると思っている。

フルーツトラップを仕掛ける、うしやんさん
フルーツトラップを仕掛けるうしやんさん



フルーツトラップを設置しながらジャングルを進む。場所にもよるのだろうが、このジャングルは異様に蚊が多い。汗を掻いているので、より一層集まりやすくなっているのだろうが、数十箇所喰われてしまった...。やはり虫除けは必須アイテムである。

ジャングルを探索
ジャングルを探索


フルーツトラップを設置後、再び車を走らせ夜のライトトラップポイントへと向かう。このポイントも何度も訪れているのだが、時期を変える事で様々な虫を確認できるので、今回も本当に楽しみである。

夜のポイントへ
夜のポイントへ




ライト設置場所に到着後、準備を進める。非常に蒸し暑さを感じるのだが、それがまた今晩の期待に繋がる。周辺では今まで聴いた事のないセミが大合唱している。どの様なセミなのだろうか。

久々のポイント
久々のポイント



設置したライトは通常、本体バッテリーと外付けバッテリーを使用するのだが、今回は車のシガーから電源を取り“長時間対応仕様”で試みる。

車から電源を取る
車から電源を取る



うしやんさんがコーヒーの準備を進めている。気が付けば毎回何かしら備品が増えており、どんどん山での活動がしやすくなっているのは気のせいだろうか?・・・いずれ山でキャンプが張れそうな勢いであり、頼もしい。

便利になっていく「うしやん号」
便利になっていく「うしやん号」



・・・それにしても蒸し暑い。気温は20℃ちょっとであるが、湿度が90%を軽く超えている。

湿度95%
湿度95%


夜の帳が下り、ライトを点灯させる。点灯した瞬間から羽虫が飛び交う。

点灯!
点灯!



すぐに小さな甲虫の飛来も始まった。月齢も好条件なので、この後に続く大型甲虫への期待が膨らむ!

甲虫の飛来が始まる
甲虫の飛来が始まる



少しするとセミの飛来が増え始めた。目が黄色く、体色がエメラルドグリーンの綺麗なセミも多く飛来する。

綺麗なセミ
綺麗なセミ



バサッと比較的大きな落下音がしたので甲虫を期待して確認してみると、大きなセミが佇んでいた。見た感じクマゼミだと思われる。1頭飛来したと思ったら一気にラッシュ状態になった。思えば夕方、ライトをセッティング中にこの場所で今まで聴いた事の無いセミの大合唱を確認したのだが、このポイントでクマゼミを確認したのは初めてだったので、大合唱の正体だったのかも知れない。

今晩はクマゼミが多く飛来
今晩はクマゼミが多く飛来



うしやんさんが何かを発見した様なので確認してみると、胸部が特徴的なカマキリであった。タイ王国は甲虫以外の虫も非常に興味深い。

特徴的なカマキリ
特徴的なカマキリ



そして本日の大本命の飛来が始まった。相変わらずの大音量と巨大なシルエットである為に、すぐにそれと判る。確認のため近付いてみると、やはりコーカサスオオカブト♀であった。昨年4月に訪れたタイ王国遠征時に確認できたアトラスオオカブトと酷似する為、遠目に見ただけでは判別がし難いのだが、上翅のザラザラ感の有無でかなり判別がしやすくなった。

タイ王国・コーカサスオオカブト♀
タイ王国・コーカサスオオカブト♀



ライトトラップを開始して1時間ほどすると、オオカブトの飛来が多くなる印象を受けていたので待ち続けてみると、コーカサスオオカブト♂の飛来が確認できた。小さな個体だったので図鑑で見るような大迫力の角ではなかったが、天然個体とはそういうものなので逆にリアルを感じる。フィールド上で大型個体というのは、そうそう確認できるものではないのだが次なる個体を待ってみる。

タイ王国・コーカサスオオカブト♂
タイ王国・コーカサスオオカブト♂


・・・しかし、ライトトラップを開始して2時間を過ぎた辺りから、甲虫の飛来は少なくなってしまった。

状況から見てこれ以上の飛来は見込めないと感じ、本日の探索を終了することにした。うしやんさんと共に撤収作業を行う。本日は大型甲虫の飛来は少なかったが、虫そのものの飛来は多く充分楽しかった。また明日の晩も同所にてライトトラップを行うので、未知なる大物の飛来を夢見ながら明日に備えたい。

カマキリモドキ
カマキリモドキ




宿に戻る途中、深夜でも営業している店に入り遅めの夕食をとる。「カーオ・マン・ガイ」をオーダーする。これもタイ王国では数箇所で食べてきた非常に美味しいご飯物だが、店によって鶏の処理の仕方が異なるのか、ここのはやたらと骨が残っており、少々残念であった...。こうやって同じ料理でも店や場所によって違いが判るようになって来たのは、少しタイ王国に慣れてきた証拠であろうか?

カーオ・マン・ガイ(蒸し鶏のせ飯)
カーオ・マン・ガイ(蒸し鶏のせ飯)



・・・明日も今日以上にタイ王国探索を満喫予定なので、早めの就寝とした。 zzz



成績コーカサスオオカブト♂×1 ♀×2
(魔琴:持ち帰りなし)

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