2007年年4月1日より、神津島動植物の保護に関する条例第4条第1項、第5条第2項及び同条例施行規則第4条第2項に基づき、ミクラミヤマクワガタは採集禁止となりました。 |
2010.05.21(金)へっぽこ遠征in伊豆諸島(1日目) 東京都・神津島 8:00AM 晴れ 25℃ 今回の“へっぽこ遠征”は、東京都の離島である神津島になった。 ・・・と、5月に神津島遠征と聞くと「ミクラミヤマは採集禁止なのではないか?」と思われる方もいるはずであろう。実際その通り、現在の神津島では島の条例で“ミクラミヤマは採集禁止”となっている。そこで遠征を行うかなり前から、神津島村役場に対して遠征内容を伝えた上で、神津島村長の許可を貰う申請書を提出し「クワガタマガジン」やホームページ上にて採集禁止の現状をお伝えする事や密猟抑止の効果も踏まえ、“ミクラミヤマの個体を島外に持ち出さない”条件の下、調査許可を得る事ができた。 正直な所、もう神津島へ行くことは出来ないと思っていただけに、許可を頂き改めて神津島村役場及び神津島村長に感謝申し上げたい。
数年振りに竹芝桟橋へ足を運ぶ。神津島へ行くにはこの竹芝桟橋からジェットフォイルに乗って行く事になる。他の手段として調布空港から小型機に乗っていく事も可能であるが、今回は久々に海の旅を楽しむ事にした。因みに調布から飛行機で40分、この竹芝桟橋からジェットフォイルで3時間30分、かめりあ丸(東海汽船)にて約10時間という事になる。
予約しておいたチケットを受け取る。この数年、密かに温めていた企画であり、それが今回正式に許可を得ての神津島探索が実現するので、心底喜びを感じる。
ジェットフォイルに乗り込む。この感覚本当に久しぶりである。天候も良く全ての島に予定通り経由するとの事である。この遠征のタイミングで天候も最高となりテンションも上がる。
竹芝桟橋を出港し少しすると、レインボーブリッジの下を通過する。これも久々であり全てが楽しい!
船内でジェットフォイルのチョロQを売っていた。次にこのジェットフォイルに乗れる機会があるのか分からないので、記念に購入する。
ジェットフォイルは、海上を時速70km/h以上のスピードで走り続ける。それでも波の影響を受けにくい設計なので、ほとんど揺れを感じない。
・・・伊豆諸島を経由しながら約3時間30分。禁断の神津島が見えてきた。いよいよ上陸である。
神津島、三浦漁港に降り立つ。
まず目に入ったのは海の色。「この海が本当に東京の海なのか?」と思うほど、神津島の海は蒼く美しいのである。
とりあえず予約しておいたレンタカー屋を探そうと思ったら、「昼時なので、車を港に置いておくので探してほしい。」との事...。対応の雰囲気に、東京でありながら“島時間”を感じる事が出来た。因みに以前借りていたレンタバイク屋は諸般の事情で選択肢に入れなかった。
レンタカーを探し出したあと、まずは神津島村役場に直行する。ここで事前にやり取りしていた「調査許可証」を正式に確認しておかないと、調査が保障されないので書類の不備が無いか慎重に進めてく。
そして、奇跡の許可証を手に入れることが出来た。「クワガタマガジン」の記事(活動内容)も良い参考資料になった様だった。
許可申請を完了した事で、すでに体力の半分を消費した感があったが、宿泊ホテルにてチェックインを済ませる。この「ホテル神津館」に来るのも本当に久しぶりになる。
宿にて身支度を整え、すぐにフィールドに向う。天候も最高で、全てにおいて気持ちが良い。
フィールドにて島の方と遭遇した時は、挨拶をしながら調査内容と許可証を提示し説明していく。現状として、ミクラミヤマ採集禁止の条例が4年前に施行されてからも採集者は訪れている様で、最近は今まで以上に島の方も通報を徹底しているとの事であった。
林道を調査していく。ポイント周辺では車を降り、神津島の風を感じながら歩を進めていく。気温は上ってきたが、海風がほど良く、過去に訪れた神津島の中でも一番条件が良い様に感じる。
・・・暫くすると黒っぽい虫の存在に気がついた。確認してみるとミクラミヤマ♀の亡骸であった。残念ながら亡骸であったが、数年振りに神津島にてミクラミヤマを確認できた喜びの方が大きい。個人的にも過去の探索では♂個体ばかりの確認だったので、亡骸ではあるが♀の存在を確認できたことも嬉しい。
条件は良さそうに感じても、そう簡単に個体は確認できない。先程の個体状況を見た感じでは、徘徊しているミクラミヤマの♀が亡骸なって少し時間が経過している様に窺えた。発生時期としては相当遅い様にも感じ取れるが、この調査遠征は神津島の現状をお伝えするのが目的だと意識して歩を進める。
調査を開始してから随分と歩き回っているので、少々疲れも出てきた。日も傾いてきたので、初日の調査を終える事にした。
久々の神津島遠征の初日を終えて、宿の風呂と食事を堪能する。ゆっくりするには本当に良い島だと感じる。
夕食後に少し宿の周りを散歩がてら回ってみたが、ミクラミヤマの姿は確認できなかった。幸いにして明日の天候も良い様なので、朝から調査を進めて行こうと思う。 調査内容:ミクラミヤマ♀(亡骸) |
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