2009.07.10(金)へっぽこ遠征in五島列島(1日目) 長崎県・福江島 9:00AM
曇り 29℃ 同行者:kapiさん
今回の離島遠征は、長崎県の五島列島にある福江島。初めて挑戦する離島になる。今まで長崎県の離島といえば、先週も訪れた対馬がメインとして毎年の様に遠征を行ってきたが、今回はkapiさんとの会話の中で「福江島」という話題から話が膨らみ、遠征の運びとなった。この福江島には「ゴトウヒラタ」というヒラタの亜種が生息しているが、それ以上に「フクエアオカナブン」という“青く輝くカナブン”が注目されている様なので、是非とも自分の目で確認するチャンスがあればと思う。
長崎県・五島列島の福江島
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羽田空港から福江空港まで直行便はないので、まずは福岡空港に向かいそこから乗り継ぐ。福岡空港から福江空港まではANAしか飛んでないので、羽田空港から福岡空港までもANAで統一する。やはり離島遠征の場合は天候不順なども考えられるので、経由空港がある場合は諸々の手続きなどの兼ね合いから、航空会社は統一した方が良い。
経由空港の福岡へ向う
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搭乗手続きを行い、順調に飛行機は目的地へと飛行する。・・・考えてみれば先週末は同じ長崎県の離島である対馬へ行ったので、2週連続の遠征になる。自分がサラリーマンでなければ、ぶっ通しで対馬〜福江島と繋げた方がコスト的にも探索としても良いはずであるが、可能な条件の中で活動するしかない。あとで振り返ってみた時に「もったいない事ばかりしてた...。」と感じると思うが、個人的な状況として終着点が見え始めている昨今、今は少々無理をしてでも“行ける時は行く”というモードにしている。
2週連続の離島遠征
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福岡空港に到着。毎度7月の長崎遠征は天候に悩まされているが、どうやら福江空港行きの飛行機は問題なく飛ぶ様である。乗り継ぎ等の手続きは全て羽田にて終わってるので、あとは搭乗時間まで待つのみである。
福岡空港から福江行きに乗り継ぐ
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福岡空港を発ち40分ほどで福江島に到着する。窓の外を見ると南西諸島の様な蒼い海が広がっている。果たして福江島とはどんな島なのだろうか?
福江島の海
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福江島が見え始めた。見た感じ畑が広がる、南大東島の様な印象を受ける。
福江島上空
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天候は曇りだったので少々心配したが、とりあえず問題なく着陸できた。機長に感謝。
福江島に降り立つ
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福江空港。その初めて見る文字列に期待と不安を覚える。今回はkapiさんも居るので心強いが、初めて訪れる離島の場合、結果的に現地のクワガタが確認できなくてもそれは仕方ない事だと割り切っているが、何の情報も持たないで訪れるリスクも大きい。
福江空港
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荷物を受け取り、予約しておいたレンカターを借りる。とりあえず腹ごしらえをしたいと思い、“日本の三大うどん”の1つと言われている「五島うどん」を食べる事にした。やはり初めての場所での食事は楽しみである。運ばれてきた五島うどんを早速食べてみる。うどんと言っても麺は細く、それほどコシは強くない。味はアッサリしていて飛行機移動で少々疲れがあったので、丁度良い塩梅であった。
五島うどん
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次に向ったのは福江島独特のコンビニ「RIC」。対馬でも見掛けなかったタイプで、島内に数店存在する。場所によっては24時間営業店もあったりするので、やはりコンビニがあると非常に重宝する。
福江島のコンビニ
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一通り身支度を整えフィールドに向う。何ひとつ状況がわからない中で、地図を見ながら山を目指す。
豊かな自然
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とりあえずクヌギらしき樹が見えた時は停車して、樹液など出てないか確認していく。この福江島には対馬同様に、少ないながらクヌギが生えている様である。
それなりにクヌギも生えている
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林道に入り、雰囲気のありそうな場所に目星をたてフルーツトラップを設置していく。今回のスイーツはバナナをチョイスし、過去に散々失敗し続けたレシピを見直し、今回はそれなりに工夫を凝らした設定になっている。・・・果たして結果は出るのだろうか?
フルーツトラップの設置
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今回の設置場所はフクエアオカナブン用に樹の高所にトラップを仕掛けることにした。5メートルの長網を改造し、高所の枝に引っ掛けられる仕様にしてみた。
5メートルの長網を改造
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実際に設置してみるまでこの方法で良いのか微妙であったが、とりあえず予定通りに設置は出来た。あとはフクエアオカナブンの集まる条件になる事を願うのみである。
頭上数メートルの高さに設置
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ちなみにゴトウヒラタ狙いの樹の根元にもフルーツトラップを設置していく。今回も1つひとつ願いを籠めながら設置していく。
ゴトウヒラタ狙いのトラップ
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時間帯として暗くなるまでまだ時間はあるのだが、林道の中は昼間でも暗い場所がある。勝手がわからない分、ちょっとした恐怖心も芽生える。この様な場合、少しでも不安になる要素があれば無理はしない様にしている。
林道は昼でも暗い
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少し開けた場所に出る。福江島の山は思っていた以上に深い気がする。場所によっては人が足を踏み入れてない様な場所も窺えるので、今後の新たな可能性などもあるのかも知れない。
福江島の山は深い
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今まで静まり返っていた森の中が急に賑やかになった。なんというか1頭のセミが鳴きだした途端、森中のセミが一斉に鳴きだす感じで、慣れてないせいか少々驚いてしまった。合唱性の強いヒメハルゼミだろうか?
一斉に鳴きだすハルゼミ
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セミの独特な大合唱を聞きながら樹液場がないか探してみると、樹にクワガタらしきシルエットが確認できた。
あれはっ!
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ミヤマ♂だった。この福江島にミヤマが生息しているという事は知っていたが、福江島最初のクワガタがミヤマになるとは思ってもなかった。これは嬉しい。しかも考えてみれば、個人的にこの1頭が今年の初ミヤマになるので、より印象深いものとなった。
長崎県福江島・ミヤマ♂
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・・・気がつくと辺りが暗くなってきたので無理をせず、一度宿に戻り夕食後に改める事にした。
・・・夕食後、良い時間になったので夜の探索を開始する。フルーツトラップは数時間前に設置したばかりなので、まだ効果は発揮してないだろうと感じ、初日は外灯を確認していく事にした。
外灯回り開始
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雰囲気のありそうな明かりを見つけては確認していく。それなりに甲虫の姿を確認することは出来るので、クワガタの姿を探していく。
それなりに虫は飛んでいる
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なぜか外灯に下にカニが待機している。飛来した虫を食べているのだろうか?
カニが待機
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いくつか外灯を確認していくと、ひと際明るい外灯を見つけた。kapiさんと共に「ここは可能性が高そうだ!」と念入りにチェックしてみると、カブトムシ♀が飛来した。
福江島・カブトムシ♀
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そのままクワガタの姿を探してみると、kapiさんがゴトウヒラタ♀を確認した。これでここのヒラタも外灯に集まる事が判ったので、その後も外灯回りに専念する。
福江島・ゴトウヒラタ♀
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少し移動すると、今度は外灯付近に大型のクワガタが張り付いていた。長網の柄で落としてみるとゴトウヒラタ♂であった。初めて目の当たりにしたゴトウヒラタ♂であるが、それ程大きな個体ではない為ツシマヒラタとの差は良く判らない。
外灯下のゴトウヒラタ♂
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更に確認していくと外灯周辺の高所にゴトウヒラタ♀が来ていた。状況から見て、外灯に対しての飛来率は高い様に窺える。
外灯に飛来したゴトウヒラタ♀
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外灯周辺にはノコも多く飛来しており、福江島のノコは特に亜種ではないが、どの個体も細い印象を受ける。
外灯に飛来したノコ♂
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良い外灯を見つけたというか、この外灯周辺にはかなりのクワガタが集まっていた。実は市街地からそれほど離れてない場所であったが、飛来しているクワガタの殆どがゴトウヒラタとノコギリであった。・・・どういう訳かコクワの姿は少なかった。
外灯周辺のゴトウヒラタ♀とノコ♂
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・・・初日にしては充分過ぎるほど堪能できたので、宿に戻り明日に備えることにした。
初めての福江島にしては、初日から良い確認が出来たと感じている。明日は仕掛けたトラップにゴトウヒラタが来てくれるかの勝負になるが、それと同時に“青く輝く”フクエアオカナブンの姿も確認してみたい。“へっぽこ”にしては初日から良い探索が出来たので、明日からは少し余裕が持てそうだ。
・・・明日も楽しみだ!
成績:ミヤマ♂×1 ゴトウヒラタ♂×3 ♀×4 ノコ♂×10
♀×8 コクワ♂×1 ♀×2 カブトムシ♂×1 ♀×2 (魔琴:持ち帰りなし)
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