2016年3月15日、環境省より、オキナワマルバネクワガタは、採集禁止となりました。詳細は、環境省サイトにてご確認下さい。下記、採集記は規制以前のものです。 |
2007.10.19(金)へっぽこ遠征in沖縄諸島(1日目) 沖縄県県・本島 9:00AM 晴れ 28℃ (寒い) 同行者:kapiさん 2004年10月以来の遠征となる沖縄本島。毎年、石垣島や与那国島に行く際に“経由する空港”として何度も立ち寄っているが、沖縄本島そのものの採集は、本当に久々だと感じる。前回の沖縄本島採集は、まさに「オキナワマルバネ」のみを目標に頑張ったが、採集としては“夜の林道を低速で車を流しながら、林道に出てきた個体を採集する”といった方法になる。・・・長時間に亘る非常に根気のいる採集方法の為、正直な所「次は無いだろう...。」と思っていた探索であった。しかし、ひょんな事からkapiさんと話が盛り上がり、共に沖縄本島入りする事になった。1人で“やんばるの夜山を低速で車を流す”事は非常に厳しいが、今回は“パートナーが居る”という、気分的に心強い遠征になるだろうと感じていた。
・・・有り難い事にkapiさんに自宅まで迎えに来て頂き、羽田空港に向かう。 kapiさんとの沖縄本島遠征が決定してから、遠征日まであまり時間が無かった事もあって、朝一番の飛行機が手配できなかった...。それでもいつも利用している旅行会社が融通を利かせてくれて、それなりに早い便を押さえてくれたので、昼過ぎには那覇空港に到着できる見込みとなった。羽田空港に到着後、チェックインを済ませる。
一通り手続きを済ませた後、搭乗口付近で時間を潰す。さすがに他の離島と違って沖縄本島行きの飛行機は、大きさが違う。2階席のある飛行機など、あまり乗った記憶が無い。・・・と、同時に待合席での人の多さを実感する。考えてみると、自分の行っている離島遠征というのは“基本的にはリゾート地”である事を今更ながらに感じる。・・・それにしても南国に行きながら“海とは無縁”というのも、端から見れば“もったいない話”なのかも知れない。
kapiさんとクワ話をしている内に、あっという間に搭乗時刻はやって来た。飛行機に乗り込みテイクオフとなる。
羽田空港を発って2時間30分で沖縄県・那覇空港に到着した。「めんそーれ」と書かれた看板を見て、以前(2004年)の遠征を思い出した。・・・今まで、やはり那覇空港は“他の離島経由地”としての認識が強かったが、改めて沖縄本島に来た事を実感する。
まずは手配しておいたレンタカーを借りるべく、迎えに来たレンタカー屋のバスに他の旅行客と共に乗り込み営業所へ向かう。途中、列車の様な影を見掛ける。平成15年8月に開業した「ゆいレール」であった。沖縄県唯一の車両(モノレール)になる。・・・やはり他の離島と違って、沖縄本島は都市である事を感じる。
順調に事は進みレンタカーを借りた後、昼食を取る事にした。kapiさんとの協議するが「やはり沖縄そばを食べよう!」と両者一発回答で決まった。道路沿いの入りやすそうな店に車を入れ入店する。・・・すると先ほどレンタカー屋で一緒だった他の観光客も店内に居た。・・・店の場所が良いのか?考える事は皆同じなのか?・・・とりあえず「ソーキそば」をオーダーする。因みに「沖縄そば」と「ソーキそば」の違いは、「沖縄そば」は普通の“豚ばら肉”(ラーメンでいうチャーシュー的存在)であり、「ソーキそば」は“豚の骨付きあばら肉”の違いだと思っているが、やはり店ごとに味のディテールも異なり、好みは分かれると思う。(個人的には南大東島で食べた「大東そば」が一番美味しかったと思う。)・・・運ばれてきた「ソーキそば」を食べる。・・・とりあえず腹が減っていたので平らげた。
昼食後、いよいよ“やんばる”に向かう。那覇市内からは車で向かっても、かなり時間が掛かる。そこで高速道路を使って移動する訳だが、そこに向かうまでの標識一つ見ても“沖縄らしい”読み方をする地名が多く、雰囲気を感じる。
kapiさんと話をしながら「せっかくなので沖縄らしい曲でも・・・」と途中の売店で、沖縄の曲が入ったCDを購入する。「涙そうそう」や「島人ぬ宝」など残念ながらカバーではあるものの、車内はすっかり“沖縄モード”に入り、kapiさんとの会話も弾む。
沖縄本島は島といってもかなり広い。対馬や奄美大島も大きいと思うが、沖縄本島は群を抜いて広い。「ゆいレール」もあれば、高速道路もある。普通に各コンビニにもある訳で、市街地であれば、私が住んでいる東京とほとんど変わらない生活ができる気がする。・・・それほど便利な南部の那覇市内であるが、これから向かおうとしているのは、北部の原生林の残っている“やんばる”である。3年ぶりの沖縄本島、改めて新鮮さを感じる。
kapiさんと運転を交代しながら数時間。・・・やっと目的地である北部の宿泊地周辺に辿り着く頃には、すでに日が傾き始めていた。休憩を兼ねて浜辺に降り立ってみると、雲の隙間から注ぐ太陽の光が妙に神秘的なのが印象であった。・・・果たして「どの様な沖縄探索になるのだろう。」と、前回の沖縄本島遠征の厳しさを思い出しながら再び車を走らせた。
・・・その後、宿側の“不手際”があったものの、なんとか宿にチェックインし、身支度を整え出発の準備を急いで行った。
宿に到着してからすぐに“やんばる”に向かう。すでに夜の帳は降りているので、ポイントに着くと同時に探索開始となる。いざ現地に着いてみると前回の記憶が甦る様で、林道の左右の曲がりや道端の感覚などが戻ってくる。kapiさんと共に片方がレンタカーを低速に運転しながら、ヘッドライトにて道路上の確認を行い、もう片方が窓を開け懐中電灯にて側溝や道端を確認していく。
とりあえず舗装されている場所から舗装されて無い場所まで、車を低速にて走らせる。・・・しかし簡単にはオキナワマルバネを確認する事は出来ない。・・・それは百も承知で探索を行ってはいるものの、やはり楽な採集方法だとは思えない。車を走らせていると“とび出し注意”と「ヤンバルクイナ」の注意を促す標識もあるが、標識は多過ぎるほど見かけるものの、実際にヤンバルクイナを見かけるチャンスは無い...。どうやらヤンバルクイナは“雨上がりの明け方”など結構限られた条件でないと活発に活動しない様で、まして臆病な性格上、人前にはあまり顔を出さない様である。奄美大島の「アマミノクロウサギ」などは、それなりに出くわす事もあるが、このヤンバルクイナはなかなか見掛けるチャンスが訪れない...。
そして車を走らせていると“ヤンバルテナガコガネ採集禁止”を表記したものも目に入る。当然その土地にはそれぞれの決まりがあって、この沖縄本島でも決まりはある。その決まりを守っていかなくては結局、採集者自身の首を絞めかねないので、この沖縄県北部“やんばる”でのクワガタ採集を長く続けられる様に、約束事は守らなくてはならない。
側溝も充分に確認していくが、なかなか確認には至らない。・・・気付いてみれば、自分達以外の“採集者らしき対象者”と全くすれ違わない事も不思議に思う。場所や時期的な要素としては、それほどのズレはないと思うのだが、ここまで他の採集者と遭わないのも珍しく感じる。するとkapiさんが「今年はオキマルの発生が少ないらしいと聞いた事があります...。」と言う。・・・確かに前回の探索時と違い、窓を開けて側溝を確認していても風が冷たく寒いくらいである。・・・現時点でも条件がかなり悪いという事だろうか?
・・・どのくらい時間が経ったのであろうか?オキナワマルバネ所か、虫の気配すら感じられない。前回の探索では“カタツムリ・コオロギ・カエル・イモリ・カニ・ヘビ”など様々な生き物が道路に出てきた事を思い出すが、今回はそのほとんどを観る事が出来ない。・・・時折、道路上に“立体的”な物体を感じて、慌てて車を降りて確認してみると、そのほとんどが“松ぼっくり”であった。
やっと南西らしい生き物である「アカマタ」を確認する事が出来た。しかし、それが目標物ではない。それにしてもオキナワマルバネに“かする気配”すら感じられない。オキマルどころか、それを探す採集者の姿すら見られない、この“やんばる”に何か一抹の寂しさの様なものすら感じてしまう。
・・・段々と睡魔の力の方が勝る様になってしまい、途中から記憶が途切れ途切れになっていく zzz ・・・助手席で私は“舟を漕ぎながら”もkapiさんは根気良く、運転し道路を確認して行く。 ・・・私は完全に“バッテリー切れ”の如く、体力の限界に達してしまった zzz
・・・その後それなりに復帰した私であったが、結局深夜まで探索を行ったもののオキナワマルバネを確認する事はできなかった。kapiさんも流石にお疲れの様で、遠征初日ということもあって「明日以降に頑張ろう!」とお互い誓い合い、初日を終える事になった。それにしても最後の方の私は、完全に“へっぽこモード”全快で、睡魔に制覇されてしまっていた為、kapiさんのお役に立てず申し訳ない気持ちであった...。 ・・・明日は何とか頑張りたい zzz 成績:ボ〜ズ |
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