2007.06.30(土) 千葉県・南部 10:00PM 雨 23℃ (涼しい) 2007年樹液シーズンに入って、まだミヤマを観ていない。部屋の外を見ると“空梅雨”と呼ばれる今年の梅雨ながらも、今日は雨が降っている。それでも無性にミヤマが観たくなり、車を走らせる事にした。目的地は過去数年、毎年ミヤマを観に行っている千葉県南部に行く事にした。・・・今年のミヤマは発生しているのだろうか?
自宅から車を走らせ数時間。目的地周辺に到着した。とりあえず外灯を確認して行く。車を降りて感じるのは昼間と違い、かなり気温が下がっている事であった。昼間は30℃近い蒸し暑さを感じるが、夜は雨も降り出し“梅雨寒”と言った感じである。・・・多くの蛾が外灯に集まっていた昨年と違い、外灯下には濡れた路面しか見えない。
暫く探索していると草むらで、何か物体が動くのが目に入った。確認するとサワガニであった。今年も千葉県のサワガニは青い。他の地域では赤っぽい個体を目にするので、この千葉で確認する青い個体は奇麗なので気に入っている。・・・サワガニは足早に立ち去ってしまった。
そのまま草むらを確認していると、一瞬にして固まってしまった。何と足元にマムシが“とぐろ”を巻いていたのであった。いくら南西諸島で“猛毒蛇のハブ”を見ていると言っても、やはり気持ちの良いものではない。近くにあった棒で突くとマムシは、口からヒョロヒョロと舌を出しながら草むらの中に消えていった。改めて毒を持っている種には気をつけなくてはならない。・・・どうやら雨が降っているので、いつも以上に多い蛙を狙っていたのだろう。考えてみれば、外灯に少ないながら集まっている蛾を食べに蛙が集まり、更にその蛙を食べにヘビが集まっているといった“食物連鎖”が繰り広げられているのであった。・・・確か前回もそう感じた気がする。
今回は条件が悪いのか、なかなか虫の姿が確認できない。そんな中、暗闇の中にボンヤリと光るものが見えた。ゲンジボタルであった。これも毎年この時期に観る事の出来る楽しみの1つである。静かな里山の中で“ほのかに光る”その姿は最高の癒しになる。
探索を続けていくが、甲虫らしい姿が一向に見受けられない。昨年の今頃は、それなりにミヤマを確認していただけに寂しい限りである。元々この周辺は、7月中旬に個体数が増す様に感じていたので、やはり今年はまだ早いのかも知れない...。
とりあえず、過去の探索の中で最も実績のある外灯にやってきたが、今年は何も確認する事が出来なかった。・・・正直な所「この場所に来れば居るだろう!」と思っていただけに残念であった。
それでも「せっかく時間を掛けてこの場所までやってきたのだから...。」と思い、今まで探索したことのない場所まで足を伸ばしてみる。すると、ある外灯下でミヤマ♀のパーツを確認する事が出来た。・・・どうやら車か何かに踏まれてしまった様であるが、パーツそのものは新しい様なので、2007年のミヤマは発生している事が窺えた。“元気な時に会いたかった”が、前向きに捉えていく事にする。
その後も探索を続けていくが、やはりなかなかクワガタの姿は確認できない。時間帯も深夜という事もあって強い睡魔に襲われる。雨も降る中、あまり無理しても良くないと思い、外灯にて今日初となる“小さなコクワ♂”を確認した時点で、探索を終了する事にした。
睡魔と闘いながら自宅に向かって車を走らせる。時間は午前4時を回った辺りから夜が明け始めた。楽しみであった2007年ミヤマが確認できなかったのは残念だった。しかしこれが現実であり、自然相手のことなのだから毎回思う様に行かないのも採集だと感じる。最近は運良く、出先でクワガタの姿を確認できたりもしていたが、元々自分の採集レベルを考えると「これが自分らしい。」と妙に納得に近い“へっぽこ感”を睡魔と闘いながら感じた...。
・・・また機会があれば足を運んでみたいと思う。 成績:コクワ♂×1 (確認後、リリース) |