2006.06.23(金) 千葉県・南部 11:00PM 曇り 20℃ (蒸し暑い) 梅雨真っ只中、湿度も高く不快指数はかなり高い。そんな状況下だからこそクワガタを観に行きたくなった。仕事終了後、身支度をして家を出る。向かう場所は千葉県の南部。時期としては例年から見て1ヶ月ほど早い感もあるが、そう思うのは自分の判断であって、行ってみなければ“2006年の状況”というのは判らない。本当は明るい時間帯に訪れて、里山などを充分下見した上で樹液採集と外灯回りを行ないたいのだが、なかなか時間が無く外灯周りばかりになってしまう。
外灯を確認していく。・・・しかし予想通り虫の数が少ない。梅雨の時期特有の蒸し暑さだけは予定通りなのだが、外灯下に集まっている虫はまだ早いのかも知れない。いくつか外灯を確認していくとノコと思われるパーツが落ちていた。今年発生した個体なのだろうか?それ以外にはヘビトンボくらいしか外灯に集まっていない。
しばらく回っていくと、やっとコクワ♂が確認できた。安いと思われるかも知れないが、まだ虫が少ない今の時期はこれだけでも充分に有り難く感じる。この他にも周辺にクワガタが居ないか確認したが、見つける事は出来なかった。
ここ数日のニュースでもホタルの便りを良く耳にする。昨年もこの周辺でホタルを確認したので探してみると、外灯下に飛来していた。この個体以外にも数頭の個体が飛来していたので、ホタルも外灯に集まる習性があるのかも知れない。自分は場所柄、てっきりヘイケボタルかと思っていたら、個体も大きく、胸の模様が十字になっており、それはゲンジボタルであった。・・・それにしてもホタルの光は心が和む。
ゲンジボタルを確認し心を癒された後は、何とかクワガタを確認したいと思い、数年前からミヤマポイントとしてチェックしていた場所に向かってみる。
・・・すると、看板の裏地にミヤマ♂がひっそりと隠れていた。2006年初ミヤマになる!ここまでコクワすらまともに確認できていなかっただけに、この“房総ミヤマ”確認は嬉しい。この場所は、数年前から試行錯誤しながら辿り付いた場所なので、2006年の初ミヤマがこの場所からスタート出来た事が本当に嬉しい!
個体を取り出して改めて見てみる。やはりミヤマは格好が良い!まだ発生直後と思われるので金色の微毛も残っている。久々のミヤマだったので暫く眺めてしまった。
・・・♂の個体を眺めていると、なにやら近くで黒い物体が動いているので、何気なく懐中電灯を当ててみると何とミヤマ♀が歩いていた!・・・正直言って冗談かと思うようなタイミングで出て来たのである。勝手な解釈になるが、♀の個体が出てきたノリとしては「♂の撮影会やってるんだったら私も写して〜♪」みたいなノリである。・・・自分のテンションは、かなり上がっている。
となると、他にも歩いていないかと思い探してみると、黒い物体がゆっくり動いていた。・・・アカハライモリであった。しかし意外に嬉しかったりする。自然界のアカハライモリは久しく観ていなかったし、最近ではペットショプでしか見掛けなくなっていたので、これはこれで気分が良い。
気を良くして探索を続けていくと、ある自動販売機にミヤマ♀が飛来していた。昨年の今頃は全くミヤマが確認できなかったが、やはり確認できていなかっただけで、実際はこの時期でもかなりの個体が発生している様である。
別の外灯下にもミヤマ♀が飛来していた。ふと疑問に思ったのは、今までのイメージだと発生初期は♂の個体が多く、発生後期になると♀の個体数が増すという感覚であったが、今日だけでみれば♀の方が多く活動している感がある。・・・と、言ってもこの少ない採集数では分析するほどのデータにはならないと思うが、自分なりの持論というのを持ちながら探索していくのも楽しいと思う。
結局、仕事終了から徹夜でミヤマ探索を行なったが、ミヤマを確認する事が出来たこともあって充実した楽しい採集が行えた。今回採集した個体は、感謝の気持ちを胸に全てリリースした。時期的にあと数週間もすれば、外灯下は多くの虫で賑わう事になるだろう。その時にまた時間を作って訪れてみたい。
成績:ミヤマ♂×1 ♀×3 コクワ♂×1 (確認後、全てリリース) |