2006.06.10(土) 福島県・桧枝岐 8:00AM 曇り 13℃ (肌寒い) ・・・朝、隣に停車している車の子供達が、大声でギャーギャー!騒いでいるので目が覚めた。時計を見ると6時を回ったところだ...。腹は立たなかったが、・・・もう少し寝かせて欲しかった。まぁ、起きてしまったものは仕方ないので、昨晩買い込んでおいた朝食を食べながら探索の準備を行う。窓の外は先週同様に晴れている。東北地方も梅雨入りしたものの、今日は“梅雨の中休み”の様だ。この陽気ならもしかすると、ヒメオオが出て来るかも知れない。
朝食を食べた後、車を山に向ける。ある程度覚悟はしていたが、やはり先週の雪はまだ解けていない。これだけの雪の量なのでそう簡単には解けないのだろうが、全て解け切るまでいつまで掛かるのだろうか?
先週「通行止」になっていた場所まで来てみるが、ここもまだ開通していなかった。どうやら冬の間に積もった雪の重さで、林道のガードレール部分を破壊してしまっているらしい。その復旧工事の為、通行止めになっている様だ。・・・通れないものは仕方が無い。別の選択肢を選ぶしかない。
とりあえず、先週コルリを確認した場所に行ってみる。・・・すると、先週は“新芽のつぼみ”であったブナの新芽は、見事に開いて“葉っぱ”になっていた。素人目から観てもこれではコルリは集まらないと思う。これも自然相手の事なので、もう少し標高を上げてみる事にした。
標高を上げて行くと、より雪が目に入る様になってきた。遠目に山を見ると“新緑の樹木と雪”がアンバランスに映る。どうみても6月の風景には見えない。正直な所、こんな状況でクワガタに出会える気がしない...。
暫く山道を登り続けていくが、かなり体力を消耗したので、まだ綺麗な雪の上で寝転がってみた。冷たいかと思ったがジャンパーを着込んでいるのと、山道を歩いて体が熱っているせいか、寒さをあまり感じない。むしろ雪の冷たさが気持ちが良く感じる。・・・あまりの気持ち良さに、思わず眠りそうになってしまった。・・・“雪山で寝る=???” 危険極まりない事だろう。本当に寝てしまう前に起き上がり、再び山道を登り始める事にした。
標高を上げた事で、ブナの新芽が“つぼみ状態”で残っている。しかしながら先週に比べ、天候は曇っており気温もかなり低い。この状態でコルリ確認は厳しいかと思われたが、ルッキングを続けていくと何やら動いている物体が確認できた。
長網で採集してみるとコルリ♂であった。先週に比べ条件は良くないながらも、コルリは活動している様である。瑠璃色が美しい。
更に探索を続けていくと、山の斜面によっては、風の強い場所や気温の上下が大分異なる。その様な中で風も弱く、比較的気温の高い場所を探してみるとコルリ♂が確認できた。
時間を掛けて探索をして行くと、ようやくコルリ♀の姿も確認できた。状況から観てこの個体は、昨日からずっとこの場所に居るのではないかと感じてしまう。
探索終了間際にペアでいる個体を確認できた。♂の瑠璃色と♀の銅色が、相変わらず良いコントラストをなしている。
今回は出来ればミヤマやヒメオオを確認してみたかったが、どうやらまだ早い様であった。数年前は、この時期でもミヤマ&ヒメオオが確認できたのだが、その年によって発生時期などは異なるのであろう。次回は少し時間を空けてから訪れてみたい。・・・何か物音がするので崖の上を見上げてみると、サルが2頭こちらの様子を窺っていた。何だかサルに笑われている様で少々腹が立った!・・・それにしても今回はやたらとサルを目にした。個体数が増えているのだろうか?
成績:コルリ♂×3 ♀×3 (確認後、全てリリース) |