2015年5月1日、石垣市条例で、チャイロマルバネクワガタとヤエヤママルバネクワガタとヤエヤマノコギリクワガタは採集禁止となりました。 下記、採集記は規制以前のものです。 |
2005.11.12(土)へっぽこ遠征in八重山列島(2日目) 沖縄県・石垣島 1:00PM 雨 26℃ 石垣島遠征、2日目の朝。 窓の外を見ると予報通り雨が降っていた...。食欲は全く湧かなかったが、無理やり食べる事にした。昨年の遠征時と同じ宿を今回も利用しているが、理由は朝食が良く気に入っていたのだが、今回朝食を見てガッカリ...。レベルが下がっている。少し食べただけでどうでも良くなってしまった...。早々に部屋に戻り外を見ると、やはり雨は降り続いている。天気予報をみると、昨日の予想より更に悪くなっている...。
・・・気分が乗らない。 ふと思い出したかの様に、昨晩採集したヤエヤママルバネをケースから取り出してみる。確かタテヅノマルバネは「アマミマルバネ・オキナワマルバネ」組と「ヤエヤママルバネ・ヨナグニマルバネ」組に分かれると書物で見た覚えがあった。採集した個体を確認してみると、タテヅノが辛うじて2本ある様に伺える。大歯型でハッキリ確認してみたい...。
雨が降っていても下見は出来るので、とりあえず外に出る事にした。途中、海が近くに見えたので車を停めて降りてみる。南国の海は、晴れていれば蒼く美しい色を見せるが、天候が悪くなるとその魅力も半減してしまう。それでも東京の海とは、比べものにならないほど蒼い。
山に入ってみる。雨足は一向に弱まる所か逆に強さを増している...。昨年から期待している“ススキに付くチャマル”を確認したかったが、この雰囲気ではチャイロマルバネは厳しいだろう。いつもながらそう言っても仕方ないので、合羽を着込んで探索を開始する。
チャイロマルバネが居ないか枝先をチャックしていくと、20_弱の小さなカミキリが確認できた。雨の降る中、元気良く枝を上り下りしている。・・・?その枝を良く見ると1頭ではなく、数頭の個体数が確認できる。交尾をしている個体や♀を追いかける2頭の♂の姿などが観察できる。近くの樹には全く個体が確認できないのに、それほど大きくも無いこの1本の樹にだけ数頭集まっている。産卵木なのだろうか?
その後も探索を続けていくと、林道脇にひっくり返っているサキシマヒラタ♀が確認できた。が、・・・返事は無い、ただの屍だった。昨日も同様に、林道脇に死んでいるサキシマヒラタ♀を確認できたが、発生ピークは大分前に過ぎていると思われる。11月中旬でも活動している個体は意外に多いのかも知れない。
天候の回復が見えないまま、時間だけが過ぎていく...。気が付くと昼を大きく回っている。一旦仕切りなおす為にも市街地に戻り、昼食をとる事にする。何か気分転換したかったので、思い切って“高級”石垣牛の店に入ってみる。価格帯がかなりヤバかったが、“景気付け”とばかりに焼肉を注文しようとメニューを見ると、「牛汁」と「石垣牛カレー」が気になりオーダーした。共に美味かった。
贅沢をした後は、山へ向かう前に市内のコンビニへ立ち寄る。先月の与那国島と違い、石垣島は奄美大島同様に市街地に出れば何でも揃っている。24時間営業のスーパー、ファーストフード、コンビニ、カラオケと都会となんら変わらない生活が出来る。 最近ニュースで見掛ける事が多いのだが、10代後半から20代の内地の若者が、目的も無く石垣島を訪れる人数が急激に増えているという。ある程度のお金を持って海岸線などでテント生活を行い、暫くして所持金がなくなるとまた本土の戻って行くそうである。また、中高年層もNHKのドラマなどの影響もあってか、セミリタイヤ後に石垣島に移住してくる人数もこの数年で急激に増えているという。しかし離島という限られた場所の中では、住居も仕事もなかなか受け入れられる場所も少なく、石垣島は今後ある程度の制限をしていくらしい...。 昼食に随分と贅沢をしてしまったので、夜食は“それなり”の内容になる...。また、ここまで探索活動としても満足行くものが無いので、このコンビニで夜食を買い込み、今夜は市街地に戻らず山に篭るつもりである。
再び山に入る。相変わらず雨は降り続いている。さすが南西諸島というべきか、雨にも拘らず多くの蝶が飛んでいる。そこら中の花に、多くの種類が集まっている。その数は目をつぶって網を振り回しても、数頭は入る気がするほど種類・頭数共に非常に多いと感じる。チャマルもそこら中に出て来て欲しい...。
とにかく雰囲気のありそうな場所には足を運び、チャイロマルバネ確認及び夜のヤエヤママルバネ採集の為、下見を行なう。昨年ヤエヤママルバネを確認した場所は、あまり聞かない場所だったので、下手な先入観を持たずに気になる場所は確認していく。結果が伴うか分からないが、夜になって回るポイントが多いにこした事は無いだろう。
時間はどんどん過ぎて行き、雨が止む事の無いまま日は暮れ始めた...。良い状況でない事は分かっているが、なるべく多くの場所を暗くなるまで下見してみた。結局、昼間にチャイロマルバネの確認は出来なかった。
辺りは真っ暗になったので一度レンタカーに戻り、昼間に買って置いた夕食を食べる事にした。車の室内灯を消すと全く何も見えないほど“漆黒の闇”である。その中で、あんぱんをかじる...。
・・・暫し車の中で休憩した後、ヤエヤママルバネ探索を開始する。夜になっても雨は止まず合羽を着ながらの探索になるが、森の中は夜になって湿度が増し、合羽を着ている状態では“サウナスーツ”状態で汗が噴出してくる。何だかボーっとしてくる...。とにかく昼間に下見しておいた樹を懐中電灯で照らしながら確認していく。昨晩のキラっと光るワインレッドの魔力に魅せられて...。今日も相変わらず“カラカラ”と甲高い声でなく蛙は多い様だ。とりあえず今までヤエヤママルバネを確認した場所をチェックしていく。
・・・全然いない。
かなりの時間を掛けて、念入りにスダジイを確認していく。自分の中で可能性があると思われる場所を、昼間の下見通りに確認していく。しかし数箇所を回ってみたが、虫の存在が確認できない。昨晩多く見掛けたゴキですら見当たらない...。雨が降っているせいもあるかも知れないが、オオシママドボタルの個体数もかなり少ない。“へっぽこ”なりの感覚として、昨年より森全体の虫の数がかなり少ない様に感じる。
・・・雨はより強さを増して来た。
結局、残念ながらヤエヤママルバネを確認する事が出来なかった...。昨晩の様に何とか粘って探索したつもりであるが、結果は出なかった...。仕方が無いといえば仕方が無いのかも知れないが、湿度の高い森の中で、汗だくになりながら探索したがヤエヤママルバネに出会う事はできなかった。改めて自分の“へっぽこ”ぶりを感じた...。明日は石垣島遠征最終日と共に、今シーズンのラスト採集となる。夕方の飛行機の時間まで悔いの残らない活動をしたい。 ・・・体力を消耗しているせいか、深夜の宿に戻ると直ぐに寝てしまった zzz 成績:ボ〜ズ |
|