2011.12.03(土)へっぽこ遠征inタイ王国(3日目)
海外・タイ王国 8:00AM 晴れ 29℃ 同行者:うしやんさん(現地)

タイ王国遠征、3日目の朝。

目が覚め窓の外を確認してみると、気持ち良い日差しが室内を明るくする。ストレスのないこの空間が最高に気持ち良い。

晴天の3日目
晴天の3日目


朝食の時間になりレストランに向かうと、すでにうしやんさんはコーヒーを飲みながら虫の本を読んでいた。気が付けば、この2年間でうしやんさんもクワガタ以外の甲虫や蝶など昆虫全般に興味を持たれ、幅広い活動と成果を出されている。最近では日本から著名な研究者の方々がうしやんさんを訪れている。それほど日本からも注目度は高くなっている証であり、凄いことだと思う。

朝は豚粥
朝は豚粥



・・・朝食後、身支度を整え宿を出発する。



まずは、昨日モウホツヤ♂を確認した樹液ポイントへ向かってみる。

発生時期としては、かなり後期と思われるので2日連続で個体が確認できるか微妙ではあるが、希望を持って樹を確認していく。

樹液ポイントへ
樹液ポイントへ



すると、モウホツヤとは確実に別種と思われるクワガタが樹に佇んでいた。一瞬マルバネかと感じたが、以前この樹で確認したことがあるオニツヤだと思われる。頭上数メートルの場所に佇んでいた個体は、しばらく観察していると上手い具合に樹を下りはじめたので、そのまま様子を窺ってみる。

中央に黄色い物体が!!
中央に黄色い物体が!!



これも周辺に落ちている長い枝で突っついて、個体を落としてみる。落下した個体を確認してみると、やはりモウホツヤ♂であった。昨日に続いて2日連続でモウホツヤを確認できて嬉しい。

タイ王国・モウホツヤ♂
タイ王国・モウホツヤ♂



モウホツヤ♂の大顎を見ると左右対称でないことが窺える。元々ツヤクワガタ自体に馴染みが無いのだが、改めてタイ王国という異国でクワガタ観察の出来ることに新鮮味を感じる。

左右対称でない大顎
左右対称でない大顎



モウホツヤの観察を終え周辺を見渡すと、立ち枯れらしき存在が目に入った。何かしらのクワガタ幼虫でも入っているのだろうか?

立ち枯れを確認
立ち枯れを確認



立ち枯れに近付いてみると、なんと根元から樹液らしきものが出ており、ヒメカブト♀が確認できた。どうみてもカラカラに乾き半分土化した樹の状況から見て生きている樹には見えないのだが、部分的に湿っておりそこにヒメカブトが来ているのである。・・・立ち枯れの養分でも吸収しているのだろうか?

根元の樹液がにヒメカブト♀
根元の樹液がにヒメカブト♀



不思議に思い、この樹の裏側を確認するとヒメカブト♂の姿があった。このヒメカブト♂をよく見てみると、やはり樹液らしき液体に来ている。どうやら立ち枯れと思われた樹は、まだ生きている様子なのである。

タイ王国・ヒメカブト♂
タイ王国・ヒメカブト♂



この他の個体を探してみると、根元付近にヒメカブト♂が2頭確認できた。この2頭は全く水分の無い場所に佇んでいるので、どうやら休んでいるのだろう。それにしてもほとんど水分の感じられない樹に、これだけヒメカブトが集まっている状況に不思議なものを感じる。

ヒメカブトだらけの根元
ヒメカブトだらけの根元



一息ついて周りを見渡してみる。先ほどのオニツヤやモウホツヤ、そしてヒメカブトが確認できた場所は、カンボジアの国境近いジャングルであるが、鬱蒼とした暗い森ではなく、むしろ切り開かれた明るく風通しの良い場所の存在する。そういう意味では、日本での探索方法と同じ様な感覚でアプローチ出来るかも知れない。

タイ王国のジャングル
タイ王国のジャングル



・・・周辺の探索が一段落したので、少々場所を移動してみる事にした。


タイ王国らしいジャングルの悪路を走り、別のポイントに到着する。

ポイントを移動してみる
ポイントを移動してみる



タクヤックゥの樹が立ち並ぶ中、樹液の出ている箇所を発見。雰囲気的にネブトを期待して確認してみると、なにやら黒い物体が見え隠れしている。

樹液に黒い物体
樹液に黒い物体



樹液の中に佇む個体を取り出してみると、チェリフェルネブト♀が2頭確認できた。樹液まみれになった個体を見ると、日本で確認できるネブトと同じ様な生息環境だと思われる。♂の存在は確認できなかったが、チェリフェルネブト♂は大型個体になると日本のオオクワ並みの迫力を感じる。
・・・確認後、木屑と共に元の樹液部にリリースする。

タイ王国・チェリフェルネブト♀×2
タイ王国・チェリフェルネブト♀×2



別の樹液にはヒメカブト♀が来ていた。この時期のタイ王国では、どこでもヒメカブトは多く確認できる様である。

ここでも樹液にヒメカブト♀
ここでも樹液にヒメカブト♀



いくつか樹をチェックしていくと、過去の探索でも多くのヒラタを確認できた場所に着いた。今回も蔦や洞の中にヒラタが潜んでいないか探してみる。

雨季にはヒラタが多い樹
雨季にはヒラタが多い樹



・・・しかし、毎回確実にヒラタが確認できた樹であったが、今回は樹の根元に1頭のヒラタ♂の亡骸を確認するのみに終わった。不思議なもので過去の遠征で、他のクワガタを全く確認できなくても“ここに来ればヒラタは確認できる”ポイントであったが、今回の遠征ではモウホツヤやオニツヤなどが確認できているのに、今回ここでヒラタが確認できなかった。・・・少々寂しい思いもある。

亡骸のみ確認
亡骸のみ確認



ふと気付くと、うしやんさんが夢中になって何かを撮影している。

うしやんさん熱中!
うしやんさん撮影中!



撮影の相手はゾウムシであった。うしやんさん曰く、変わった胸をしていると言うので確認してみると、確かに2本のトゲの様な突起物が出ている。何に使用するのか分からないが、世界には不思議な虫が多い。

胸に棘のあるゾウムシ
胸に棘のあるゾウムシ



一通りタクヤックゥの確認を終え、ふと見上げると無数のバナナが確認できる。タイ王国では野生のバナナが多く存在しており、完熟したバナナが地面の落ちている場合もあるのだが、今のところバナナに集まるクワガタ、カブトムシの姿は確認できてない。

普通にバナナが生っている
普通にバナナが生っている



腹が減ったので、昼食を取りに市街地に戻る事にした...。




昼食は「カーオ・カー・ムー」を食べる。豚肉をトロトロになるまで煮込んで、それをタイ米の上に乗せた丼飯であるが、これが最高に美味い。店によって随分と仕様が異なるのだが、個人的にかなりオススメである。どこの屋台にでもある訳ではなく、どちらかというと豚を煮込む大きな鍋が必要になってくるので、屋台より屋内店舗に多く見掛ける。

カーオ・カー・ムー(豚めし)
カーオ・カー・ムー(豚めし)



今回は更に麺類もオーダーしてみる。確かここでは以前食べて美味しかった記憶がある。・・・タイ王国の麺は大きく分けると2種類に存在し、日本的な小麦麺は「バミー」と呼ばれ、タイ王国独特の米で作る麺は「クァイティアオ」と呼ばれ、クァイティアオは更に麺の太さで細かい呼ばれ方をしており、ビーフンの様な細麺は「センミー」、うどんサイズで「センレック」、きしめんサイズで「センヤイ」となる。因みにスープ有り(ナーム)、無しで(ヘーン)と屋台でオーダーする際は慣れが必要かも知れない。今回オーダーしたのはバミー(小麦麺)ナーム(汁あり)という日本ラーメンに近いものにしたのだが、しょうゆ味の様な味わいで最高に美味かった!   (因みにオーダーしたのは、全てうしやんさんである事はナイショである...)

バミー・ナーム(タイ王国ラーメン)
バミー・ナーム(タイ王国ラーメン)


昼食後、何かと話題のカンボジア国境に足を運んでみる。今まで何度も近くにまで来ていたのだが、実際の国境まできたのは初めてになる。

カンボジア国境(タイ王国側)
カンボジア国境(タイ王国側)



以前訪れたミャンマー国境付近は銃を持った軍隊が待機し、物々しい雰囲気を感じたが、カンボジア国境は申請が通れば係のオバチャンがゲートを開けてくれる。ほのぼのとしたものを感じる。

オバチャンがゲートを開ける...
オバチャンがゲートを開ける...



ゲートの向こう側にはカンボジア国境が見える。今回はゲートを越えることは無かったが、機会があればカンボジアも訪れてみたい。

カンボジア国旗
カンボジア国旗



国境付近に市場が存在するので立ち寄ってみる事にした。タイ王国側でありながら、今まで訪れた他の集落と違いマイナーな印象を受ける。

国境付近の市場に立ち寄る
国境付近の市場に立ち寄る



広場に1台の車が停車しており、そこに多くの人が車の荷台に詰め込まれている。見た感じ移動手段としてバスの様な存在かも知れないが、見た目のインパクトは凄いものを感じる。

乗せ過ぎ...
乗せ過ぎ...



いくつか店があるので覗いてみると、どうやら玩具店の様なので“ウルトラマンもの”が無いか探してみる。個人的にマニアックな話になるが、タイ王国のApexTやチャイヨープロダクションもののウルトラマンを探していたので、期待したがお目当てのものは確認できなかった。

国境の玩具店
国境の玩具店


・・・気が付けば既に日は傾いている。そろそろライトトラップのポイントへと向かう事にした。

まもなく夕暮れ
まもなく夕暮れ



途中セブンイレブンにてお菓子や飲物を購入していく。毎度の事だがタイ王国でのセブンイレブンは、どこにでも存在しており重宝している。

セブンイレブンにて補給
セブンイレブンにて補給


ライトトラップのポイントへ向かう途中、うしやんさんが寄り道した場所でツノゼミを確認する。以前タイ王国にて、テングビワハゴロモを確認したことはあったが、ツノゼミは初めてなので興味深いものを感じる。非常に小さな個体であるが、その特徴的なフォルムに魅力を感じる。

タイ王国のツノゼミ
タイ王国のツノゼミ




・・・昨晩と同じポイントに到着する。

すると、池で水浴びをしていた果樹園の方が、うしやんさんの姿を見るなりなにやら興奮気味に話しかけてきたので、内容を伺ってみると、、、

何と、昨晩私達がライトトラップを撤収した30分後に山からゾウ(象)が下りてきて、果樹園の果物を食べて後、再び山へと帰っていったのだと言う。

昨晩と同じポイント
昨晩と同じポイント



果樹園の方が示した場所には“超巨大な足跡”が残されていた。元々周辺にはアジアゾウが生息しているので、ライトトラップに反応したのか?だとしたら、凄いモノがライトに集まってしまったものだと感じると共に、漆黒の闇の中から巨大なゾウが現れることを想像すると、日本ではありえないだけに動物園で見学する様な甘い考えでは危険を伴うかも知れない...。正直なところ、野性のゾウの写真を撮ってみたい気もするが、夜間のフラッシュでゾウを刺激するような事は厳禁だとも感じる。

ゾウの足跡
ゾウの足跡



“ゾウ出現”の話を聞いてから、私もうしやんさんも少々ビビリ気味にライトトラップの準備を行う...。

一応“もしも”の為にゾウが現れた場合を想定して、数パターンの安全対策シミュレーションを行っておくことにした...。

ライトトラップの設置
ライトトラップの設置


・・・夜の帳も下りたのでライトトラップを開始する。

少しすると大型昆虫らしき羽音が聞こえたので、トキメキながら確認してみると、セミだった...。

今夜もセミ
今夜もセミ



夜の帳は下りたものの、やけに夜空が明るいと思ったら月が煌々としていた...。さすがにこれだけ月が出ていると厳しいかも知れない...。

月齢悪し...
月齢悪し...



・・・やはり月齢が悪いこともあり、虫の飛びが非常に少ない。


ライトトラップを行う様になってから月齢は意識しているのだが、改めて月齢の重要性を感じる。

虫の飛来...ほとんど無し
虫の飛来...ほとんど無し


・・・結局、虫の飛来は、ほとんど無かった。

・・・そして、ゾウが現れることも無かった。


・・・残念ながら撤収する事にした。



ライトトラップが芳しくなかっただけに、夕食は屋台にて美味いものを食べて本日の締めとする。

昨晩同様、タイ王国は探索以外でも、こうやって夜遅くまで屋台がやっているので“食の文化”も大きな魅力だと感じる。

今夜も屋台♪
今夜も屋台♪



うしやんさんがいつもと違う惣菜をチョイスしてくれたので、さっそく食べてみる。見た目は日本でも馴染みの深いフランクと揚げシュウマイであるが、ここのソーセージは魚肉がメインだった。揚げシュウマイのお味は香味野菜が入っているのか、見た目のイメージとは少々異なる。どれも基本的にピリ辛である。考えてみればタイ王国では屋台からコンビニまで、どこでも数多くのソーセージを見る事ができる。タイ王国では、日本以上にメジャーなホットスナックだと思われる。

見た目以上に辛い...
見た目以上に辛い...



そしてメインの「パッタイ」である。いつもパッタイを食べている屋台なので味は折り紙つきなのだが、今回はバナナのつぼみ?も付いている。とりあえず口に運んでみると、、、渋い!・・・・・しかし、先ほどまでの口の中の辛さが中和されて、気が付くと辛さが消えていた。食の奥深さを感じる。それにしてもパッタイは最高に美味い!タイ王国の屋台はとても幸せな空間なのである。

美味いパッタイ
美味いパッタイ


宿に戻り明日に備える。

本日も目一杯タイ王国を楽しんだので、すぐに睡魔が襲ってきた。


・・・明日は遠征最終日。時間の許す限り探索とタイ王国の文化を満喫したい。  zzz



成績モウホツヤ♂×1 オニツヤ♂×1 チェリフェルネブト♀×2 ヒメカブト♂×5 ♀×3
(確認後、リリース)

4日日へ

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