2011.09.03(土)へっぽこ遠征inタイ王国(3日目)
海外・タイ王国 8:00AM 晴れ 37℃ 同行者:うしやんさん(現地)

タイ王国遠征、3日目の朝。

メーソートにて目が覚めると昨晩の大雨は上がっていた。窓の外では何やら話し声が聞こえるので、そっと確認してみると、うしやんさんが現地のオバチャンから情報収集している。さすがタイ王国の兄貴である。現地の方から直接情報を得た方が確実である。・・・しかし、タイ王国では日本の様に“昆虫採集”という文化が確立されてないので、思う様にいかないのはご愛嬌である。

国境の朝
国境の朝


うしやんさんと共に朝食の取れる場所を探す。ミャンマーとの国境に位置する場所なので、街として賑やかな印象を受ける。

国境の街
国境の街



やはり国境ということもあって、広告などはタイ語とミャンマー語の2種類の表記がある。「どっちも同じ様な国なのだろう...。」と思っていたが、現地に足を運んでみるとタイ王国は非常に豊かで安全な国であり、周辺のミャンマーやカンボジアは“そうではない”という事が理解できる。

青がタイ語、緑がミャンマー語
青がタイ語、緑がミャンマー語



今回の遠征でまだ食べてなかった「カーオ・カー・ムー」を食べる事にした。何度か過去の探索記でも登場しているが、豚をトロトロになるまで煮込んだものをタイ米に乗せて食べる料理である。個人的に非常に気に入っている。因みに1食30バーツ。日本円にして100円足らずで食べることができる。タイ料理オススメの一品である。

カーオ・カー・ムー(豚めし)
カーオ・カー・ムー(豚めし)




メーソートを後にし、本日の探索地へと「うしやん号」は向かう。ここはタイ王国であり、国際免許を持ってない私は運転できないので、滞在中の運転は全てうしやんさんが行う。毎回感謝であるが、今回の遠征は今まで以上の長距離になっているので、改めて感謝申し上げたい。

探索地へと向かう
探索地へと向かう



途中ドリンクなど購入のため、セブンイレブンに立ち寄る。ミャンマーとの国境付近でもセブンイレブンは存在していた。
本当にどこにでも存在しており非常に重宝する。

やっぱりセブンイレブン♪
やっぱりセブンイレブン♪



そしてここでも野良犬は多く確認できる。基本的にどの犬も弱気なので襲われる心配は少ないと思われるが、狂犬病などの忠告を目にするので、やはり日本と同じ感覚で接するのは良くないだろう。

犬は多い...
犬は多い...


うしやんさんと共に探索を開始する。今回も初めて調査する地域も多いので結果が伴うか判らないのだが、未知なる場所にて探索ができる喜びは大きい。私はクワガタやカブトムシを中心に探していくが、うしやんさんは最近“虫全般”に移りつつあるので、様々な角度から虫に対してアプローチされている。うしやんさんが何やらカメラを向けているので確認してみると、綺麗なエメラルドグリーンのタマムシであった。

タイ王国の自然
タイ王国の自然



探索を続けていくと小さな沼地が現れた。クワガタ探索と共に水生昆虫などにも興味があるので、迷わず調査を試みる。

沼を発見!
沼を発見!



うしやんさんから長靴と網を拝借する。うしやんさんはタマムシ調査のため森に入って行き、私はこの沼でしばらく調査を行うことにした。網を水に入れガサゴソやると、小さなエビが入る。どうやらこの沼は長雨にて出来た短期的な沼地ではなく、年中水の入った沼地であろうと思われる。可能であるならタガメなどタイ王国の水生昆虫を期待して網を入れていく。

水生昆虫を調査してみる
水生昆虫を調査してみる



周辺には日本の南西諸島でも見掛ける、ベニトンボと思われるトンボや真っ赤なチョウトンボが多く確認できる。ヤンマは居ないものか?と周辺を見渡していると、日本では見たことも無い大きなギンヤンマが飛翔している。オオギンヤンマかリュウキュウギンヤンマか判らなかったが、残念ながらその個体は沼地から離脱してしまったので詳細は確認できなかった...。

ベニトンボ
ベニトンボ



水生昆虫の方もマツモムシらしき個体は確認できたが、それ以上の確認は出来なかった。

・・・沼地で探索を終え目的地に向かい再び車を走らせる。


時計を見ると昼食時間を過ぎていたので、以前にも立ち寄った事のある市場に向かう。

ここはいつ来ても食品から怪しいCDまで様々なものを販売しており、アジアらしい独特の雰囲気が漂っている。

市場にて昼食
市場にて昼食



うしやんさんお気に入りに店に到着し、さっそくパッタイをオーダーする。運ばれてきたパッタイをすぐに口に入れる。久々であるが、この店のパッタイは本当に美味しい。何度もタイ王国に来ていると同じ料理であっても店の個性が判る様になってくるのだが、パッタイはこの店がダントツで美味い。私もうしやんさんも大盛りを一瞬で平らげてしまった。

最高に美味いパッタイ
最高に美味いパッタイ




・・・昼食後、目的地に向かい走り続けると、このタイミングで大粒の雨が落ちてきてしまった。

昨日同様、雨季のシーズンなので仕方の無いことなのだが、なんとか探索続行が可能な程度の雨脚に止まって欲しい。

大雨になった...
大雨になった...



とりあえず最初の目的地であったオオヒラタのポイントに到着する。幸い雨は弱まっているので、樹を確認しに行く。
以前、この場所で90ミリを超える巨大なヒラタを確認しているので今回も楽しみである。

ヒラタの樹に到着
ヒラタの樹に到着



確認していくと、樹皮の隙間に大きなドルクスの姿が確認できた。今回も日本ではなかなかお目に掛かれない様な大きな個体である。

さっそく脚立と掻き出し棒にて格闘を開始する。

居たっ!!
居たっ!!



樹皮の隙間は奥行きも無く、難なく個体を確保する事ができた。今回も大きなヒラタ♂であった。大きさは前回ほどでは無かったが、充分迫力ある個体だと感じる。因みに前回は周辺の洞にも多くのヒラタを確認する事が出来たが、今回はこの1頭しか確認できなかった。この個体に感謝し、すぐにリリースする。

タイ王国・ヒラタ♂
タイ王国・ヒラタ♂



とりあえず今回のタイ王国遠征で最初のクワガタの姿が確認できたので、少しホッとする事が出来た。私は国内の南西諸島でもボ〜ズで帰ってくる様な“へっぽこ”である。・・・なので、このタイ王国でも探索・調査を行った結果ボ〜ズであっても、タイ王国の大自然と文化に触れることが重要だと思っているので、結果はそれほど意識してなかったりする...。上記のホッとしたというのは、結果が出ないことでうしやんさんが逆に気を遣って下さる気がしていたので、それに対する安堵感もあったと思う。・・・タイ王国は来れるだけで充分楽しい遠征なのである。

雨が上がり虹が出る
雨が上がり虹が出る



虹が出始めたので何か良いことが起きる前兆かと勝手に思い込んで期待していると、うしやんさんが急に何かに気付いた。

車に轢かれたカミキリの姿であった。・・・しかし、そのカミキリ様子が違う。日本では見たことも無いセイウチの様な大きな牙が2本確認できるのである。うしやんさん曰く、捜し求めていたカミキリとの事で「雨の降る夜間に林道を走り回る習性があるらしい...」と言う。見た目も行動も不思議なカミキリである。私もこのカミキリの元気な姿が確認してみたい気がする。今晩それも意識しながら探索を試みたい。

衝撃のカミキリ♂Dorystthenes walkeri (Waterhouse,1840)
衝撃のカミキリ♂
Dorystthenes walkeri (Waterhouse,1840)



・・・いくつかライトトラップの候補地を探してみたが、今晩のポイントは滝の見える山間のポイントとした。

天候は遠くで雷が鳴っているものの、暫くは雷や霧の心配は無い様子なので設置の準備を行っていく。

滝の見える場所に設置
滝の見える場所に設置




夜の帳が下りるのを待ってHIDライトオン。この時期この場所で、どの様な虫が飛来してくれるのか?非常に楽しみである。

太陽拳!!
太陽拳!!



少しすると飛来する昆虫を狙って大きなヒキガエルが現れた。しかし訪れるにはまだ早かった様で、蛾も何も飛来してなかった。
しばらく白布の上を徘徊した後、森へ消えていった...。

巨大ヒキガエル
巨大ヒキガエル



遠方から大きな物体が飛来したので確認してみると、タイ王国独特のカマキリであった。いつ見ても胸部が特徴的であり存在感がある。

特徴あるカマキリ
特徴あるカマキリ



しばらく虫の飛来を待ってみるが全体的に飛来が少ない。本来なら真っ先に飛来する蛾の姿も疎らである。風は少しあるものの月齢はそれほど悪くないので、設置場所に問題があるのだろうか?

蛾の飛来が少ない...
蛾の飛来が少ない...



うしやんさんが今日もコーヒーを入れてくれる。昨晩同様、タイ王国北部の夜は意外と気温が下がり寒さすら感じる。今晩は虫の飛来が少ないが、その分うしやんさんと色々な話をしながら時の流れを楽しむことが出来る。改めてタイ王国に感謝したい。

今日もコーヒーが美味い!
今日もコーヒーが美味い!



何かが飛来したので目をやると大きなサシガメであった。50ミリ近くある様に窺える。日本で普段目にしない虫たちを見るのも楽しい。

巨大サシガメ
巨大サシガメ



大きな甲虫が飛来したのでクワガタを期待して確認してみると、巨大なコメツキであった。過去のタイ王国遠征で何度も確認しているコメツキであるが、日本のコメツキとは比べ物にならないほど大きいので少々異様なものに感じる。羽音だけでも充分迫力があり、コメツキの大きさを見て改めて海外を感じる。

巨大コメツキ
巨大コメツキ



先ほどのコメツキよりも更に大きな羽音が聞こえたので慌てて確認してみると、ヒメカブト♂であった。本日は虫の飛来が少なかったのでそれほど期待してなかったのだが、とりあえずタイ王国のカブトムシが確認できたので、それなりの調査にはなったと思う。

タイ王国・ヒメカブト♂
タイ王国・ヒメカブト♂



少しすると2頭目となるヒメカブト♂が飛来した。日本のカブトムシより一回り小さい感じなので、かわいらしい印象を受ける。タイ王国では過去の探索でコーカサスオオカブトやアトラスオオカブト、ゴホンヅノカブト、メンガタカブトなどを確認しているが、雰囲気はこのヒメカブトが日本産に似るので親近感を覚える。

ヒメカブト♂2頭目の飛来
ヒメカブト♂2頭目の飛来


・・・ライトのバッテリーある限り飛来を待ってみたが、本日はそれ以上の確認には至らなかった。

また違う時期にチャレンジできれば面白そうな場所なので、機会があれば改めて試みたい。


・・・その後、林道では夕方に確認したカミキリや歩行性のクワガタなどを調査してみたが、外灯をにてヒメカブト♀が確認するのみであった。



・・・うしやんさんと帰りの車の中で話をする。


タイ王国北部は過去に調査のメスが多く入っているので、改めて探索を試みる必要性は薄いかも知れない。それは私もうしやんさんもある程度理解してるのだが、過去に確認できている虫であっても改めて自分達の目で確認してみたい思いもあり、またタイ王国の書物に記載されてない地域での探索も大事なことだと感じている。

「探索を行っても成果が出ないかも知れない...。」それでも私たちは探索にチャレンジできる環境が一番の喜びなのである。目の前に見える成果は少ないかも知れないが、楽しく続けることが重要だと思っている。「継続は力なり」私が一番好きな言葉である。すぐに成果は出なくとも続けて努力していれば、いつか形になってくる思っている。私はサイトを10年続けてきたからこそ日本でオオクワにも出会うことができ、タイ王国にも来ることが出来た。うしやんさんとの会話でそれをより実感した。


・・・明日はタイ王国遠征の最終日。可能な限り探索と文化を堪能したい。  zzz



成績ヒラタ(タイ)♂×1 ヒメカブト♂×2 ♀×1
(確認後、全てリリース)

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