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2008.11.07(金)へっぽこ遠征in日本最西端(1日目)
午前3時台に目覚ましが鳴り響き、目を覚ます。時期的にも寒さを感じるので布団から出るのも時間が掛かる。とりあえずテレビを点け出発の準備を進める。前日までにある程度の準備は済ませているのだが、当日も何かしら準備は必要になってくる。
羽田空港に向かおうと自宅を出ると、外はまだ真っ暗で完全なる夜であった。しかも強めの雨も降っており、寒さも手伝ってこれから南西諸島にクワガタ探索に行く雰囲気は全く出ない...。ただ今回は、久々に高校時代からの友人TEN・Oが同行してくれるのが心強い。TEN・Oはこのサイトでも初期の頃に登場している輩なのだが、正直クワガタには全く興味が無い“非採集者”である。考えてみれば20年近くの付き合いで、偶に私の趣味に同行してくれる。今回、久々でありそれが離島と内容であっても同行してくれるのだから有り難い。
とりあえず車に乗り羽田空港に向かう。明るくなってくれば通勤などの車も増えるだろうが、この時間帯はトラックなど大型輸送車が目立つ。
高速道路も順調に羽田空港に到着する。今回もかなり早めに空港に到着したのだが、既にチェックイン機が作動しているので手続きを進める。
空港の窓の外を見ると飛行機のスポットがあるのだが、まだ真っ暗である。
それでもTEN・Oと話をしている内に窓の外は明るくなり、搭乗時刻になった。しかし雨は相変わらず強く降っている。とりあえずこの状態で飛行機が飛ばないという事はなさそうなので、変な心配は無い。因みに与那国島まで直行便は無いので、石垣空港を経由する事になる。
今回は朝にも拘らず、滑走路もそれほど混みあってなかったので順調に離陸できた。やはり早朝なので渋滞のピーク前だったのだろう。地上はかなり強い雨が降っていたが、厚い雲を抜けると眩しいほどの朝日が差し込んできた。あまりにも眩しかったので窓のシャッターを閉めて少し寝る事にした...。
羽田を発って2時間強、気が付くとすでに石垣島上空までやって来ていた。天候は予報通り晴れている。経由地の石垣空港である。
着陸すると何度も通っている石垣空港の文字が見えてきた。それにしても本当に良い天気なので、このまま石垣島にてチャイロマルバネ&ヤエヤママルバネ探索を行いたいほどである。
・・・そのまま石垣空港を出ず、ロビーにて与那国島行きの飛行機を待つ。
暫く待ち、与那国島行きの飛行機搭乗時刻になった。再び飛行機に乗り込む。・・・気のせいかも知れないが、この飛行機は先ほど羽田空港から乗ってきた機体と全くの同機の様な気がしてならないが、その様な事もあるのだろうか...?もしそうであるなら羽田−与那国の直行便も望みたい所である。
そのまま順調に石垣空港を飛び立つ。石垣島の町並みがみるみる小さくなっていく。遠くの山を見ながら「あの山にヤエマル居たなぁ...」などと思い出しながら飛行機は上昇して行く。
それにしても海は蒼い。“へっぽこ”採集記でこの数年間、当たり前の様に登場してきた“蒼い海”であるが、おそらくカウントダウンに入っている事は間違いない。人それぞれ事情がある中で、ホントに自分はタイミングが良かったと感じている。
離陸後少しすると窓の下に西表島が見えてきた。蒼い海と深い森が伺える。・・・実は来月に、探索まで行えないかも知れないが、一度だけ西表島に行く予定がある。
石垣島を発って30分ほどで与那国島に着く。着陸態勢に入ると蒼い海が、より深みの増す美しい色合いになってきた。
与那国島に到着。前回2006年の探索時には「もう来れないだろう...。」と感じていた与那国島に、再び来る事が出来た。
飛行機を降り、空港内に向かって歩き始める。何とも言えない“南国の匂い”を感じる。おそらく気温は30℃近くはあるだろう。
一度振り返って飛行機を見てみる。この光景、いかにも南国の空港と感じる。
空港にて荷物を受け取った後は、まずはレンタカーを借りないと始めらない。いつも通りレンタカー屋の社長と挨拶を交わし、レンタカーを借りる。どうやら社長の話を伺っていると、近くで話をしている年配の方もヨナグニマルバネを採集しに来ているらしい。雰囲気的に“完全なる虫屋さん”の様なので、挨拶だけ交わして深い会話は行わなかった。
“へっぽこ”には“へっぽこなり”のスタイルがあるので、気持ちよく楽しむ為に事前情報は必要ない。ダメならダメで仕方が無いので、自分の知っている範囲で立ち回るしかないと思っている。なので「採れなければ帰れない!」という話は、自分にとって無縁なのである。
前回同様、島とシンクロする為に、この場所に立ち寄ってみる事にした。
2年ぶりに先生の所にやって来た。蒼い海辺に佇む診療所の風景は、全く変わってない。
・・・しかし、あいにくコトー先生は外出中だった。もし居らしたら、色々と診て頂きたい所があったのだが...。
診療所周辺にて少し和む事ができたので、クワマガ用の動画を撮っておこうとヨナグニ馬を探す事にした。他の離島ではまず見かける事のない馬なので、与那国島独特のものだと感じている。
・・・暫くすると、丘の上に数頭のヨナグニ馬が見えたので、車を停めて近付いてみる事にした。 ・・・しかし、
・・・体は痛いが、とりあえず昼食を取る事にした。 レンタカーを走らせていると、地元の車が数台停まっている店を発見した。 どうやら今年の6月にオープンしたらしく、前回遠征時は営業してなかった店である。
やはり与那国島に来たのだから「与那国そば」をオーダーする。・・・これで何とか昼食の喰いっ逸れは無くなった。
・・・昼食を取った事でひと段落つけたので、体を休ませる為にも宿のチェックインを行う事にした。 ・・・宿に到着して驚いた。今年から新しいホテルが出来たというので、モノは試しと思い予約してみたのだが、正直言って“与那国らしくない”素晴らしく綺麗なホテルだった。しかもチェックイン時にスタッフの話を伺うと、朝昼晩の三食、宿泊客以外の人もレストランを利用でき、しかも23時まで隣接したSHOP(コンビニ風)にて弁当なども購入可能といった、与那国島で“苦労する点が全て解消できる”様な内容に時代の流れを感じてしまった。
素晴らしい内容なのに「与那国らしくない...。」そんな事を感じながらダメージ回復の為、数時間休む事にした。
・・・3時間ほど寝ただろうか?とりあえず目が覚めたので体を起してみるが、やはりダメージはそう簡単には消えないので痛みとして残っている。 夜の本番に向けて少々考え込む。 「与那国島での探索は、素人にとって尋常ではないほど体力的にも精神的にもキツイ。・・・ただ、天気予報では今日以外は雨の予報だ。」 「体は痛いけどTEN・Oも居てくれるし、出来る限り今日に集中して、やれる所までやってみよう。」 そう思い、山に入る準備を行う。
気が付くと日は傾いており、それは同時に日本最西端の夕焼けである事を意味していた。
準備が整った所でレンタカーを走らせる。・・・すると何の嫌がらせか?・・・今まで全く降る雰囲気も、降る予報も無かった雨が降り始めた。 もしかすると「山に入る事を拒んでいるのかも知れない...」と、少々ナーバスになってしまった。
・・・しかし、ものの5分ほどで雨は上がり、再び綺麗な夕日が覗き始めたので、そのまま山に向かう。 目的地まで到達したので車を停めて、山に入る準備を行う。一応、前回の様に迷いの森で迷った時の時間潰し用にDSもリュックに入れる。多少のジョークも入っているが、私は一体どんな採集者なのか?今更ながら自身、不思議な“へっぽこ採集者”であると感じるが、栄養食と飲み物と共にDSを持参する。
・・・!! 山に入る準備をしていると、レンタカーに近付いてくる人が居たので、挨拶を行う。その方もヨナグニマルバネ探索を行っているとの事で、テイル(仮名)さんと言う。少しお話をしてみると採集スタイルが近い感じの方だったので、自然と話も弾む。・・・とりあえずはお互いの健闘を誓い合い、ここでお別れしたが、おそらく夜の森の中でもまたで会う様な気がする。
・・・準備が整ったので、夜の帳が下り始めた与那国の山の中へ入る事にした。 与那国島でのヨナグニマルバネ探索の場合、殆どが薮漕ぎメインになるので足への負担がかなり掛かる。正直、崖から落下したダメージはまだ残っている。それでも今日という日に全てを掛け、TEN・Oの友情も受けながらジャングルに歩を進めていく。
とにかく大きなシイの樹があれば確認していく。そこに居る保証もないが、居ないと言う保証も無い訳で、“与那国島という可能性”がある限り、それを信じてシイの大木を確認していく。
・・・やはり足は痛い。しかし、2年前の採集記が私のサイトを観た人からの感想が良かった事や、同記事をクワガタマガジンにて掲載した所、楽しんで頂ける感想も数多く頂く事ができた。今回の与那国探索は、皆さんへの感謝の気持ちと前回の自分に対してへのチャレンジなのかも知れない。
・・・森に入って1時間は経過しただろうか? するとTEN・Oが「良く分からないけど、クワガタが居る」と言う。良く観るとそこには小さなサキシマヒラタ♂の姿があった。ヨナマルではなかったが、現状を考えると与那国島でクワガタに出会えたのだから、これでも充分に嬉しい。
先ほども述べたが、TEN・Oはクワガタなど虫に全く興味の無い友人である。高校時代からの20年来の親友であり、考えてみれば今回もTEN・Oには全く関係の無い趣味であるクワガタ探索に、千葉から遥々この与那国島まで付き合ってくれるのだから、お人好しもいい所である。 ・・・TEN・Oには、本当に感謝している。
・・・その後も薮漕ぎを行い探索を続けていると、前方から人為的な光が見えてきた。流石に日本最西端の夜のジャングルにて光が見えればお互い近付いて挨拶くらいは行う。すると先方から「どうでしたか?」と聞き覚えのある声が聞こえてきた。先ほど林道にてお会いしたテイル(仮名)さんであった。場所が場所だけにホッとする瞬間でもあった。とりあえず小さなサキシマヒラタ♂を確認したと告げると、テイル(仮名)さんはヨナグニネブトを1頭確認されたとの事であった。少しお話をした後、テイル(仮名)さんはあまり「深夜の森に深入りできない」との事で森を出られるとの言い、ここでお別れとなった。
・・・更に探索を続けること数時間。ひたすら薮漕ぎを続ける事で体力の消耗も激しくなってきた。途中の岩場で休憩を取る。・・・どうやら長時間に亘って薮漕ぎを行った事で、草の種が大量にズボンにくっ付いてしまっている。しかし、それを取り除く余裕(体力)が勿体無く放置する。TEN・Oも慣れない行動に疲労の色が見えている。・・・当然である。こんな大冒険に付き合わせてしまって本当に申し訳ない気がするが、本人は疲れているものの、「せっかくなのでマルバネを観たい!」と気を遣ってくれる。高校時代はそれほど社交的でなかったTEN・Oも時を経て、随分と逞しくなったものだと変に感心してしまった。
・・・その後も体力の限界と足の痛みに耐えながら、“ヨナグニマルバネ1頭確認”を目標にTEN・Oと共に薮漕ぎを行っていく。
因みに今回の為と言っても過言ではない程の思いを込めて購入した“ハンディGPS”はしっかり機能しており、闇雲に夜のジャングルに突入するのとでは安心感も全く異なる。GPSを使いこなしている訳ではないが、所々で地点登録しておいて、道に迷いそうになったら登録しているポイントまで戻りながら、「迷わないだろう」という“安心感”という味方でもあると思っている。(但し過信は禁物です!)
・・・それでもジャングルに突入して4時間ほど経過しただろうか?前回のヨナマル確認時は、もう既に個体を確認している時間帯だったので、そろそろ確認できないのであれば“森を脱出する為の体力”も考えないといけないので、タイムリミットを意識する様になってきた。 「可能であれば何とかワンチャンス欲しい!」想いは“ヨナグニマルバネ個体確認”ながらも、ここまで来ると、それにかする様な出来事があれば良いレベルの考えになってくる。 ・・・その時! 頭上にあった樹に懐中電灯を当てると、赤く光る甲虫らしき物体が洞の中へと入っていった。一瞬にして「ゴキではない!」と感じ、そのシルエットからしてヨナグニマルバネであろう事は想像できた。 しかし、その個体はそのまま洞の中へ入ってしまい、複雑に入り組んだ洞の内部は頭上1メートルほどである為に確認する事が出来なかった。 ・・・ある意味「これが最後のワンチャンスだったのだ...。」と感じた。
体力的にも限界に近かったのでTEN・Oとこれ以上の探索は行わない事にし、再び今来たルートを戻る事にした。
・・・痛む体に鞭打って、ハンディGPSを頼りに2時間掛けて何とかレンタカーに戻る。 時計を見ると深夜1時半を回っていた。考えてみると山に入って7時間以上彷徨っていた事になる。 時間だけで見れば、前回の与那国島探索以上であった。結果は伴わなかったがTEN・Oには感謝している。
・・・宿に戻り汗を流し、床に就く。 予報では明日以降は雨である。今日と言う日を極限まで頑張ったのだから、明日は無理せずゆっくりしても良い気がしている。 “へっぽこ”なりの与那国探索は、充分過ぎるほど燃え尽きた感があったzzz 成績:サキシマヒラタ♂×1 (確認後、リリース) |
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