2022.08.28(土) 山形県・某所 2:00PM 大雨 21℃ 年に一回の恒例イベント、東北ライトトラップの旅。今年も昨年に続き新規開拓を続けている山形県。いわゆる有名産地ではなく、そこから離れた場所でライトトラップを試みている。実績が無いのでオオクワが居るのか否かは分からないが、可能性を楽しみたい。
天候は最悪の土砂降り...。小降りならそれほど影響ないが、気が遠くなるほどの雨量なので気が滅入る。せっかく年に“一度の可能性”なのでチャレンジ出来るだけの条件が欲しい。とりあえずまだ日が高いので昼寝をして時を待つ。
一応、スマホのアラームを掛けて置いたが、それより先に土砂降りの音で目が覚めてしまった。・・・仕方ないので雨合羽を着てライトトラップの準備に取り掛かる。・・・その後夕食用の弁当を食べていると夜の帳も下りて来たのでライトを点灯する。とりあえず他の採集者は居ない様子である。
すると、すぐにノコギリクワガタ♂が飛来した。左の大顎が折れているは歴戦の証だろうか?まずは幸先良しとしたい。
夜になり気温がかなり下がってきたが、小さな蛾と共にコクワガタ♀が飛来した。オオクワ生息地でのコクワ飛来は前向きに捉える様にしている。この後の大物に繋がるだろうか?
それにしてもエンマコオロギの姿が多い。秋が近づくとライトトラップ時にコオロギ類が多く集まる傾向にあるが、この場所は蛾よりもコオロギの方が多い。
周辺で甲虫らしき物体の落下音が聞こえたので確認すると、ノコギリクワガタ♀が飛来していた。時期的にミヤマは厳しいだろうが、東北でも9月に入っても稀にミヤマが飛来するのでその可能性も期待したい。
先程のエンマコオロギ同様、ヤママユが多く飛来すると秋の気配が強みを増す。ヤママユは様々な色のバリエーションがあり面白い。
ライト照射直後に数頭のクワガタが飛来したが、30分を過ぎたあたりで甲虫の飛来は止まってしまった。・・・しかし唐突に大型甲虫の飛来音が聞こえたので確認してみるとカブトムシ♀の姿があった。ここまでノコとカブト...、アカアシクワガタの飛来が無いので、もしかすると標高が低いのかも知れない。
・・・と、ここで土砂降りの雨脚が更に酷く雨合羽ではどうにもならない程になってしまい、とりあえず車にて様子を窺う事になってしまった。
「これからゴールデンタイム...」という時間帯だったので、東京から遥々東北まで遠征する“年に一度のこのタイミング”での中断は、正直厳しかった。 ・・・この中断は1時間半ほど続き、点けっぱなしのライトのバッテリーが切れて消灯しても予備バッテリーに交換できなかったのが辛かった。
何とか雨合羽で外に出られる程に雨脚は弱まったので、急いでバッテリーを交換してライトを点灯する。・・・しかし、長時間ライトが消灯していた事と雨脚が酷かったので、当然その間に飛来している虫は皆無であった。 それでも点灯後は再びノコギリクワガタ♂が飛来したので、時間帯はかなり遅い時刻だが可能性を否定せず続行してみる。
そんな中、近くに落下した甲虫が居たので確認すると真っ黒な個体が佇んでいた...。「まさかっ!」と興奮を押させつつその個体をよく見ると、またしてもノコギリクワガタ♀の黒化型だった...。2年ほど前の新潟でも似た様な事があったが、今回もオオクワではなかった...。
気を取り直してライトトラップを続ける。・・・するとまた雨脚が強くなってしまった。流石に気力の限界を感じてしまった。大雨の中でもノコ♂は飛来するが、時間帯はもう深夜だったので本日の新規開拓は終了とし、機材を撤収する。
宿に戻ろうと車を走らせているとLEDでは無い外灯があったので一応確認してみると、ノコギリクワガタ♂の姿が確認できた。今回のライトトラップはノコばかりの旅となってしまった...。
翌日も探索を続けたが、全く成果が無かった。今回の東北の旅は思い描く様な内容に至らなかったが、毎度の事ながら“自然相手の事”と諦めて来シーズンに掛ける事にした。帰宅前に福島県に立ち寄って、以前から気になっていた「郡山ブラック」を食し今回の遠征の締めとした。
成績:ノコ♂×5 ノコ♀×3 コクワ♀×2 カブトムシ♀×1 (確認後、全てリリース) |