2015.08.30(日)
山梨県・某所 12:00PM 雨 24℃ 同行者:Kazuさん

「へっぽこ採集記」のサイトアクセス数が50万HITを数える事となった。サイト公開から実に14年もの歳月を要したのだが、何か自分なりに記念の採集記を書きたいと思っていた。その直後に頭に浮かんだのはKazuさんだった。前回お会いしてから6年ほど経っているのだが、その間も節目に連絡を取り合い、私から見ると非常にメンタル面で支えとなるお方であった。お互い状況も変わりつつある中で、思い切って探索の連絡をしてみたところ、Kazuさんもその様なお気持ちがあった様で、トントン拍子に話は進んだ。

山梨に向かう
山梨に向かう


往復の高速の大渋滞が気になり、電車で向かう事にした。うつらうつらしている内にいつしか山梨県に入っていた。

山梨の車窓から
山梨の車窓から



駅でKazuさんと合流する事が出来た。久々にお会いしたのだが、お元気そうで若い印象を受ける。挨拶も早々にすぐに会話も弾む。やはり来て良かった!

まずは腹ごしらえと、Kazuさんオススメの「つけ麺屋」に入る。オーダーし暫くして運ばれてきた、つけ麺をすする。最高に美味かった!自分の行動範囲外の場所で、美味いものが食べられる幸福感はハンパない。

美味いつけ麺
美味いつけ麺




腹ごしらえも終わり、さっそく目的地へと向かう。天候はあいにくの雨であるが、今日に関しては天候よりもKazuさんとお会いする事が一番の目的だったので、多少の雨など気にならない。

山に到着
山に到着



車を降りるとKazuさんは、熊よけの鈴を装着されている。私の分まで用意して戴いており、1つお借りする。考えてみると昨年遠征した北海道でもヒグマの脅威を感じたのだが、最近の東北のライトトラップも含め、完全に熊の生息地域の中で探索を行っているので、この様なアイテムは必要だと思う。

熊よけ鈴
熊よけ鈴



樹液場をいくつかチェックしていると、大きな羽音と共にスズメバチが飛んでくる。これからの時期はスズメバチがより凶暴になるので気をつけなければならない...。

台場クヌギ
台場クヌギ



雨足も強まってきた事もあって、樹液が流されている場所もある。・・・8月も終わりなので、樹液場の寂しさからシーズンの終盤を意識する。

クロカナブン
クロカナブン



そんな中、ようやく1頭のコクワ♂を確認。小さなコクワであるが、本日の心境から考えると、充分「採集記」として成立していると自己満足に浸る。

山梨県・コクワ♂
山梨県・コクワ♂



Kazuさんと様々なお話をしながら林道を進む。Kazuさんのお人柄が成せる業なのか、林の中で深呼吸すると気持ちが良い。少し進むと、樹皮裏に今シーズン初確認となるスジ♀が潜んでいた。

スジ♀が潜んでいる
スジ♀が潜んでいる



途中、洞の中に黒光りするクワガタの姿に驚いたのだが、掻き出し棒にて確認してみると、普通のコクワ♂だった...。ごく普通の事なのだが、すごく楽しい。

洞に不明甲虫!
洞に不明甲虫!



樹液場にスジ♂♀が確認できた。良いシーンだと思い、何枚か写真を撮ったのだが、なかなか思う様に撮れず全てピンボケになっている...。新しいデジカメになかなか馴染めない...。

樹液にスジ♂♀
樹液にスジ♂♀



いくつか樹液場を巡り、そろそろ終了という雰囲気の中、Kazuさんが樹の根元から上がってきたノコ♂を確認された。これで本日の探索はノコ・スジ・コクワを確認する事が出来た。写真は相変わらずピンボケであるが、心は非常に清清しい。

山梨県・ノコ♂
山梨県・ノコ♂



・・・これで本日の探索を終了として、駅に向かう事にした。




駅まで送って頂き、駅構内でしばらくお話をしていたのだが、ついにお別れの時間となってしまった。最後にKazuさんとガッチリ握手して、またの再会を誓う。心底感謝の気持ちで一杯であった。似た様な感覚を思い出したのだが、Kazuさんとタイ王国のうしやんさんは何か共通するものを感じる。心の底から信頼できるというのは本当に有難い存在である。やはり私は恵まれていると思う。

最高の1日になった!
最高の1日になった!



「へっぽこ採集記」というサイトを14年間続けてきて、50万アクセスという節目で、自分自身を振り返ってみるならば、採集者という点では“キャッチ&リリース”のスタイルを貫いてきたので、結果的に標本も飼育も無く、ホームページ上の採集記しか残ってない...。私の持論はクワガタ探索は見つけるまでが宝探しなので、採れる採れない・居る居ないそのプロセスが楽しいと感じている。なので、どんなクワガタであっても見つけた瞬間の感動が頂点なので、その後はマルバネであっても、オオクワであっても、その場でリリースしてきた。そこまでの労力や時間を見れば、もったいないのかも知れないが、採集記さえ残せれば自分はそれで良いと活動してきた。・・・その採集記も表現力の薄い文章だったかも知れないが、それでもノンフィクションとして、ありのままの状況を表現して行ければと、旅先での食べ物や探索以外の出来事も記載しながら、継続することに意義を持っての14年だったかも知れない。・・・小学生の絵日記の様なものかも知れないが、私自身の歴史を書き残すことは出来た気がしている。


・・・Kazuさんとの探索は、良い記念となる最高の1日になった。


成績:ノコ♂×1 スジ♂×1 ♀×2 コクワ♂×3
(確認後、全てリリース)

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