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２０１２．０６．２６（火） 東北地方 ６：００PＭ 晴れ １１℃ 同行者：ｋａｐｉさん 私もｋａｐｉさんも日程の調整がなかなか難しかったのだが、月齢が微妙ながらも今年最初の東北地方でのＨＩＤライトトラップを試みる事にした。ニャル子さんの話をしながら東北を目指す。
･･･ｋａｐｉさんと７月の離島遠征の打ち合わせをしながら、先を急ぐ。目的地周辺に差し掛かると、急に気温が下がり始めた。６月後半であっても東北地方では残雪も確認できる。
夕暮れギリギリであったが目的地に到着。途中で購入した弁当を食べる暇もなくＨＩＤハンディライトをセッティングしていく。こういう場合ＨＩＤハンディライトは最適であり、三脚にハンディライトを載せる程度の作業なので１０分足らずで全ての準備が整ってしまう。ガソリンも使用せず運転音もほぼ無音に近いので、非常に重宝する。 辺りが薄暗くなり始めた頃、１台の車が私たちの前に停車した。「灯火総研さんのお知り合いですか？」と声を掛けてきた。ＨＩＤハンディライトが数台置かれている状況にそう思われた様であった。挨拶を交わしてみると、その方の名は悟空さんという。丁寧な方で、ついつい話し込んでしまった。やはりフィールド上でお会いするというのは特別なものを感じる。悟空さんは他の場所でライトトラップを行う様である。
ライトを点灯し、とりあえず車に戻り弁当を食べる。夜の帳が下りると共に月明かりも気になり始めた...。それでも今回は月齢も承知の上であり、月の沈む時間などもそれなりに計算しての挑戦となる。
･･･それにしても寒い。 更に気温が下がり始め、感覚としては冬のグランドに立っている様な寒さであり、先程の残雪も妙に納得してしまうほどの気温に感じる。私もｋａｐｉさんも事前に用意しておいた上着を着込む。６月末でありながら動いてないと体が震えるほどである。寒さに悴む中、可能性を信じクワガタの飛来を待ってみる...。 ふと夜空を見上げると、満天の星の中に何やら飛行機とは雰囲気の異なる赤いランプを幾つも点灯しながら移動する物体が目に入る。どうやら国際宇宙ステーションの様であり、そう意識して東北の夜空を見上げてみると、飛行機や流れ星とは全く異なる他の人工衛星も確認できる。東京の夜空では、全く確認できない物体なので、暫し見入ってしまった...。
しばらくすると先程まで煌々としていた月は、沈んで山の陰に隠れてしまった。ライト点灯後、１時間ほど経過していたので、そろそろ飛来を期待したいとｋａｐｉさんと話していると、カチッと甲虫らしき物体が落下したので確認してみる。ミヤマ♀だった。２０１２年最初のミヤマなので嬉しい。何枚もシャッターを切っていく。
ミヤマ♀の画像を得て、他にも個体は飛来してないものかと周辺を見渡すと、存在感のあるミヤマ♂の姿が確認できた。状況としては先程の♀とほぼ同時に飛来した様である。２０１２年も立派なミヤマ♂を確認できて嬉しい。
更にすぐ近くに小さなミヤマ♂の姿も確認できる。この個体もほぼ同時に飛来した様子である。･･･今まで全く飛来の無かった状況の中で、このタイミングでミヤマが飛来し始めた理由は何だろうか？山の温度か湿度が上がったのか、それとも月明かりや風向きなど、他の理由があるのだろうか？
そうこうしている内に４頭目のミヤマ♀が飛来した。理由はともかくミヤマが多く確認できるので楽しい。やはりミヤマには特別な想いを抱く。
･･･しかしミヤマ４頭の飛来後は、またピタリと甲虫の飛来が止まってしまった。これが自然相手のライトトラップなりの奥深さなのだろう。まだバッテリーの残量はあるのだが、気温がかなり冷え込んできたので難しいかも知れないと感じていると、先程別の場所に移動された悟空さんが引き上げてきた。どうやらこの寒さで諦めた様子である。悟空さんの状況も同じ様なタイミングでミヤマが飛来したとの事であったが、それ以外は皆無の様であった。やはり寒すぎるらしい...。それでもこの場所でお話出来た事は楽しかった。
悟空さんが帰宅された後、私たちも残り時間を前に撤収する事にした。片付けをしながら気が付いたのだが、普段はもっと夜露など湿気があるのだが、今回はＨＩＤライトや三脚が乾いている。来る途中の川も干上がっていた事から、今年は雨量が少ないのかも知れない。そうなれば山も乾燥しているだろうし、クワガタ等の活動にも影響するのだろう...。
･･･今回は普段以上に自然と触れ合う事ができた気がする。またのタイミングをみて足を運んでみたいと思う。 成績：ミヤマ♂×２ ♀×２ （魔琴：持ち帰りなし） |
