2012.06.17(日)へっぽこ遠征inタイ王国(4日目) 海外・タイ王国 8:00AM
晴れ 29℃ 同行者:うしやんさん(タイ王国在住)
タイ王国遠征、最終日の朝。
窓の外でウーニャー聞こえるので目が覚める。どうやら毎晩ライトトラップ時に餌をねだりに来るネコが、腹を空かせて朝から待っている様だ...。先に起きたうしやんさんが何やらタイ語で話し掛けながら、餌を与えていた。
メェーオ(猫)
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餌を食べるネコを見ながら、うしやんさんの入れてくれたコーヒーを頂く。するとうしやんさんが玄関に落ちているモノを見て「これなんだか分かる?」と聞いてくるので、ただの樹の欠片かと答えると、答えは何と蛾であった...。
蛾とは思えない...
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地元のレンジャーの方と話をしていると、足元に何やらうごめく物体が居るので確認すると巨大なヤスデであった...。私が驚いていると、タイ人のレンジャーの方が「キンクー」と呼んでいる。15センチほどあろう大きさに海外を感じる。
巨大キンクー(ヤスデ)
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身支度を整え宿を出発する。今回のタイ王国・北部遠征で2泊3日を過ごしたのだが、何もない本当に落ち着ける場所であった。虫の時期としては早い様であったが、地元の方々の言う“雨季の終わり”に訪れれば様々な虫を確認できるかも知れない。個人的には時期的にもタイ王国・北部という場所柄、ミヤマクワガタの調査を意識していただけに結果だけ見ると、その夢は叶わなかった。
長閑なタイ王国北部
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この時点でまだ朝食を食べてなかったので、最後にもう一度ラオス国境付近を訪れてみる事にした。昨日好評だった店に入る。
ラオス国境の街
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うしやんさんは「パッ・プリ・ムー」をオーダーする。30バーツ(約90円)。見たところ“豚と野菜と唐辛子を炒めてご飯の上に乗せた”という感じである。ひと口頂いてみると唐辛子がかなり辛いのだが、それを除けて食べれば凄く美味しい。
パッ・プリ・ムー(唐辛子豚炒め)
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私は「ラートナー」をオーダーする。30バーツ(約90円)。以前もカンボジア国境付近の店で食べた事があるが、簡単にいうと“野菜あんかけ”であり、米の麺などに乗せて食べる。味なども見たままの印象通りで、日本人受けは良いと思う。昨日もそうであったが、この店のオバチャンの腕が良いこともあって最高に美味かった。
ラートナー(あんかけ)
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食後にラオス国境を見てみると、今日も地元の子供がラオス側の船に乗って遊んでいた。日本は海に囲まれ、陸続きの国境が存在しない国なので、この1年間にミャンマー・カンボジア・ラオスの国境を訪れ、“国境の雰囲気”を感じる良い経験が出来たと思う。各国同士の政治的な距離感を見る事もできたが、その中でもこのラオスは一番タイ王国とゆるい関係に感じる。
国境にて遊ぶ子供たち
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長閑な国境の雰囲気を楽しみ、再び車に乗り込む。これから500kmほど走りバンコク都に向かう。今回も「うしやん号」が大活躍であり、本当に感謝である。
大活躍「うしやん号」
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途中、タイ王国らしい仏像らしき巨大建築物も目に入る。この様な建築物は車を走らせると、郊外ではそれなりに確認できる。
建設中の仏像?
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バンコク都に向かい、ひたすら走り続ける。距離が長い分、車内では虫取りからお互いの人生観まで、大いに語り合う。
バンコク方面に向かう
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今回で8度目となるタイ王国遠征であるが、タイ語は難しい...。英語は耳馴染みがある分、単語単位で聞けばそれなりに理解できたりするが、タイ語は料理名やよく耳にしやすい言葉をうしやんさんに通訳して頂く。私も日本より持参している「旅の指さし会話帳」などで確認してみるが、文字では同じでも発音が全く異なる言葉も多数あるので、タイ語の奥の深さを感じる。
必需品
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休息を兼ねて昼食を取る事にした。ロードサイドのガスステーション&コンビニと共にフードコートも併設している場所に入る。
昼食場
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フードコートにて「カーオ・ムー・デェーン」をオーダーしてみる。35バーツ(約105円)。簡単にいえばチャーシュー丼だと思う。味付けは少々辛いのだが、暑い国なのでこれくらいが食べやすい。
カーオ・ムー・デェーン(チャーシューのせ飯)
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昼食後、うしやんさんが遺跡の看板が出ているというので、立ち寄ってみる事にした。現在は公園として一般公開しているが、当時は立派な城であったことが窺い知れる。
遺跡を巡る
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何気なく公園内の池を覗いて見ると、大量のミズスマシが泳いでいる。タイ王国にて様々な場所を探索してきたが、やはりこの様な流れのない穏やかな池に生息している事が窺える。
ミズスマシ多し!
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周辺を見渡すとウチワヤンマ♂の姿も確認できる。タイ王国では意外と大型ヤンマが確認できてなかったのだが、やはり“居る所には居る”のである。
タイ王国・ウチワヤンマ♂
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うしやんさんがツムギアリを探しており、その理由はツノゼミ探しのキーワードだと言う。今回も数種類のツノゼミの姿が確認できた。こちらの世界も奥深い魅力がある様に窺える。
タイ王国・ツノゼミ2種
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公園内でのミズスマシ確認で、もう少し水生昆虫を追いかけてみたくなったので、残り時間が僅かながらも水田に立ち寄ってみる。
水生昆虫探索
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・・・途中、怪しいタイ人が居たのでビビリながら探索を続けてみたが、水生昆虫の姿は確認できず、結果は伴わなかった。
水生昆虫探索
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・・・第8回タイ王国遠征の探索を終了とし、バンコク都へ向かう事にした。今回の北部は雰囲気は良かったが、時期が早かった感が強い。
バンコク都へ向かい走り続けていると、雨が落ちてきた。現在のタイ王国は雨季であるが、今回の遠征では運に恵まれたのか本日まで雨が降る事はなかった。
タイ王国は雨季
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バンコク都に到着。約半日移動したのだが、運転して下さったうしやんさんに心より感謝である。バンコク都では前回も利用した水上レストランに向かう。ここでタイ王国在住の日本人きっちゃんさんと合流する。きっちゃんさんは自慢の愛車(自転車)で駆けつけて下さった。
新車「きっちゃん号」
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先ほど降り始めた雨は、レストランに着席する頃には土砂降りになってしまった...。まさにバケツをひっくり返したかの様な降り方である...。
バンコク都は土砂降りに...
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まず運ばれてきたのは前回もオーダーしたガッツリ肉である。店員に料理の名前を聞いてみると「パロ」だという。味の方は日本の豚角煮の様なイメージで美味しい。
パロスペシャル
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タイ王国では水草の揚げ物を良く食べるのだが、臭みも無くサクサク食べられる。
水草の揚げ物
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今回初めて食べる「ケンソム」。トム・ヤム・クンに近い気がするのだが、エビ(クン)が入っていて酸っぱい。
ケンソム
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そして毎回オーダーする「プー・パッ・ポン・カリー」。蟹をカレー味で炒め、玉子で整える料理であるが、ご飯と共に食べると最高に美味い。今回も殻ごと食べられる脱皮したばかりの蟹“ソフトシェル”をチョイスする。
プー・パッ・ポン・カリー(ソフトシェル)
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・・・楽しいひと時はあっという間に過ぎてしまい、きっちゃんさんとお別れの時間になってしまった。
・・・今回はきっちゃんさんの恋愛話に進展が無かったので、次回に期待したい。
うしやんさんにバンコク国際空港まで送って頂く。今回も全てにおいてお世話になってしまった。特に今回は今まで以上に長距離を走って頂き、探索としては成果が出なかったものの、虫の発生する時期なども見えてきたので、今回の調査が次回に繋がればと思う。またその頃に日程が調整できれば足を運んでみたい。出国ゲートまで見送りして下さったうしやんさんと堅い握手をしお別れする...。
バンコク国際空港
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保安検査をパスし、搭乗時刻まで時間を潰す。今まで気付かなかったのだが無料でインターネットの出来るブースがあったので立ち寄ってみる。各PCの前では各国の外国人が思い思いのサイトを閲覧している。私もせっかくなので自分のサイトにアクセスしてみる。海外から自身のサイトを観ることが出来て、ちょっとした感動を覚える。
海外よりサイト閲覧
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国際線の場合、早めにチェックインを行うため、搭乗時刻まで時間を持て余す...。それにしても今回の機内持ち込みはパスポート(搭乗チケット)、水、枕のみである。今回は座席のランクアップが出来なかったのでエコノミーであるが、枕の有無は長時間フライトの場合、重要だと感じる。
手荷物これだけ...
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・・・搭乗時間を待ちながら、うしやんさんとの車内での会話を思い出す。
今回の遠征で感じたのは、自分は“ゆるい愛好家”なんだろうと改めて感じた。いつも“へっぽこ”と自称しているが、それはクワガタ探索と共に移動手段や現地での食事も含めたプロセスが“へっぽこ”としてのパッケージだと感じている。標本や飼育を全くやらないので、知識も無ければ、情報も無い。それでも東京から離島・海外まで足を運び、採集の技術は無くとも運良くクワガタの姿を確認できれば、無心になってシャッターを切る自分がいる。今回のタイ王国遠征ではクワガタの姿は確認できなかったが、これがリアル(現実)であり、だからこそ確認できた時の1頭の喜びが本当に大きい。国内離島から海外遠征までボ〜ズである事に誇りすら感じる様になってきたのは、ちょっと病気かも知れないが、これからも胸を張って“へっぽこ道”を歩んで行きたいと思う。
成績:ボ〜ズ
・・・タイ王国を出発した日本航空は順調に日本に向かう。
・・・何となく仮眠程度に落ち、気が付くと空が明るんできた。どうやら日本の上空まで戻っており、まもなく夜明けを迎えるところであった。
日本の夜明け
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成田空港に到着。入国審査を受けるために進路を進む。いつもの様に「おかえりなさい」の看板が目に入る。
ただいま
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入国審査を終え、機内預け荷物を受け取り、持ち込み荷物検査も問題なく終了し、成田空港内の駅に向かう。帰国後は毎回同じ様に京成線で帰るのだが、毎回微妙に心境は異なる。今回は割りと明日からの仕事モードに切り替わっている。
日本の生活に戻ろう...
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明日から仕事が山の様に待っている...。
【へっぽこ遠征
in タイ王国Part[ ...完】
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