2010.07.30(金)
茨城県・某所A 11:00PM 晴れ 28℃ (蒸し暑い)

以前から個人的に可能性を感じているポイントに足を運んでみた。“へっぽこ”にとって、“ゼロ”からの樹液場でのオオクワ確認は本当に高い壁となっているが、それでも数年前から自分なりの経験を踏まえ、目標達成に向けて探索を続けている。今回の場所はその一番可能性の高いと思われるポイントである。

月が煌々と出ている
月が煌々と出ている




最初の樹液場を訪れてみると、カブトムシ♂が占領していた。樹液の出ている中央に程よい大きさの洞があるので、中を確認してみたが、何も確認できなかった。

カブトムシ♂
カブトムシ♂



他の場所を確認してみるが、樹液に居るのはカブトムシとミヤマカミキリばかりである。・・・そろそろ時期的に厳しいという事だろか?

カブトばかり...
カブトばかり...


夏も後半に入り、ますます“オオクワの樹液採集”の厳しさを増しているかも知れないが、最近になって樹液の出始めた大きな洞や樹皮めくれのある、一番の有望ポイントにまだまだ大きな期待を抱いていた。しかしこの場所、車を降り暫く里山の道なき場所を進むので、夜の山という事もあり、事前に心と身体の準備をして行かないと、なかなか挑めない場所なのである。・・・やはり夜の山は、何度来ても1人では怖く慣れないものである。

ここからが本番!
ここからが本番!



夢への期待を胸に、恐怖心と戦いながら目的地へと足を進める。離島の様な山深い場所ではないが、自分なりに慌てず所々に目印などを設定しながら先へ進む。こう考えると夜の山に離島も本土も関係ないほど、慎重には慎重を重ねた方が良いと感じる。

なんとか目的地まで到達する。昼間と違い、集中できる時間に限りがあるので、ピンポイントで有望ポイントを確認していく。まずは大物の入りそうな樹皮めくれをチェックしていくが、残念ながら何も確認できなかった。

本命ポイント...
本命ポイント...



予想通り、クヌギの大木から樹液の出は良い様で、周辺には甘酸っぱい匂いが漂っている。他の虫の姿は確認できるが、肝心のクワガタの姿が全く確認できないのが残念なところである...。

凄い樹液
凄い樹液



・・・すると、樹上からカサカサと物音が聞こえてきた。

暗闇の中での主の判らない物音は怖いものであるが、どうやらこの音は昆虫の活動する物音だと思い、LEDライトを照らし確認を試みる。どうやら頭上数メートルの場所に大きな樹の裂け目があり、そこから樹液が出ており、更にその周辺には大きな甲虫の姿も見え隠れする。少し離れた場所にカブトムシが佇んでいるので、それとは違う個体が洞の主の様な感じで佇んでいる様にも窺える。

中央の洞に大きな影が逃げ込んだ...
中央の洞に大きな影が逃げ込んだ...



しかし、頭上数メートルという事もあり詳細の確認はできない。現状、脚立も持参してないのでどうする事もできない。一瞬、無理してでも樹を上ろうかとも考えたが、状況的に無理をして万が一があった場合は致命的でもあるので、今回は諦めるしか選択肢は無かった...。




今まで“へっぽこ”なりに、多少なりとも経験を積んでいるので、「もしここでオオクワが確認できなければ、他では無理だろう。」と思うほど、それなりに手応えを感じる場所での今回の状況は大いに気になる。・・・やはり気持ちとして“オオクワの樹液採集”は、“へっぽこ”なりの夢として、いつかは辿り着いてみたい。

アブラゼミの幼虫
アブラゼミの幼虫



・・・今晩は確認できなかった頭上数メートルの洞の主。今一度挑戦権が得られるのであれば、対策を練り再チャレンジしてみたいと思う。


成績:コクワ♂×1 ♀×1 カブトムシ♂×1 ♀×1
(確認後、全てリリース)

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