2010.04.18(日)へっぽこ遠征inタイ王国(4日目)
海外・タイ王国 8:00AM 晴れ時々雨 33℃ (蒸し暑い) 同行者:うしやんさん(タイ王国在住)


タイ王国遠征、最終日の朝。

窓の外は今回の遠征中、初めての晴天であった。気温もかなり高く、喉が渇いていたので冷蔵庫を覗いてみると、ミネラルウォーターが数本置かれていた。・・・忘れていたが、タイ王国では中級以上の宿の場合、毎日ペットボトルのミネラルウォーターがサービスされるのであった。最終日まで溜め込んだミネラルウォーターを数本、本日の採集用に持って行く事にした。

最後は晴天
最後は晴天



出発前に最後の朝食を取る。うしやんさん曰く「ここのパンケーキは感動するほど美味い!」と言っているので、オーダーしてみる。少々時間は掛かったが、運ばれてきたパンケーキを早速口にしてみると、美味しかった!

美味しいパンケーキ
美味しいパンケーキ




宿をチェックアウトし、最後の探索へと向う。・・・暑季の晴れ間なので、非常に暑い。どうやらタイ王国の4月というのは、年間の中でも一番暑い月の様である。

最後の探索へ
最後の探索へ



昨日確認した樹液場をチェックしてみると、またしても“体の半分を樹液に潜った状態”で佇むチェリフェルネブト♂の姿を確認することが出来た。それにしても窒息しないのだろうか?

チェリフェルネブトが素潜り中
チェリフェルネブトが素潜り中



別の樹でも樹液が出ているので確認してみると、洞にチェリフェルネブト♂が潜んでいた。前回の遠征含めチェリフェルネブトは、♂個体は良く見掛けるが、♀個体は全く確認できなかった。

別の樹にもチェリフェルネブト♂
別の樹にもチェリフェルネブト♂



チェリフェルネブトの確認に没頭していると、急に腕に痛みが走った。またしてもアリであった。ちょっと油断すると地面から登ってきて肌を噛むのである。明らかに日本のアリより攻撃的である。

半透明なトンボ
半透明なトンボ


うしやんさんと林道を歩いていると、非常に雰囲気のある倒木が転がっていた。この倒木の下に何が居るのか非常の興味が湧いたので、倒木を起してみる。因みにタイ王国では毒蛇や大きなサソリが生息しているので、充分に注意が必要である。

倒木を裏返してみる
倒木を裏返してみる



すると大きな幼虫がゴロっと転がった。正確に同定できないが周辺の生息状況から見て、コーカサスオオカブトの幼虫ではないかと思う。それにしても幼虫でありながら非常に攻撃的で、指を近づけようものなら牙で噛み付こうとしてくる。明らかに日本のカブトムシより凶暴である。

コーカサスの幼虫だろうか?
コーカサスの幼虫だろうか?



大きなカブトムシの幼虫が確認できた事で一段落ついた気がした。帰りの便の関係でそろそろ山を下りなくてはならない。ふと何かの存在に気が付き目をやると、イグアナの様なトカゲが日向ぼっこをしていた。

恐竜発見!
恐竜発見!



果樹園を抜けてみると、昨日確認できたコウモリ対策のネットに数多くのコウモリが掛かっていた。それにしても数が多い...。

フルーツバットのトラップ
フルーツバットのトラップ



別の場所にはヒメカブト♂が掛かっている。この個体は昨晩飛来した様で、まだ元気に動いていたが、このままではいずれ干からびて死んでしまうだろう...。

生きてるヒメカブト♂
生きてるヒメカブト♂




・・・探索を終了し、残りの時間は市街地に向かい、食事やマッサージなどタイ王国の文化を楽しむ事にした。

市街地に向う
市街地に向う



赤いポストに目が留まる。雰囲気的も日本のポストに良く似ている。ここから日本に手紙を出したら無事に届くのだろうか?

タイ王国もポストは赤い
タイ王国もポストは赤い



少し前を僧侶が歩いている。まだ子供の様であるが、日本人には真似できないほど、非常に厳しく辛い修行が行われているらしい。

修行中
修行中


昼食の時間になり、うしやんさんオススメ地元で評判のカレーラーメン店に入る。カレーラーメンというのは、タイ王国ではそれほどポピュラーな料理ではないらしいが、運ばれてきたカレーラーメンを口にしてみると、昨日食べた激辛レッドカレーと違い、マイルドな辛さがほど良く味付けとしても充分日本人に合う気がした。凄く美味しかった。

タイ王国・カレーラーメン
タイ王国・カレーラーメン



・・・食後は、うしやんさん行きつけの「タイ古式マッサージ」に旅の疲れを取りに立ち寄る。日本(東京)では10分1000円くらいで駅中マッサージ等を受ける事ができるが、ここは何と2時間で750円ほどであった。物価の違いを目の当たりにしたが、内容は日本のリラックスを基本とした感じというよりは、コリをほぐす為のマッサージなので時折、声が出るほどの痛みも伴ったが、良い経験となった。

タイ古式マッサージを受ける
タイ古式マッサージを受ける



車にて市街地を進んでいると、誰構わずバケツの水を掛けまくっている。歩行している人は皆ずぶ濡れで、うしやんさんの車にも容赦なく水が掛けられる。一体どういう事かと思ったら、うしやんさん曰く「この時期特有の“水掛け祭り”」だと言う。確かにタイ王国は今の時期が年間で最も暑くなるので、その様な祭りがあるのだろう。・・・なので、この時期は“濡れる前提”の服装をしてないと外には出れないらしい。

水掛け祭り
水掛け祭り



空港に向かう前に少しだけ、うしやんさんの自宅にお邪魔させて頂いた。朝青龍のポスターが印象的な立派なお宅だった。クワガタ・カブトムシの飼育場を拝見させて頂くと、数日前にHIDライトトラップに飛来した、100_オーバーの巨大コーカサスオオカブト♂が入っていた。超巨大で大迫力の個体であった。

巨大コーカサスオオカブト♂
巨大コーカサスオオカブト♂




その後バンコク国際空港周辺まで移動する。この所、タクシン元首相派組織「反独裁民主戦線」(UDD)のデモは激しさの増す一方で、今回のタイ王国遠征も直前まで迷ったのだが、うしやんさんのフォローもあり安全面での確認を充分に確保できる事から遠征を行う事ができた。

国際空港に向かう前にタイ王国ラストの食事を行う。ここで今回初の合流となるきっちゃんさんが見送りに来て下さった。改めて異国での日本人同士の対面は感動を覚える。うしやんさんと3名にてタイスキの有名店「MK」に入り、食事を堪能しながら会話が弾む。

タイスキの有名店「MK」
タイスキの有名店「MK」



・・・楽しい時間はあっという間に過ぎてしまい、そろそろ日本に帰る時間になってしまった。時間が少々押していたので、バタバタした感じでバンコク国際空港内に辿り着く。最後までうしやんさんはフォローして下さる。改めて言葉も解らない異国で到着ゲートから出発ゲートまでアテンドして下さり、これ以上心強いものは無かった。本当に感謝の限りである。前回の別れと違って、次回の遠征もほぼ確定している流れがあるので多少なりとも余裕があるが、それでも寂しさを感じる。今回もうしやんさんには本当にお世話になってしまった。

日本行きの手続きを済ませる
日本行きの手続きを済ませる



・・・感謝と別れを告げ、タイ王国の出国ゲートを潜る。


バンコク国際空港を飛び立ったJAL機は日本を目出す。座席はデモの影響もあってか空席が目立つ。今回、日本でも大々的に報道されていたバンコク都のデモであったが、デモ中心地へ行かなければ特に混乱は見受けられなかった。これもうしやんさんの現地からの的確な情報があったからである。

日本に向けて飛び立つ
日本に向けて飛び立つ



隣の席は空いているので、帰りはゆったりと寝る事が出来る。...zzz

タイ王国の全てに感謝し、日本という現実に戻る...。

ありがとう タイ王国



成績チェリフェルネブト♂×2 ヒメカブト♂×1
(確認後、全てリリース)







・・・タイ王国を発って約6時間。何やら強烈な光を感じ、目が覚める。窓の外は夜が明け、朝日が照りだしていた。目覚めと同時に朝食が運ばれてきたが、全く食欲が湧かない...。ボンヤリしている内に成田空港着陸態勢に入った。

日本の夜明け
日本の夜明け



成田空港到着後、預けておいた荷物を受け取ると、なんと荷物ケースは破損していた。空港職員がすぐに近寄ってきて無償で修理をするという。海外へ旅行したのだからこのくらいは仕方ないだろう。言われるままに手続きを済ませた後、まもなく運行路線が変更されるスカイライナー(モーニングライナー)に乗り、日常生活に戻ることにした。また夢の世界へ行く為にも今日から日々に生活を頑張りたい。

スカイライナーにて都心へ
スカイライナーにて都心へ



海外での交流というのは熱い魂の繋がりだと感じる。今回もプライスレスな本当に素晴らしい旅であった。おそらく自分が老いて振り返った時、今回の海外遠征も大きなものとして、確実に人生の1ページとして刻まれているに違いない。


へっぽこ遠征 in タイ王国PartU ...完

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