2019年2月、環境省により「国内希少野生動植物種」に指定され、ヒサマツサイカブトは採集禁止となりました。下記、採集記は規制以前のものです。 |
2009.08.23(日)へっぽこ遠征in大東諸島(3日目) 沖縄県・南大東島 10:00AM 晴れ 32℃ 暑い 南大東島遠征、最終日の朝。 昨晩はHIDライトトラップの成果は出なかったが、外灯下にてダイトウヒラタ♂を確認する事が出来た。今回の遠征はこれだけで充分堪能できたと言える。最終日の今日はフルーツトラップの確認と回収がメインとなる。朝食をとった後、身支度を整え出発する。
宿の入口には沖縄らしくシーサーが置かれている。車内が蒸し風呂状態のレンタカーに乗り込む。
熱帯低気圧の状況が気になっていたが、どうやら沖縄周辺から遠ざかった様である。カーラジオの天気予報も大東地方の天候は晴れだと言っている。とりあえず“ダークゾーン無く”東京に戻れそうである。
最初に立ち寄ったのは、島まるごと館。昨晩確認したダイトウヒラタ♂の情況報告を行ったところ、東氏曰く「このクラスになると飛翔して外灯下に集まるのかも知れない。」とダイトウヒラタの野外活動に驚かれていた。自分なりに良い報告が出来たと感じる。また小澤氏と少しお話できたが、もっと時間が欲しかった。
ダイトウヒラタ♂は東氏の意向もあって、元の場所にリリースする事になった。私もそれが一番良いと思っていた。
とりあえず近場のフルーツトラップから確認及び回収作業を行う。
まずはバナナトラップの回収になるが、来ていたのはゴキブリとアリばかりでクワガタの姿は無かった。
そして今回の試みとして行った鶏ささみトラップであったが、こちらもクワガタの姿はなかった。・・・それにしても臭いが凄いことになってしまった。
とりあえず設置したトラップは全て回収し終えた。毎度の事ながら場所関係なく、自身で設置したトラップは必ず回収する義務がある。
早い段階でトラップを回収してしまったので、何もする事がなくなってしまった。
・・・正確には昨晩のダイトウヒラタ確認にて満足できた事と、クワガタマガジンやホームページ採集記用の画像及び動画として形にする事ができたので、飛行機の時間までノンビリしたくなってしまった。
時間にもう少し余裕があれば、本物のダイトウオオコウモリの画像も得たかった...。
島の中を当てもなく車を流すと、島で唯一の信号機に辿り着く。“島に1つしかない信号機”それだけ車の少ない静かな島という事になる。
島内を回るとメジロの姿を多く見掛ける。個人的にメジロは大好きな野鳥で、リュウキュウメジロのなかでも、この島のものはダイトウメジロと呼ばれている。本土のメジロと違って人懐っこく、かなりの至近距離でもチィチィと鳴いている。
腹が減ってきたので昼食にする。弁当でも良かったが、もしかしたらこれが最後になってしまうかも知れないので、「大東そば」にした。やっぱり出汁と麺のコシが最高に美味い!
食後、久々に海岸に寄ってみる。それにしても南大東島の海は蒼い。いくつも南西諸島の蒼い海を見てきたが、ここの海は群を抜いて蒼い。
この海を見ていると、日常の様々なことを全てリセットして「このまま南大東島に居続けたい...。」という気持ちにもなったりする。
その後、せっかくなのでシュガートレインを見学に行ってみる。すると前回と違う変な色をしている。どうやらリペイントしている様である。島なので潮風にさらされ傷んでるのかも知れない。
数時間、何のストレスも感じずに時が経過する。因みに観光客らしき人はまず見かける事が無く、また採集者と思われる人も全く見掛けない。島の人数そのものが1500人程度と聞いた事があるので、本当に落ち着いた島だと感じる。
・・・そろそろ帰りに飛行機の時間が近付いてきた。レンカターを返しに宿に戻る。対応してくれたのは、「ホテルよしざと」の女将さん。2年前に来た時は赤ちゃんだった女の子も随分と大きくなっている。少し時間があったので女将さんと世間話をし、離島ならではの良いお話を伺うことが出来た。そのまま話をしながら空港まで送って頂き、感謝を述べてお別れとなった。本当に楽しかった。
これで3年連続チャレンジした事になるが、自分なりに満足している。いつでもチャレンジとは失敗の連続であり、大事なのはその失敗の中から得られるものを見い出す事だと思う。それは経験やコツだったりするかも知れないし、一見無駄だと思われることも自分なりに次へ繋がってると思えれば、それで良いと思う。
・・・ありがとう、南大東島。 成績:ボ〜ズ |