2009.07.03(金)へっぽこ遠征in対馬列島(1日目) 長崎県・対馬 5:00AM
晴れ 28℃
昨年6月以来の対馬遠征。今回は例年通り7月に遠征することにした。昨年は梅雨の大雨を警戒して6月に足を運んだが、クワガタの発生時期には早過ぎ“コクワのみの確認”という残念過ぎる内容になってしまった。今回は久々にツシマヒラタを確認したい事やまだ見ぬチョウセンヒラタの探索も行ってみたい。時期的に天候の不安もあるが、良い遠征になることを期待して遠征の手配を進めた。
昨年6月は全くダメだった対馬
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まずは、羽田空港から対馬まで直行便が出てないので、経由する福岡空港に向う。福岡空港から対馬空港までANAしか運航してないので、羽田からANAで統一しておく必要がある。万が一天候不良などで欠航した場合、航空会社は統一しておいた方が何かと対応が良い。
羽田空港から経由する福岡空港へ
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羽田空港を発ち、福岡空港に到着したのだが、それなりに福岡着が遅れていたのでANA職員と共に職員用通路を通り、対馬行きのロビーに向う。この辺りも航空会社を統一している事で可能であり、羽田から福岡までJALを使用した場合はこの様な対応は無いので、対馬行きのANA便には連絡してもらえない。最悪乗り継ぎ出来ない場合もあるので、南西諸島はJAL、それ以外の離島はANAという感じで、やはり経由空港がある場合は航空会社を統一した方が良いと思う。
福岡空港から対馬へ
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福岡空港では乗継ぎが慌しかったが、上記の流れもあって無事に対馬行きに搭乗する事ができた。元々羽田から福岡着が遅れた理由も天候不良であったが、窓から外を窺うと、この福岡上空は梅雨の厚い雲に覆われ見通しは非常に悪い。
いつも天候は悪い時期...
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・・・それでも福岡空港から30分ほどすると天候は次第に回復し始めた。どうやら梅雨前線は対馬と福岡の間に停滞している様で、奇跡的にも対馬は晴れていたのである。対馬の大地が見え始めた頃には青空になっていた。
何故か晴れに...
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対馬空到着。空港で荷物を受け取り、手配しておいたレンタカー屋を探す。空港内に貼られたポスターを見ても、やはり南西諸島とは異なるイメージで、韓国色の強い島だと感じる。
国境の島
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レンタカーの手続きを済ませ、早速ハンドルを握る。対馬は何かと天候に泣かされたイメージが強いので、晴天である対馬を走れる事に有り難味を感じる。
水と山の印象のある対馬
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途中、対馬ではそれなりに見掛けるたこ焼き屋に立ち寄る。店のオバチャンの話を聞いてみると、使用しているタコは地元で取れるモノを使用しているとの事で、過去にも何度もこの店のたこ焼きを食べているが、今回も素朴な味わいで美味しかった。
地ダコ使用のたこ焼き
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まずは初日という事もありフルーツトラップの設置からになる。それにしても予想以上に晴れて暑い!過去の遠征でここまで晴れて暑い対馬は初めてかも知れない。
晴れて暑い!
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目的地周辺に到着したので良さそうな場所を探していく。過去に遠征した際、成果の出た場所から設置して行き、それ以外の場所も新たな試みとして設置していく感じになる。昨年はちょっと嫌な思いもしたが、今年は人的なものが無い様に願いたい。
フルーツトラップを仕掛けていく
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仕掛ける気持ちとしては1つひとつに願いを籠めて設置していく。少ないトラップ数でも場所を吟味しながら設置していく楽しみがある。
1つひとつ願いを籠めて...
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時間の経過と共に雲ひとつない青空になってしまった。非常に気分良く場所を移動していく。
快晴の対馬
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トラップ設置を行いながら樹液場の確認も行っていく。車を降り林道を歩くと最高に気持ちが良い。昨年の遠征に比べると確実に森の息吹を感じるので、より期待感を持ちながら樹液ポイントを探索していく。
林道を行く
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探索を続けるといくつかの洞にコクワらしきシルエットが窺える。いつもそうであるが、まずは遠征先にてコクワだとしても“現地のクワガタ”を確認することが出来ればホッと一息つく事ができる。ショッパイ感覚かも知れないが、これが“へっぽこ”の本音である。
洞にコクワ♂
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周辺を探索していると梅雨時期という事もあり、昨年の6月以上に樹液の出も良い様である。その中でも多くの樹液の出ている洞があり、そこに大きなネブト♂の姿が確認できた。おそらく自分が今まで観てきた中で、一番大きいと思われるほど個体にインパクトを感じる。
洞に大きなネブト♂が居る!
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それほど難なく掻き出し棒にて採り出す事が出来た。東京に住む自分にとって個人的に多く確認できる種ではないので、やはり樹液場で確認できるネブトは嬉しい。
対馬・ネブト♂
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更にネブトが居た樹を確認していると、頭上数メートルの位置に黒い塊が見え隠れしているので、近くに落ちていた長い枝を利用して突っついてみると黒い塊は落下してきた。確認してみるとツシマヒラタ♂であった。昨年は対馬に遠征しながらツシマヒラタに出会えなかったので、この個体は大きい小さいに関わらず凄く嬉しかった。
落下してきたツシマヒラタ♂
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ネブトとツシマヒラタが確認できたので、気分的に非常に楽になった。・・・いつしか日が傾く時間帯になっており、夕食を取る為に市街地に戻る事にした。
日が傾いてきた
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・・・夕食後、再びレンタカーを走らせ探索を開始する。まずは、過去に何度か70_クラスの大きなツシマヒラタを確認した事のある樹液場へ向ってみると、地上10メートル程の高所に樹液が出ており、そこに大きなツシマヒラタが張り付いていた。・・・しかし、場所的にこちら側から何もする事ができず、個体の目視だけに終わり次のポイントへ向かう事にした。
デジカメでは写らないほど遥か頭上
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とりあえず初日からフルーツトラップにクワガタが集まってくれるか微妙ではあったが、一応確認だけはしていく。すると黒い物体が居るので確認してみると、コカブトであった。体型からしてクワガタでは無いと思ったが、何も来てないよりは良いと前向きに考えていく。
フルーツトラップに来たコカブト
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周辺のトラップも同様に確認していくと、懐中電灯をつけた瞬間に黒い物体が2つ見えた。1つは明かりを当てても逃げる事のなかったコクワ♂であった。まずは形になったので嬉しい。
フルーツトラップにコクワ♂
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もう1つは樹皮の下に隠れた個体だったが、すぐにツシマヒラタ♂だと判った。遠征初日からフルーツトラップに来てくれるとは本当にありがたい。
ツシマヒラタが隠れている
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隠れた個体を確認してみる。やはりツシマヒラタ♂であった。このフルーツトラップを設置した場所は過去にも実績のある場所だったが、興味深かったのは、近くに数箇所仕掛けたトラップには全くクワガタが集まらなかったが、このトラップだけコクワとツシマヒラタが確認できた。おそらく風通しや個体の潜んでいた洞など様々な条件が良かったとも思われるが、偶然以上にちょっとした条件の差が結果として現われる感もあった。
トラップに来ていたツシマヒラタ♂
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フルーツトラップはそれ以上の確認が出来なかったので、樹液場へ向う。すると樹液を吸うツシマヒラタ♂を確認する事が出来た。こうやって樹液に集まるツシマヒラタを観る事ができて幸せを感じる。離島ならではのクワガタが自然体で観察できる喜びは大きい。
樹液を吸うツシマヒラタ♂
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ふと足元が気になったので確認してみるとツシマヒラタ♂が歩行していた。どうやら他の場所から歩いて移動してきた様である。ツシマヒラタも基本的には飛行にて移動距離を稼ぐと思われるが、過去の遠征でも歩行移動するツシマヒラタを数頭確認しているので、意外とウォーカーなのかも知れない。因みにチョウセンヒラタではなかった...。
林床を歩くツシマヒラタ♂
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・・・気がつくと、対馬は離島の中でも大きな島なのでそれなりに距離を走っていた。遠征初日から飛ばし過ぎても体力が持たないので、とりあえず初日を終えることにした。昨年6月の対馬遠征が厳し過ぎたので、本日の探索では対馬の雰囲気を充分に感じる事が出来たので“へっぽこ”なりに満足である。明日以降もフルーツトラップと樹液場の確認を行いながら楽しんで行きたい。
初日の走行距離
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成績:ツシマヒラタ♂×4 ネブト♂×1 スジ♂×1 コクワ♂×4 コカブト×1 (確認後、最終日に全てリリース)
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