2008.05.10(土)へっぽこ遠征in伊豆諸島(1日目) 東京都・八丈島 6:00AM 大雨 15℃ (寒い) 同行者:あ〜さん、ポンさん、カンさん 2008年の最初の離島遠征は、八丈島になった。 ・・・しかも今回は普通の遠征ではないのである。驚くべき点は、あ〜さんもご一緒する事になったのである。まさかあ〜さんと共に離島に行けるとは夢にも思ってなかったので、段取り含めて気合を入れていく心構えであった。しかし、驚く事はまだまだある訳で、前回の打ち合わせをする頃には、何とポンさんとカンさんもご一緒する事になり、いきなり2008年の初遠征が“トリオ・ザ・レジェンド”との離島採集となってしまった。 あ〜さんとも前回初めてお会いしたばかりなので、当然ポンさん、カンさんとは初めてお会いする事になる。「・・・大丈夫か?俺?」正直そんな感じであったが、遠征日が近付くにつれ“夢のオールスター戦”に参加する様な、緊張感とワクワク感の入り混じった集中力の持続できる日々を過しながら八丈島遠征のカウントダウンを始めていった。
・・・遠征当日。午前5時過ぎには自宅を出ることにした。何しろ、待ち合わせ時間に「絶対に遅刻だけはしたくない!」と思い、いつもより早めに行動を設定していく。当初は皆さんに合わせ、自分も電車で羽田空港に向かおうと思っていたが、遠征終了後に立ち寄る場所ができてしまったので、車で羽田空港に向かう事にした。
早朝という事もあって車は順調に羽田空港まで辿り着いた。時間も予定していたより随分早く着く事ができたので一安心であった。とりあえず天候に左右されやすい離島(特に八丈島)なので、出発ボードを確認してみる。
すると、やはりと言うか、八丈島行きの便は視界不良の為“天候調査中”となっていた。いつも通りアナウンスでは、現地の天候が芳しくない時は羽田に引き返すと言っているが、この状況を見た限りでは「まず大丈夫だろう!」と勝手に解釈(半分願い)していた。・・・なんと言うか、あ〜さん、ポンさん、カンさんとの離島採集という設定で、行くことの出来ない“ノーゲーム”はあり得ないと強く感じていた。
少し早めに空港に着いたので、あ〜さんと合流するより先にチェックインだけを済ませる事にした。事前に旅行会社にて座席まで設定しておいたので、ここではチケットを出すだけなのでスムーズに事は進む。
チケットを入手してまもなくあ〜さんから携帯電話が掛かってきた。お互い近かったので直ぐに合流できた。改めて挨拶を申し上げ、その後ポンさん、カンさんと合流すべき、搭乗口付近まで進んでいくと、先に着いていたお2人とお会いする事ができた。当然初めてお会いするので、どちらがポンさんでどちらがカンさんだか判らなかったが、あ〜さんはわざと“ポンさん⇔カンさんの名前を逆に紹介”して下さったので、暫くどっちがどっちだか混乱する事になった...。
4人集合となったと同時に搭乗案内も出たので、そのまま機内に進む。最近は飛行機の搭乗はJAL系で統一していたのだが、八丈島はANAしか飛んでないので、今回はその選択をする事になった。いつもは1人で乗り込んでいるが、今回は4人なので久々の味わう“遠足”の様な気持ちになりワクワク感が高まる。
JAL系だと朝は必ず滑走路が渋滞するのだが、ANA系はそれほど混まずに離陸する事ができた。隣にはあ〜さんが居る訳で、不思議な感覚すら覚える。色々とお話を伺っている内に、あっという間に着陸態勢に入った。
窓の外を見ると八丈富士らしき山が見える。・・・しかし天候はかなり悪い事も伺える。元々離島遠征の場合、雨の方が多い印象があるのでそれほど気にしてないが、八丈島は飛行機が“より欠航しやすい”事でも有名なので、少々気になっている...。とりあえず、まだ着いたばかりなので、帰りの心配は後にする事にした。
なんとか八丈島の地を踏むことは出来たが、予想以上に天候は悪い。一応、八丈島も自分の住んでる同じ東京都であるが、海を隔てた距離があるので、当然ながら天候にかなりの違いがある。
まずは遠征時の足を確保しなければならない。予め予約しておいたレンタカーがあるので、空港内に迎えに来て頂いた方に挨拶をし、事務手続きを行う。・・・いつも思う事でもあるが、レンタカーを借りる際に行う“傷チェック”は殆どノーチェックの様な気がしている...。
私はいつも離島遠征時はSタイプと呼ばれるヴィッツを借りている。小回りも価格帯もそれなりに良いのだが、ただ難点は林道の悪路に入ると“パワー不足”及び“パンクの恐れ”が常に付きまとう。やはり当然ながら、無理は禁物なのである。
・・・とりあえず、宿の関係で一度別れたポンさん、カンさんを迎えに行くべく車を走らせる。するとあ〜さんがトイレに立ち寄ると言うので、車を停車し待っていると...。戻ってきたあ〜さんの手には何とハチジョウノコ♀が握られていた。ほんの一瞬のタイミングで、いきなりクワガタを採集していたのである。あ〜さん曰く「目の前に材があったので、予行練習のつもりで起したら居た」と言う。なんと言うか自分との根本的なセンスの違いをまざまざと感じさせられてしまった。
その後ポンさん、カンさんと再合流し、本格的にポイントを絞り採集を行う事にした。八丈島は低標高からそれなりに標高のある山まで、結構範囲が広いので、私の中では難しいと感じる島であるが、先ほどのあ〜さんの採集状況から見ると“トリオ・ザ・レジェンド”はアッサリと攻略しそうな気がしてきた。
そして探索開始まもなく、すぐにカンさんがチビクワガタを探し当てた。チビは、この八丈島にかなりの生息数が確認できると思われるが、それでもすぐに“その雰囲気”を感じ取り、確認に至るポンさん&カンさんは、通常の採集者でない事を容易に感じさせて頂いた。
そうこうしている内に、あ〜さんはハチジョウノコ♂を材起こしにて確認されていた。想像以上に速すぎる展開になってきた。・・・ちなみに私は、まだ全く何も確認に至ってない。いよいよ“トリオ・ザ・レジェンド”はタコ採れ、“へっぽこ”はボ〜ズというのが、リアルな感じになってきた...。
その後、少し移動し切り開かれた林を見つけたので探索してみる事にした。あ〜さん、ポンさん、カンさんは“触覚のアンテナ”が立っているかの様に思い思いに散らばっていく。・・・私は全く採れる気がしない。とりあえず何でも良いので“八丈島のクワガタ”を確認したいので、目に入る材を起こしていく。
起していくのは倒木などの材だけではなく、大きめな石や人工的な物まで、裏返せるものは何でも確認していく。倒木以外のものでも潜り込める隙間さえあれば、その下に潜んでいる可能性があると思われるので、その可能性を信じ探索して行く。
ふと気が付くとカンさん(ピンク)とポンさん(ブルー)のカッパがやたらと目立つ。ちなみに自分はグリーンのカッパを来ているので、端から見ると“ゴレンジャー”の様な部隊に仕上がってるのかも知れない。
・・・暫くし、今度はハチジョウコクワやハチジョウネブトを探索してみようという事になり、場所を移動してみる。・・・それにしても天候は最悪に近い。状況としては傾斜のある道では、道が川になっているほど雨足も強まり、風もかなりの強風になっている。おそらく1人だったら宿から出てないと思われるほど状況は悪い。それでも4人というのは心強いもので、状況が悪くても「何とかなる!」というハイテンションになってきて、意外と探索に集中できたりする。
・・・そんな中、私もやっとハチジョウコクワ♀を確認する事が出来た。昨年この八丈島にて観た個体は、思っていたより黒っぽかったが、この個体は八丈らしく赤っぽさが出ている。・・・やっと会う事のできた八丈島のクワガタだったので、“採集記・命”の私は当然画像を得ようとデジカメを取り出すが、すでに何度も雨に打たれているせいか、デジカメの調子が悪くなってしまった。正直な所、私は採集記だけが楽しみで探索を行っている“へっぽこ”採集者なので、画像が得られないと言うのは致命傷と言える。とりあえずデジカメにこれ以上の水分が付かない様に意識する事にした。
その後も探索を続けていくと、小さな倒木の下にハチジョウノコ♂の姿を確認する事が出来た。既にあ〜さん達は多くの個体を確認している中で、やっと1頭確認する事が出来た。相変わらず大顎の小さい不恰好な体型だが、それが逆に八丈島を意識できる良いクワガタだと感じている。
何とか少ないながらもハチジョウコクワ、ハチジョウノコ、チビと確認できたので、個人的にまだ元気な成虫を確認してないハチジョウネブトを確認してみたいと思い、雰囲気のありそうな場所を探していく。・・・すると、南西諸島だったらマルバネが居そうな、雰囲気の良いシイの樹を見つけた。
フレークの部分を探してみると、すぐにハチジョウネブトの幼虫が現われた。この状況であれば「成虫も確認できるのでは?」と思い、暫く時間を掛けて探してみたのだが、薄暗い林の中では結局幼虫しか確認する事が出来なかった。もしかすると成虫も居たのかも知れないが、“へっぽこ”である私には探し当てる事はできなかった...。
・・・かなりの時間、単独で歩き回ったので「あ〜さん達はレンタカーに戻ってるのでは?」と不安になり、一度レンタカーに戻ってみる事にした。・・・すると不安は的中し、あ〜さん、ポンさん、カンさんはレンタカーにて私の帰りを持っていた。悪天候の中“へっぽこ待ち”という状況は、お三方に大変失礼な事をしてしまった。平謝りをした後、お三方に成果を伺ってみると、何とあ〜さんはハチジョウコクワ♂や多くのハチジョウノコのペア、そしてハチジョウネブトの成虫まで確認しておられた。・・・ポンさん、カンさんも多くの個体を確認されている。 明らかに“格の違い”を感じてしまった。それと同時に改めて自分が“へっぽこ”である事にも変に納得してしまった...。同じ様な場所を探索していても成果が全く異なるこの状況を見て、やはり私の場合は“居ないから確認できないのではなく、居るのに探せてない”という実感であった。ザブングル的には「くやしいですっ!」であるが、実はポジティブに考えれば、大きな差を感じる事で“もっと集中するべき!”という良い教訓になったとも思えた。 ・・・気が付くと、腹がかなり減っている。皆さんも同様だったので昼食をとる事にした。 一度市街地に戻ったものの、14時を回ってしまったせいかどの店も“休息タイム”に入ってしまい、準備中状態になっている。どこでも良いので開いている店はないものかとレンタカーを走らせるが、やはりここは離島、甘くはなかった...。結局、空港であれば何かしら食べられるだろうと向かってみた所、何とか空港内にて食にありつける事になった。・・・皆カッパ姿のまま入店し席に座る。・・・元々、小さな空港内での食事なのでそれほど期待はしてなかったが、限られたメニューの中からオーダーした「明日葉ラーメン」は麺にも明日葉が練りこまれており、トータル的にあまり良いレベルではなかったが、冷えた体を温めるには良かったとしておきたい。
・・・空港内にて窓の外を見るが、雨は大降り、風は強風という本当に荒れた天候になってる。つい先ほどまで「よくこの中で採集をしていた...。」と人事の様に感じる。しかも、飛行機の現状を見ると私達が乗ってきた飛行機以降は“悪天候の為”飛んでない様子であった。更に最新の天気予報では、台風2号が発生しており、この八丈島に向かっていると言う。・・・今の時点で悪い方向に考えても仕方ないので、とりあえずは再び採集に戻る事にした。
・・・探索を再開する。相変わらず天候は良くなる傾向が見えないが、新たな個体確認を目指し場所を移動し行く。途中、不明幼虫が現われたが私には全く分からない。あ〜さんはドルクス系だと言う。この幼虫はポンさんが持ち帰り、羽化するのを待つ事になった。
それにしてもあまりの天候の悪さに、薄暗い林の中で、ふと我に返り回りに誰も居ないと、大雨と暴風の音に恐怖心すら覚える。・・・とりあえず、開けた明るい方向に向かう事にした。・・・薄暗い林を抜けると、八丈島名産の「フェニックス・ロベレニー」の畑に行き着いた。当然、このフェニックスは商用として栽培されているので、明日葉畑同様に立ち入る事は許されない。神津島は“無断で明日葉畑に侵入する採集者が多い”という事も“採集禁止”になった経緯でもあるので、この八丈島で末永く採集を楽しむのであれば、その土地のルールは守らなくてはならない。
・・・昼食後もそれなりに探索を続けたが、悪天候という事もあり、とりあえず今日の所はこれで引き揚げる事になった。
宿に戻り、部屋着に着替える。緊張感や1日の疲労感からホッとした瞬間、急に睡魔が襲ってきたので夕食タイムまで少々時間があったので、少しだけ仮眠をとる事にした。
あ〜さんと共に夕食を食べに大雨の中、外出する。昼間に“休息タイム”に入っていた店が“夜モード”で開いていたので、入る事にした。メニューを見て得体の知れない“パーロー丼”と“クミン丼”があったので、どちらにするか悩んだが、とりあえず“クミン丼”をオーダーした。運ばれてきた品は、ご飯の上にジャージャー麺に入っている肉味噌がメインで入っており、その他具材は冷やし中華といった感じであったが、辛めの肉味噌がほど良く、これが雨で冷え込んだ夜には、ちょうど良い感じで体が温まり美味しかった。
宿に戻り「エンタの神様」を観てのんびりする。・・・明日の天気が気になったので観てみると、八丈島だけ1日雨の予報となっていた。
・・・明日の為に早めに休もうと部屋の明かりを消したが、窓に打ち付ける雨や風の音が大きく、明日もかなり不安であるが、今日はあ〜さん、ポンさん、カンさんという素晴らしいお三方と離島採集が楽しめた事と、また非常に勉強になった1日であった。 ・・・明日も楽しみだ! 成績:ハチジョウノコ♂×1 ハチジョウコクワ♀×2 チビクワ×1 (上記の成績は、魔琴分のみ。確認後、全てリリース。 あ〜さんの採集内容は、あ〜さんのクワガタ採集記をご覧になって下さい。) |
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