2008.05.05(月) 千葉県・北部 12:00PM 曇り 15℃ (寒い) 同行者:kapiさん 昨年のこの時期は、すでに樹液場にてコクワを確認しているので、目標は“樹液場のコクワ”という感じで、今回もkapiさんと共に探索を行うことになった。天候は良くないものの、鯉のぼりの姿を見るとやはり5月を意識する。今回はあえて遠方に行くより、近場での探索を目標とした。
暫く移動すると、雰囲気の居さそうな場所に辿り着いた。既に田植えも終わっており、林の樹々も青々としている。気温が低いので虫の雰囲気はあまり感じられないが、とりあえず遠目から見えるクヌギを目指す事にした。
少々斜面を登りクヌギを確認してみる。林の外側は日光が当たることもあってか、樹液痕も多く確認できる。ただ、今年はまだ少し早い様で樹液は出てなかった。この周辺を良く確認していくと、台場風のクヌギも確認できたりしたので、次回のチャンスがあれば楽しみな場所になると思う。
・・・しかし、それにしてもこの時期はクヌギの表面に“気持ち悪い”虫が多すぎる。先日も確認できたが、毎年この時期は本当によく目にする。サシガメって奴なのだろうか?
その後、里山を探索していくと、いつしか竹林に入ってしまった。感覚的に全く雰囲気を感じる事が出来なかったので引き返そうとすると、何やら人の列が見えたのでkapiさん共に???ながら、その列の先を確認してみる。
すると“蕎麦屋”らしき建物が現われた。正直言って、山中の何も無い場所にいきなり存在する店なので、なんだか狐か狸に化かされている気もしたが、山の外側から全く分からない“不思議な店”だったので、kapiさんと昼食を取る為に入る事にした。・・・すると店の入り口には行列が出来ていたが、既に並んでいる他の客が店員の説明を受けている。・・・そのまま聞いてみると、どうやら予約制とも見受けられると共に、アポ無しの客に対しては、少ない数しか作らない蕎麦の残り数から見て、食べられない雰囲気の様だった。先に並んでいた客はガッカリした様子で帰ってしまった。「・・・そこまで美味しい蕎麦なのか?」とkapiさんとダメもとで店員に聞いてみると、何と2人分くらいなら出来そうだと言う。 そのまま昭和初期ともいえる、田舎臭い店内に案内されオーダーする。・・・暫くして運ばれてきた筍の天ぷらを食べてみると、“何の看板もない”分かりにくい店ながら、なぜ故に人気があるのか分かった。 「もの凄くおいしい!」 全く苦味のないこれほど美味しい筍は、生まれて初めてかも知れない。kapiさんも「あく抜きが素晴らしい!」と絶賛だった。私はこれほどまで柔らかくて瑞々しい筍は食べた事がなかったので、値段は少々張ったが非常に満足であった。・・・因みにこの後運ばれてきた蕎麦も美味だった。
昼食に舌鼓を打った後、午後の探索を開始する。美味しいものを食べてしまった後なので2人とも“終了モード”に入りつつあったが、全くクワガタの雰囲気を感じてないので「目標、樹液コクワ×1頭」として場所を移動する事にした。・・・そこで、ここからそれほど遠い場所ではなかったので、私が2000年頃サイトを始めた頃、良く足を運んでいたS市へ行ってみる事にした。 ・・・しかしその場所が近付くにつれ、違和感を覚えるようになった。林の入口に時点で、見慣れた樹が全く無くなっていたのであった。その後、林道を進んで行くが、過去の面影は無くなってしまっていた。・・・何とか数本のクヌギは健在であったが、その幹もすでにマークがされており、近い内に伐採されそうな雰囲気である。
唯一残されたクヌギからは、最後の頑張りをみせる様に樹液が出ていた。甲虫はコメツキ程度しか居なかったが、伐採されまくる周辺の状況からみると、少しだけホッとできる瞬間でもあった。
コメツキを見ていると耳元で“危険な羽音”を感じた。恐るおそる目を向けてみると、頭上数センチの所にスズメバチが飛んできた。かなり焦ったが、慌ててスズメバチを興奮させても良くないと思い、何とか画像を1枚得た後に、静かにその場を立ち去るようにした。
その他にも僅かに残された緑地帯に、必死に生き残っている虫も居る。今回はクワガタの姿を確認する事はできなかったが、近い内にもう一度この場所でクワガタの姿を観てみたいと感じる。
この場所は高校時代から考えると20年近く足を運んでいた場所だったが、当時は多くのクヌギ林があり、夏場は樹を軽く蹴るだけで大歯型のノコ♂がボトボト落ちてきた事を思い出す。・・・本当に良い場所であったが、すでに殆どの樹が伐採され、多くの畑が姿を消してしまった現在、あと僅かで完全にその面影はなくなってしまうと思われる。少し前まで畑だった場所に、現在は多くの建設途中の家が建ち並ぶ。・・・これが現実なんだろうが、なんだか寂しい気持ちになってしまった。
成績:ボ〜ズ |