2006.09.03(日) 静岡県・中部 11:00AM 晴れ 30℃ (暑い) 昨日は愛知県でコクワ♂×2頭という超“へっぽこ”ぶりを発揮したが、今日は場所を静岡県に設定しヒラタ探索をしてみる事にした。今回、今まで全く訪れた事のない場所に足を運びたいと思い、地図を見ながら“それらしい場所”に目星を立ててみる。
9月に入り、鳴いているセミはアブラゼミよりツクツクホウシの方が多くなっている。・・・こうなると秋を感じてしまう。子供の頃(東京)、夏休みに入った頃はニイニイゼミが鳴き始め、そしてミンミンゼミ・アブラゼミと移行し、最後にツクツクホウシになってくる。なので、ツクツクホウシが鳴き始めると“夏休みも僅か”と連想してしまう。しかし最近では東京の都心部でも「クマゼミ」の鳴き声が聞こえる様になって来たが、温暖化の影響なのだろうか?
暫く探索していると、黒い甲虫が居るので確認するとコクワであった。どこにでも居るクワガタであるが、初めて来た場所では“とりあえず”コクワが居ると安心する。・・・かと言って、コクワばかり居ても嬉しくはない。
暫くすると“ブ〜ン”と甲虫の羽音がする。すぐにカナブンかシロテンハナムグリだと思い、飛んでいく方向を観ていると羽音の主は樹液の出ている箇所に行き着いた。後を追い樹液箇所を確認してみると、洞の中にクワガタの大顎が覗いているのが確認できた。
近づき確認してみるとヒラタが潜んでいる様である。・・・奥に逃げられない様に、掻き出し棒を2本使用しながら格闘を開始する。小さな個体でも洞の中に居る時は、何故か“ギネス級の大物の如く”力強く抵抗する。もっとも相手側からみれば迷惑な事であって、捕まらない様に必死なのは当然であろう。
何とか蚊に喰われながらも洞から掻き出すと、やはりヒラタ♂であった。東京に住む者にとってヒラタは貴重なので、初めての場所でヒラタを確認できると、ミヤマとはまた違った喜びがある。採集した個体を見ると、随分と大顎の内歯も磨り減っている様子が窺える。
休憩がてらに沼地を覗くと、ギンヤンマ♂がパトロールをしている。自分はいまだにギンヤンマを観ると嬉しくなってしまう。オニヤンマは山に行けば簡単に採れるが、ギンヤンマは池をかなりのスピードで飛んでいて、まず単体で止まる事は無いので、なかなか捕まえる事が出来ない。そして何よりグリーンな体が格好良い!非常に美しいトンボだと思っている。気が付くと体のかなりの箇所を蚊に刺されている。それもそのはず沼地は蚊にとっては最高の場所であり、またO型の自分の血は格好の餌なのかも知れない。
その後も探索を続けていくと、小さな洞にヒラタ♀が潜んでいた。以前であれば見た瞬間はコクワか?ヒラタか?と混同していたが、最近になってやっと“前脚の曲がり具合”や“体の艶”などで判別できる様になってきた。
とにかく洞を覗いていく。するとまたも洞の奥に潜むヒラタ♂と思われる個体が潜んでいた。・・・今回の洞はかなり深い。タイミング良く2本の掻き出し棒で、1本はこれ以上奥に行かない様に栓をして、もう1本で個体を掻き出す感じで格闘して行く。
更に蚊に喰われながら、何とかヒラタ♂を掻き出す事ができた。それほど大きくない個体だが、それでも随分と時間は掛かった。もしこれがオオクワだったらどうなのだろう?自分は未だにオオクワと出合った事はないので、その迫力は実感してないが、いつかは格闘してみたい。
それなりに充実した採集となった。途中、地元の採集者の方が、1日でヒラタを50頭採集した話を聞いたが、自分にはそこまでの集中力というか執念がない...。なので採集者としては一向に上達しない。もう少し気合いがあれば“もっと先”に進む事も出来るのかも知れないが、自分にとって“クワガタ探索=癒し”と思っている以上、これで良いのかも知れない。
成績:ヒラタ♂×2 ♀×1 コクワ♂×5 ♀×2 (確認後、全てリリース) |