2010.07.14(水)
神奈川県・某所 8:30PM 曇り 20℃ 同行者:あいあんさん


数年振りにあいあんさんとお会いする事になった。実はあいあんさん、数日前に海外の台湾に遠征されたばかりで、私も以前から台湾遠征に興味があったので、私のタイ王国遠征の話と共に情報交換する事になった。久しぶりにあいあんさん宅前にお伺いすると、すでにあいあんさんは準備万端整っている様子で、私の車に乗り込む。とりあえず夕食がてらファミレスでお話を...と思ったが、話のノリでそのまま少し探索に出掛ける事となった。




・・・車を走らせ目的地に到着する。周辺の樹を確認すると、樹液にスジ♀やカブトムシ♀が確認できた。

神奈川県の樹液風景
神奈川県の樹液風景



クヌギやコナラを確認していく。コクワが数頭確認できた。

実は今回あまり画像が無い
実は今回あまり画像が無い



何箇所か確認していくと、ひときわ大きなシルエットが現れたが、シロスジカミキリであった。

・・・
・・・


・・・移動しながらあいあんさんと海外探索の話をし、今回の探索はオマケくらいに考えていた。

明日もお互い仕事があるので、最後にもう一箇所確認して終了しようと思っていた...。



















 ・・・しか〜し、


















まさか、まさかの悪夢が・・・
















↓ダークゾーン↓


 あいあんさんもこの周辺は久しぶりとの事だったが、もう少し行くと樹液場があると言う。

 「その林道を左折です。」と、あいあんさんの言う通りに、車が何とか1台入れるほどの舗装されてない林道に入る。

 その林道は、両脇が崖の様にせり上がっているすり鉢状の道で、道幅も車幅より10cmしか無い非常に狭い林道であった。


 「すこし集中していかないとマズイなぁ...」と思い、車を進めていく。

 あいあんさんの説明によれば、少し入った場所に樹液場があり、そこで車もUターン出来るとの事であった。


 ・・・“しばらく”林道を進む。

 ・・・すると、

 あいあんさんが「通り過ぎました...^^;」と、言う。

 私も狭い林道に集中していたせいか、折り返せる場所を確認できてなかった。


 慌てて車を停車し、あいあんさんに聞いてみる。

 魔琴:「この先、抜けられますよね?」

 あいあんさん:
「行った事ありません...。」


 ・・・実はこの時、車は舗装されてない坂道を下り気味で停車していた。

 道幅の狭さを考えると、無理して先に進むより、全神経を集中してバックした方が良い気がした。


 そう思い、車のギアをRに入れ、バックを試みる。


 ・・・しかし、梅雨時期という事もあり、舗装されて無い林道は田んぼの様な状態でタイヤが空回りしてしまう。

 ・・・何度試みても状況は同じである。


 とりあえず、道幅の無い場所ながら運転手側のドアを少々強引に開け、私は何とか外に出た後、林道の先を確認する事にした。


 ・・・数10メートル進んだ所で現実を感じる。


 ・・・行き止まりであった。


 道幅の無い場所で車をバックさせ様にもスタック状態で戻れず、この先の道も行き止まり。


 「脱出不可能...。」


 ・・・それ以外の言葉が出てこなかった。


 しばらく車の中で、あいあんさんと対策を練る。

 この時点でかなり遅い時間帯であり、広い林道まで戻って他の車が通るのを期待するには、少々無理がある。

 しかも携帯電波の届かない場所なので、更に状況は厳しい。

 明日は木曜日、お互い仕事が待っている。


 ・・・正直、状況から見て諸々タダではすまないと感じていた。

 すると、あいあんさんが「タイヤが空回りするなら、逆に少し前に車を出して状況を整えましょう。」と言う。

 今は少しでも可能性のあるものにチャレンジするしかないとして、一度車を前方に進めタイヤの位置を整える。

 運転席をあいあんさんに代わってもらう。

 更に私は車を降りて、正面から両手で車を押し上げる事にした。


 あいあんさんは、ハンドルを固定し、ギアをRに入れる。そして私は力の限りフロントを押し、車を下からから押し上げてみる。

 エンジンの回転なのか、タイヤの空回りなのか、かなり焦げ臭い...。


 !!!


 すると全ての行動が吉と出たのか、車は僅かながら斜面を登り始めた。

 あいあんさんと力を合わせ、慎重かつ大胆にその作業を続けていく。


 1メートルほど車が動いた事で、この場所から脱出可能となった。・・・天に昇る様な想いであった。


 そのまま当初の予定場所であった、切り返しの出来る樹液場まで戻ることが出来た。


 ・・・しばらく放心状態に陥る。

 ・・・正直、過去のダークゾーンの中でもワースト3に入るほど、精神的にも肉体的にもキツイものであった。

奇跡の脱出!
奇跡の脱出!



 やはり夜の山での探索は常に危険と隣り合わせであり、何が起こってもおかしくないのである。

 過去にも何度か厳しい経験をしているが、またもシンドイ勉強をする事になってしまった。


 ・・・とりあえず、あいあんさんと安堵する。





 !!!


 しかし、次の瞬間あいあんさんが恐ろしい言葉を口にする。


 あいあんさん:「では、採集を続けましょう^^


 ・・・自分は、まだまだヒヨッコである事を実感した。

↑ダークゾーン終了↑




・・・その後“数箇所”探索を行い、帰路に着いた。  ・・・“あいあん台風”恐るべし!!


成績:スジ♀×1 コクワ♂×2 ♀×1 カブトムシ♀×1
(魔琴:持ち帰りなし)

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