2009.07.04(土)へっぽこ遠征in対馬列島(2日目)
長崎県・対馬 10:30AM 晴れ 28℃

対馬遠征、2日目の朝。

目が覚め、いの一番で天候が気になり窓の外を確認してみると、今日も晴天であった。

今日も晴れている!
今日も晴れている!



まずは朝食を取ろうと食堂に向ってみると、いつも通り私以外は全て韓国人の観光客であった。宿の一室にはハングル文字にて記載された部屋がある。なんと書いてあるのか分からないが、少なくとも中に蝶は居ないだろう...。

なんて書いてあるのだろう?
なんて書いてあるのだろう?



身支度を済ませレンタカーに向おうとすると、宿の玄関に何かが落ちている。確認してみるとツシマヒラタ♀の亡骸であった。おそらく市街地の外灯に飛来した個体であろう。昨日はレンタカーにてそれなりに距離を走ったが、市街地周辺でも個体は確認できる様である。

宿の玄関にツシマヒラタ♀(亡骸)
宿の玄関にツシマヒラタ♀(亡骸)




宿の玄関にてツシマヒラタを確認した事で少々複雑な思いも感じたが、とりあえずは昨日仕掛けたフルーツトラップの確認から行っていこうと、レンタカーを走らせる。

探索開始!
探索開始!



まずはチョウセンヒラタを期待して直置きにしたバナナを確認してみる。・・・しかし何も来てなかった。

チョウセンヒラタを期待するが...
チョウセンヒラタを期待するが...



他のトラップを確認してみると、昨晩ツシマヒラタとコクワが集まっていたトラップにコクワ♂が2頭集まっていた。・・・どうやら今回の遠征で、このトラップにラックがある様な気がする。今晩が楽しみになってきた。

コクワ♂は2頭付いてた
コクワ♂は2頭付いてた



他の場所へ移動しようと車を走らせると、色鮮やかな紫陽花が目に入った。今回の遠征は幸運にも天候に恵まれているが、時期としては梅雨のど真ん中であり、頭のどこかで帰りの便の心配もしている。

梅雨のど真ん中
梅雨のど真ん中



今回で4度目となる対馬遠征であるが、未だにツシマヤマネコを見た事が無い。ツシマヤマネコは島内に100頭ほどしか生息していないと言われており、この広い対馬で100頭レベルではチョウセンヒラタも確認してない“へっぽこ”には無理な話かも知れない...。

一度も見たことない...
一度も見たことない...



広い対馬を移動する。離島で感じるのは来る度に島が整備されており、新たなトンネルを確認する事が多い。また林道も毎回工事をしている場所もあり徐々に便利になっている。様々な兼ね合いがあるのだろうが、ほど良い不便さも離島の味だと感じている。

離島は来る度に...
離島は来る度に...


長距離を走り樹液場に到着する。早速樹液を確認してみるとコクワ♀しか確認できなかった。一応近くに仕掛けたフルーツトラップも確認するが、何も来てなかった。・・・自分の場合、広い対馬で限られたポイントしか押さえてないので、“対馬=探索”というより“対馬=ドライブ”という感じになってしまっている。

樹液にコクワ♀
樹液にコクワ♀



港に目が行くとイカ釣り漁船が停泊している。このイカ釣り用のライトを見ると、昨年のr.matsudaさんとのライトトラップを思い出す。今思い出しても本当に良い経験をさせて頂いた。自分も機会があれば灯火セットを購入して離島で試みたいという野望もある。

イカ釣り漁船
イカ釣り漁船



時間帯が昼ということで昼食にする事にした。対馬らしい食べ物として「対州そば」を選択した。対馬特産の蕎麦粉を使用したもので風味が強いといわれている。個人的な感想としては、美味しいがコシの無さ過ぎ感が特徴と思われる。

対州そば
対州そば




昼食後、探索を再開する。やはりというべきか今回もチョウセンヒラタの姿を確認できてないので、なんとか個体を確認してみたいのが本音である。それにしてもどこに居るのだろうか?感覚的には八丈島のハチジョウヒラタも個人的に難儀しているが、チョウセンヒラタも同様に感じる。簡単に見つけている人も居るのだろうが、“へっぽこ”には高い壁に感じている。

午後の探索
午後の探索


午後の探索を始めて数時間。・・・なかなか成果が出ない。一度山を下りて平地での探索に切り替える。対馬には田んぼが多くあり、本土の様にその周辺にクヌギが生えている場所もあったりするので確認してみるが、チョウセンヒラタの姿は無い。

対馬には田んぼがある
対馬には田んぼがある



崖に黒いロープの様なものが動いているので良く見ると、大きなアオダイショウであった。昔は難なく触れたのだが、最近は少し気持ち悪いと感じる様になってしまった。・・・ピュアな心を失ってしまったのだろうか?

巨大なアオダイショウ
巨大なアオダイショウ



・・・結局、午後の探索は時間ばかりが過ぎて、全く何も確認できないまま夕暮れを迎えてしまった。もしかすると、この程度の内容であれば探索記にするほどでは無いのかも知れないが、これも“へっぽこ”の現状として記しておきたい。

対馬の夕暮れ
対馬の夕暮れ




夜の帳が下り、夕食を取ろうと市街地を移動すると、前回までは「ほっかほっか亭」だった場所が「ほっともっと」に変わっている。CMで見掛けたステーキ弁当を食べてみたが、なかなか良かった。

夕食を購入
夕食を購入


夕食後、まずはフルーツトラップの確認から行っていく。直置きにしておいたバナナを確認してみると、何故か糞虫が来ていた。糞虫というくらいなので糞に集まるものだと思っていたが、バナナを堪能している様であった。

糞虫が来ている...
糞虫が来ている...



とりあえずフルーツトラップを回りながら樹液場も確認していく。すると樹液場には中型のツシマヒラタ♂が来ていた。昨晩もそうであったが樹液場の風景というのは、何ともいえない癒される想いがある。暫くの間ライトを当てて見入ってしまったが、明かりを嫌い逃げ出した個体を見て我に返った。

樹液を吸うツシマヒラタ♂
樹液を吸うツシマヒラタ♂



他の樹にも小型のツシマヒラタ♂の姿が確認できた。今回の遠征ではまだ70_クラスの個体を確認してないが、小型であっても魅力と存在感のあるクワガタだと感じる。

別のツシマヒラタ♂
別のツシマヒラタ♂


対馬の夜間探索はフルーツトラップの見回りと樹液場の確認がメインであったが、可能性を求め外灯や自販機の明かりなども確認してみる。思えば、数年前の対馬遠征時に外灯下でツシマカブリモドキを見た事を思い出す。・・・最近はあまり見掛けないのは気のせいだろうか?

自販機もチェックしてみる
自販機もチェックしてみる



山間部にひと際明るい外灯があるので車を停める。蛾も多く集まっているので少し期待感を持ってチェックしてみる。

外灯を確認してみる
外灯を確認してみる



・・・すると大型のツシマヒラタ♂の亡骸を発見した。東京在住の自分の中で“ヒラタが外灯に集まる”という感覚があまり無いので、これは自分なりに興味深いものを感じた。ある話では関西より西ではヒラタは外灯に集まりやすいとも聞いた事があったが、どうなのだろう?

外灯下にツシマヒラタ♂の亡骸
外灯下にツシマヒラタ♂の亡骸



その後もフルーツトラップの見回りをして行くが、今晩は全くクワガタの姿を確認できない。残念ながら本日の探索を終了しようと車に戻ろうとすると、手持ちのLEDライト向ってクワガタが飛来した。確認するとノコ♀であった。ある意味ライトトラップなのかも知れないと感じ、対馬ではあまり見掛けないノコという事もあって嬉しさを感じた。・・・とりあえず今日の締めとして探索を終了する事にした。

LEDライトにノコ♀飛来
LEDライトにノコ♀飛来




・・・宿に戻り、ノートに今日1日の内容をまとめる。しかし結びとしては「今日もチョウセンヒラタを確認する事が出来なかった...。」という表記になってしまった。明日は対馬遠征の最終日。もしかするとラストの対馬遠征になってしまうかも知れないので、“へっぽこ”なりに頑張ってみたい。



成績ツシマヒラタ♂×2 ノコ♀×1 コクワ♂×3 ♀×2
(確認後、最終日に全てリリース)

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