2008.05.11(日)へっぽこ遠征in伊豆諸島(2日目)
東京都・八丈島 9:00AM 暴風雨 14℃ (寒い) 同行者:あ〜さん、ポンさん、カンさん


八丈島遠征、2日目の朝。

目覚まし時計で目が覚めたというより、窓の打ちつける強い風雨の音で目が覚めた。とりあえず窓の外を見てみるが、“予想通り”の悪天候である。・・・正直な所、昨日よりも天候は悪化している印象を受ける。

やはり悪天候...
やはり悪天候...



昨日の疲れもあってか、朝食が進まない。・・・あ〜さんは朝からガッツリ食べている。明らかに体調の良さを見て感じる。あ〜さんは、この1ヶ月でかなり体を絞り込み、“体調管理を徹底”してシーズンインしている。これは全ての面で素晴らしい事であって、見習わなくてはならない。私は筋トレを欠かさず行っているものの、この2ヶ月でウェイトオーバーを感じていたので、意識して行きたいと思う。ベストな体調管理を行っていけば、私生活含め“確実に良い流れ”になるはずである。ここでもあ〜さんに良い刺激を頂く事ができた。



・・・朝食後、ポンさんとカンさんと合流する。お二方とも部屋&食事など宿に満足されていたので、次回の宿はこちらにしたいと思う。

ポンさん、カンさんと合流
ポンさん、カンさんと合流



合流後、残された時間が限られているのでレンタカーを走らせる。それにしても皆一様に天候の話題ばかりになってしまう。今日は夕方の便で羽田に戻る訳だが、現状を見た限りでは過去の離島経験を踏まえても、かなりの厳しさを感じてしまう。特に羽田⇔八丈島間は“欠航しやすい”ので、なお更である...。




フィールドに向かうが正直な所、採集する状況とは思えないほど、風雨は強くそして寒い...。とりあえずフィールドの画像を得ようとデジカメを取り出すが、昨日からズブ濡れになってしまった事で、もはやまともに撮影できないほどダメージを受けている。液晶の状態も悪く、レンズのピントも合わなくなってしまった。・・・カンさんのデジカメも同様の様子であった。

デジカメの調子が悪い
デジカメの調子が悪い



この状況下なので、今日の探索は4人があまり離れない位置を確保しながら採集を行う事にした。・・・林道を進んでいくが、もうこれは台風直撃の中を歩くかのごとく歩を進めていく。ポンさんカンさんが地元の方に聞いた話によると、この八丈島では“超強風時には、牛が飛ばされる”というほど激しいのである。・・・小柄なポンさんカンさんは、何かにつかまっていなければ、冗談ではなく“飛ばされてしまうのではないか?”と思うほど、凄まじい暴風雨である。まさにあ〜隊長の下、“へっぽこ”&“ヌーブラヤッホー”の探検隊は探索を開始する。

台風並みの暴風雨
台風並みの暴風雨



雰囲気のありそうな場所を探していく。・・・風の音とは、樹が揺れる音、竹がきしむ音、葉が風を切る音...。気を許すと全てが恐怖に感じるので、気を確かに目的意識を強く意識し歩を進めていく。・・・そんなあまりに雲の流れが速い中、時折厚い雲の切れ目から薄日が漏れる瞬間がある。一瞬、天候の回復を期待するが、無常にもすぐに厚い雲に覆われてしまう。

天候の回復は厳しい...
天候の回復は厳しい...


・・・暫く歩を進め、それなりの倒木を見つけた。すでに大雨にて水浸し状態であるが、可能性を求めて裏返してみる。

それなりの倒木
それなりの倒木



倒木を除けると“透明感”のある幼虫が確認できた。それはすぐにハチジョウネブトの幼虫であると理解できた。画像を得ようとデジカメを取り出すが、やはり調子が悪い。写真を撮っても画像がボヤけてしまうのである。・・・採集記・命の自分にとって、ますます致命的な状況になりつつあった。

ハチジョウネブトの幼虫
ハチジョウネブトの幼虫



とりあえず、ハチジョウネブト幼虫の確認できた倒木を調査したものの、それ以上の確認には至らなかった。・・・はずであった。・・・しかし、私がその場を立ち去った後、ポンさんが上記の倒木を“再確認”すると、なんとハチジョウネブトの成虫が現われたのであった。・・・やはり“私の目は節穴”である事が、より証明される事になってしまった。・・・情けない。

すぐにポンさんが...
すぐにポンさんが...



そんな中、自分はどうにかチビクワガタを確認する事が出来た。これがハチジョウネブトの成虫だったら何倍も嬉しかったが、今の自分にはチビしか確認出来ない。これが現実である

なんとかチビクワ
なんとかチビクワ


その後、場所を移動しながら可能性を求めていく。途中、見晴らしの良い場所に出たが、どうみても天候の回復を窺うことは出来なかった。

どうなる...?
どうなる...?



レンタカーを進めていくと、悪天候を象徴するかのように川は増水し、林道にまで増水した流れが押し寄せていた。

道が川になっている
道が川になっている



思わず、カッパ姿である事を理由に、ポンさんと共に荒行の如く滝に打たれてみようかと思ったが、あまりの水流の強さにヘタレてしまった...。

突入を試みたが・・・
突入を試みたが...


その後も雰囲気の良さそうな場所にて探索を行う。・・・こんな日でもチビクワだけは確認できるのだから、この八丈島はまさに“チビ王国”なのであろう。

チビしか確認できない
チビしか確認できない



探索を続けている内に海に出てしまった。・・・当然、海は大シケで大波に飲み込まれそうで恐怖を感じる。しかし世の中には“モノ好き”がいるもので、こんな悪天候の中でも釣りを楽しんでる人が居る。・・・正直「どんな神経してるんだ!」とあ〜さん達と話すが、考えてみれば“自分達もそんな状況下で探索を楽しんでいる”ので、人に事は言えないかも知れない...。

海も大荒れ
海も大荒れ


・・・時刻は昼時を告げているので、昼食を取る事にした。気温の低い中、探索を続けていたので温かい物を食べようと蕎麦屋に入る事にした。悪天候であっても私達の他にも、この八丈島には観光客は居る訳で、その人たちも数名昼食を取る為に店を訪れていた。なので、意外と店内は混み合っている。・・・昨日は空港内にて明日葉そばを食べたので、今回は特に八丈島との関連性はないものの、カツカレーを食べる事にした。・・・本当は“カレーのみ”の味を楽しみたいので、普段は福神漬けを抜いてもらう所であったが、言い忘れてしまった。・・・運ばれてきたカレーは、いかにも家庭的な感じで美味しかった。・・・和める一時であった。

家庭的なカツカレー
家庭的なカツカレー




昼食後、飛行機の時間まで最後の探索を行う。天候的に状況はかなり悪いものの、4人とも“飛行機は飛び、帰宅する”意識は高い。なので、悪天候であっても飛行機の間に合う様にスケジュールを立てていく。・・・とりあえず今まで足を運んでない場所に標準を定め、クワガタ採集に可能性を求めていく。

最後の探索を試みる
最後の探索を試みる



気のせいか、イタチや鳥など動物の姿も僅かであるが確認できる。・・・もしかすると天候回復などの傾向の表れなのかも知れない。途中、タブの様な樹を見つけたので、カンさんと共に「南西諸島ならヒラタ居そう...」と確認していくが、残念ながら確認には至らなかった。天候が良くて、もう少し時間があればフルーツトラップも面白いのかも知れない。

・・・ドルクス居ない
・・・ドルクス居ない



・・・残り時間が迫ってきた。最後は思い思いの場所にて探索を進める。今日のこの悪天候では正直な所、採集も飛行機もかなりの厳しさも感じる中で改めて考えてみると、あ〜さん、ポンさん、カンさんと共に離島採集を行っている現状は奇跡だと思うし、これだけでも自分なりに達成感は大いあったと思えた。

可能性を求めて...
可能性を求めて...



・・・楽しい時間はあっという間に過ぎてしまい、とうとう空港に向かう時間になってしまった。4人はレンタカーに集合し、荷物を整理すべく一度宿に戻る事にした。




・・・宿に戻り身支度を整える。その合間に宿の方の話を聞くと「夕方の便は風の向きが悪くないので、少し無理してでも飛ぶと思います!」と、非常に勇気付けられるコメントを戴けた。・・・しかし今までの離島経験上、空港にて“飛行機が滑走路に着陸するまで”全く安心できないので、状況が整うまで不安感も伴う。

気のせいか、低かった雲も多少なりとも見晴らしが良くなってきたので、自分の中での振り子は“帰れそう!”に傾きつつあった。そしてあ〜さんが、帰りの荷物を少しでも軽減しようと段ボール箱に遠征用品を詰め込み、荷造りは終わった。


・・・全ては順調に進んでいると思われた。















 ・・・しか〜し






















またもやあの悪夢が甦った・・・
















↓ダークゾーン↓


 ・・・宿から出てきた、あ〜さんが放った
衝撃の一言

     
「全便欠航確定!」


 あ〜さんが、嗚呼さんに見えた。


 ・・・この時点で様々な事が脳裏を駆け巡る。・・・まず
ヤバイのは明日の仕事であった。

 ・・・この時期に欠航は考えてなかったので、
大事な大事な大事な大事な商談を入れていたのであった。

 ・・・しかし、この状況下で自分の事だけ考えても仕方ない。お三方だって大丈夫であるはずがない。

 ・・・とにかく明日の飛行機を押さえない事には、ますます状況は悪くなるので、空港に向かい手続き変更を行う事にした。


 ・・・空港に到着すると、すでに明日以降の変更手続きを行っている観光客がいる。


 ・・・案内板を見ると“欠航”の文字が表示されている。

欠航です
欠航です



 過去に何度も経験しているので“へっぽこ”なりに多少免疫があるが、お三方には相当な精神的ダメージがあると思う。

 自分だけでなく、あ〜さん、ポンさん、カンさんも“明日の仕事”という点では、簡単に済む話でないことも容易に想像がつく。


 ・・・とにかく、明日の変更手続きを行う。

 ・・・しかし、運が悪いというか、すでに明日の便も
最終便しか空席が残っておらず、更に3席しか確保できないと言う。


 空港職員と交渉してみるが、状況は変わらない...。

 ・・・とりあえず保険的に明日の最終便3席確保したものの、登録上あ〜さんだけが帰れない形になってしまう。

 それでは全く意味がない。


 “4人同時に少しでも早い便にて帰れる手段”を考え、明日の朝一番からキャンセル待ちを行う事にした。


 上手く行く事を考え、後はレンタカーの延長と宿の手配を行う。


 ここで素晴らしい事にポンさんが、“良い方の宿”にて4人分の部屋確保を行って下さった。ポンさんに大感謝である!

 これで、暴風雨の中での野宿は無くなる所か、最高の宿に宿泊できる事になった。


 ・・・レンタカーも無事に延長できたので、今日の内に出来ることは全て行ったので、宿に戻る事になった。


 “良い方の宿”にチェックインし部屋に入ると、やはり前日の宿より数段こちらの方が“良い宿”である事が判る。

 ・・・とりあえず個人的に済ませなければならない事を行う。

荒れる海...
荒れる海...




 ・・・その後、バタバタしながら夕食の時間を迎える。

 再び4人で合流後、宿の離れにあるレストランにて“想像以上”の美味しい夕食を頂き、やっとホッとできた。

 夕食時にあ〜さん、ポンさん、カンさんの鉄人級の採集話を伺う事が出来て、もの凄く良い時間を過ごす事ができた。

 おそらく、これほどまでに“贅沢で勉強になる”楽しいディナーは、今のこの瞬間しか感じる事の出来ない貴重な一時であった。


 ・・・自分の部屋に戻り、再び携帯電話を手にする。

携帯の充電が無くなるまで話す...
携帯の充電が無くなるまで話す...



 ・・・暫くし、携帯電話を切る。

 窓の外は如何なものか?とカーテンを開けてみるが、暴風雨は一向に弱まる気配すら感じられず、激しく雨が窓を打ち付けている。

窓の外は大荒れ
窓の外は大荒れ



 ・・・横になるとすぐに睡魔が襲ってきた。

 不安の中、意識が遠のいていくのだが、不思議な感覚もある。

 「このメンバーでの“ダークゾーン”なら、一生の思い出になるのかな?」 不謹慎ながらそう思ってしまった。



 ・・・一体、明日はどうなるのであろうか?



成績:チビクワ×5

(上記の成績は、魔琴分のみ。確認後、全てリリース。 あ〜さんの採集内容は、あ〜さんのクワガタ採集記をご覧になって下さい。)
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