2007.07.08(日)へっぽこ遠征in対馬(3日目)
長崎県・対馬 9:30AM 曇り 23℃ (蒸し暑い)

・・・対馬遠征、最終日。

目覚めと共に反射的に窓の外を見る。・・・やはり天候は芳しくない。
一昨年もそうであったが、梅雨の末期という事で“いつ大雨になってもおかしくない”状況なので、常に天候が気になってしまう。

また天気は悪い...
また天気は悪い...


今日も“元気”な韓国人観光客の中で朝食を取る。最終日の今日は、遂に話しかけられてしまった...。
残念ながら何を言っているのか全く分からなかったが、お互い通じないと見るや“愛想笑い”だけの残して国際交流に努めた。



朝食を取った後は飛行機の時間まで、フルーツトラップの回収と出来る限り探索を行いたいと思い、早めに宿をチェックアウトしレンタカーを走らせる。トラップ設置場所に向かう途中、何名かの採集者を見掛ける。梅雨明け前と言ってもそれなりの採集者は対馬入りしているのが窺える。
・・・チョウセンヒラタは確認できているのだろうか?結局、未だにチョウセンヒラタを確認できていない自分にとって、この対馬遠征“最後の目標”になっている。

森に入る
森に入る



それにしてもこの対馬でも“フルーツトラップの残骸”は多く確認できる。自分の採集記ではこの様な光景を何度も載せているが、もしかすると“書かない事”で表向きにしない事も出来るかも知れない。しかし私は、この様な光景が続く限りは“各採集者の意識を高めて欲しい”為に採集記を通して訴えて行きたいと思う。楽しい採集をいつまでも続けられる様に、自分で仕掛けたトラップは必ず回収して頂きたい。

トラップの残骸
トラップの残骸



とりあえず自分が仕掛けたフルーツトラップを回収していく。今までの経験から言うと、この“フルーツトラップ回収時”にクワガタが付いている可能性が高いので、最終日はトラップを回収しながら最後の”採集確認”が楽しめる。・・・しかし、今回もこの対馬遠征でパイントラップには何も来る事が無かった...。

パイントラップには何も来なかった...
パイントラップには何も来なかった...



その後バナナトラップも“確認&回収作業”を行っていく。・・・が、今回の対馬遠征では結局の所、カブトムシやカナブン以外は集まってくれなかった。設置場所が悪いのか?焼酎との調合などレシピが悪いのか? 一昨年は多くのツシマヒラタが集まっただけに期待ハズレになってしまった。
何事も予定通りに行く事は少ないので、この辺りは今後の課題として“へっぽこ”なりに研究して行きたいと感じている。

バナナトラップにも何も来なかった...
バナナトラップにも何も来なかった...



昨晩、ツクツクホウシの羽化シーンに出くわしたのを思い出した。「流石にもう居ないだろう。」と感じたものの、親近感の湧く個体だったので観に行ってみた。すると主は既にどこかに飛び去っており、抜け殻のみが残されてあった。・・・少しホッとする瞬間でもあった。

昨晩の抜け殻
昨晩の抜け殻



その後もフルーツトラップの回収と共に、気になる場所を探索して行く。・・・すると、ある場所に樹の名前の書いた札が掛けてあったが、そこにはハングル語も表記されていた。やはりここは対馬。韓国と九州に挟まれた島なので、島の至る場所でハングルの文字を見掛ける。

お国柄が出ている
お国柄が出ている



それにしても天候は一向に回復しない。こうなると帰りの飛行機が無事に飛んでくれるのか、非常に心配になってくる。時折、携帯のネットで対馬空港の運行状況なども確認してみるが、とりあえず今の所は正常に運行している様である。・・・たた、自分の乗るひとつ前までは正常でも、急に自分の番になって“欠航”といったパターンは多々経験しているので安心はしていない...。

天候は悪い
天候は悪い


・・・そう言って気にしていても仕方が無いので、時間まで悔いの無い様に意識を切り替えていく。


とりあえず、昨日ツシマヒラタを確認した標高の低い場所に行ってみる事にした。昨日は昼・夜共に確認していた場所だけに、このタイミングで観ても期待は出来ないと思っていたが、洞の中にツシマヒラタ♂が潜んでいた。個体としては中型であるが最終日に確認できた事が嬉しい。ツシマヒラタの場合、大型個体に拘らなければ、個体数は多いと思われるので市街地から少し離れれば個体の確認は、それほど難しくないのだろう。

隠れるツシマヒラタ♂
隠れるツシマヒラタ♂



ツシマヒラタ確認に気を良くして、その周辺も確認して行くとネブト♂♀のペアが樹液に集まっていた。この対馬のネブトは特に亜種扱いになっていないが、東京に住む者にとっては、ネブトのペアが樹液に集まる光景が観られるだけでも嬉しいものである。

対馬・ネブトペア
対馬・ネブトペア



更にその樹液場のすぐ上の洞には、別のネブト♂が佇んでいた。やはり対馬ではかなりの個体数が生息しているのが窺える。小さいながらも非常に“魅力的”なクワガタであると感じる。

潜むネブト♂
潜むネブト♂



更なるネブトが確認できないか確認していると、樹の根元からコカブトが出てきた。個人的にそれほど嬉しい確認ではないが、対馬では自分なりに初の確認となったので、とりあえずは良しとしておきたい。

コカブトも確認
コカブトも確認




・・・この3日間の対馬遠征で採集した個体を“全てリリース”する時間が来た。


採集までのプロセスを楽しむのが自分のスタイルなので、採集個体のリリースと言うのはいつもながらの事である。今後も自分なりのスタイルで採集を楽しんでいきたいと思っている。採集した全ての個体に感謝しながら、採集したポイントに移動しながらリリースしていく。

3日間の個体を全て“リリース”する
3日間の個体を全て“リリース”する



ひと通り“リリース作業”が終わった頃に一息つくと、道端には懐かしさを感じる“無人販売店”を見掛けた。一皿の価格も非常に安い!
ふと感じたのは、自分が住んでいる東京では“この様”な販売方法は難しい様な気もした。離島や(良い意味で)田舎だからこそ“信頼関係”が成り立つ場所でないと、この様な販売スタイルは成り立たないと感じる。(注意書きが“ハングル語”であった事が、対馬らしい。)

注意書きもハングル語
注意書きもハングル語



リリース作業を行いながら“自分の仕掛けた”フルーツトラップも全て回収した。
未回収のトラップは、その場で残り続けてしまうので、その後の景観を損ねてしまう。また、現地の方とのトラブルにも成りかねないので、仕掛けた採集者は“回収(廃棄)までが義務”なので、どんな理由があるにしても回収を行って欲しい。

フルーツトラップは全て回収!
フルーツトラップは全て回収!




撤収作業も無事に済んだので、レンタカーを返却し対馬空港に向かう。

初日のドタバタがあっただけに、帰りも一筋縄では行かないと思ったが、意外?にも空の便は順調の様であった。いつもであれば運行状況の備考欄に「天候調査中」といった文字が入っているのだが、今回は全く問題無い様であった。

“備考”が重要になってくる!
“備考”が重要になってくる!



ほぼ予定通り、帰りの便は滑走路に現われた。人というのは勝手なもので、来る時には散々な目に遭いながらも、帰りが順調だと何か物足りなさを期待してしまう...。順調に越した事はないのだが、ある意味、離島という夢の島から現実に戻る瞬間を認めたくないのかも知れない...。

帰りは全て順調に
帰りは全て順調に



帰りの便は定刻通りに対馬を発った。

今回で2度目となった対馬遠征であったが、個人的には楽しい遠征となった。対馬に着くまでのトラブルも遠征ならではの事だと消化しつつ、対馬入りした後は少ない時間ながらもツシマヒラタを確認できたので良かったと思う。ただ、今回もチョウセンヒラタを確認する事が出来なかった事と、キンオニに関しても、もう少し時期を遅らせるなどして野外活動を確認してみたいとも思うので、次回のチャンスがあればまた探索を行ってみたいと思う。

ありがとう対馬!!
ありがとう対馬!!



・・・ただ、次回の遠征時は何とか“もらい事故”だけは遭遇したくないものである。



成績ツシマヒラタ♂×1 ネブト♂×2 ♀×1 スジ♂×1 コクワ♂×1 ♀×1 コカブト×1
(3日間の確認個体は、全てリリース)

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