ご注意!

2015年5月1日、石垣市条例で、チャイロマルバネクワガタヤエヤママルバネクワガタヤエヤマノコギリクワガタ採集禁止となりました。
下記、採集記は規制以前のものです。


2006.11.04(土)へっぽこ遠征in八重山列島
沖縄県・石垣島 9:00AM 曇り 24℃(涼しい)

2006年離島採集、最後の朝。

今日はどう言う訳か、夜明け前に目が覚めてしまった。昨日の就寝時間を考えると寝不足感もあるが、それを上回る何かが起床させたのだろう。

夜明け前の石垣島
夜明け前の石垣島



自分はタバコを吸わないので、昨日買っておいた飲み物を飲みながらボンヤリする。「今日が今年最後の採集か...。もしかすると自分にとっては、最後の離島遠征になるかも知れないなぁ」・・・何となくそう感じた。



宿の朝食を済ませ、身支度を整えてから宿をチェックアウトする。そしてレンタカーを走らせ山に向かう。この時期の八重山は、本土より随分遅くまで日の入りが遅い(日が長い)反面、日の出も遅い。朝の7時を回った辺りでやっと明るくなってきた。

辺りが明るくなってきた
辺りが明るくなってきた


離島を訪れると、その島を代表する様な“注意標識”を良く見掛ける。対馬であれば“ツシマヤマネコ注意”、奄美大島であれば“アマミノクロウサギ注意”など、この石垣島では“カンムリワシ注意”や“セマルハコガメ注意”などを良く見掛ける。実際にクワガタを探索している途中、その様な標識の対象物を見かける事も少なくない。

偶に見掛ける猛禽類
偶に見掛ける猛禽類



まずはチャイロマルバネを確認したいと思い、ススキをチェックして行く。どうしても図鑑などで見掛ける“ススキにとまるチャイロマルバネ”の画像を得たいのである。・・・しかし、気温も低く風も強いので、虫そのものをあまり見かけない。本来であれば蝶の乱舞も観られるはずだと思っていたが、やはり塩害の影響が出ているのだろうか?

チャマルが付いていないかススキを確認
チャマルが付いていないかススキを確認


チャマルをチェックしながら、他の樹も確認していくと蝶の休んでいる姿があった。やはり気温か?湿度か?太陽の有無か?理由は分からないが、虫にとって条件はあまり良くないらしい。良く良く考えてみれば、昨日から空はどんよりしているが、これは台湾沖に台風が停滞しており、その影響が出ている模様である。少なからずとも虫に影響はあるのであろう...。

虫は活発でない
虫は活発でない



・・・全くチャイロマルバネを確認できないまま時間だけが過ぎていく。


少しテンションが下がり始めたが、ふと何気なく樹の幹を見ると黒い塊が見えた気がした。 クロカタゾウムシか?と思い、そのままスルー使用かと思ったが「・・・クロカタゾウムシにしては、ちょっと大きいなぁ」と感じ、改めて確認してみると...。

枝の向こう側に何か居る?
枝の向こう側に何か居る?



サキシマヒラタ♂が樹液を吸っていた!・・・・・石垣島ではヤエヤママルバネがメインとなるので、フルーツトラップの発想が殆ど無い。その様な中で石垣島で樹液を吸っているクワガタの風景が、どこか自分の中では飛んでいたので正直驚いた。しかしそのギャップが“普通に樹液を吸っている姿”に感動を覚えた。なんと言うか、自分の知識が浅いと言うか、クワガタの世界が奥深いと言うか、まだまだフィールドに出て勉強になる事は多い。“南西諸島=フルーツトラップ”というのが今や常識化しているが、本来の姿は“自然体での姿”である。自分が設置したフルーツトラップにクワガタが集まってくれるのも感動するが、それ以上に樹液に集まるクワガタの姿こそ本来の姿として、自分自身の今後の課題にして行きたい。

樹液を吸っている!
樹液を吸っている!



撮影用に幹の裏側に回ろうと思ったが、ちょうど崖になっており簡単に回り込めない。腕だけ裏に回してデジカメで画像を得ようと試みるが、なかなか思う様な画像を得られない。かなりの数のシャッターを切ってやっとそれらしい画像を得られた(下記画像)。・・・この間、なぜかサキシマヒラタは全く逃げようともせず、じっとしていた。個体を観ると随分と泥が付いている。幹の根元の泥と同じ色なので、少しだけ根元を探してみたが他の個体は確認できなかった。このサキシマヒラタ♂も、そのままリリースした。

石垣島・サキシマヒラタ♂
石垣島・サキシマヒラタ♂


・・・何とかサキシマヒラタは確認できたので、チャイロマルバネ探索に重点を置く。昨年は“へっぽこ”なりに少数ではあったが、チャイロマルバネを林道や側溝に個体を確認する事が出来たが、2006年の発生状況はどうなのであろう?現状、亡骸ですら確認できない状況を見ると“良くない年”なのかも知れない。塩害の影響もあるのだろうか?・・・諦めてしまったら、そこまでなので、可能性を信じて確認していく。

側溝も確認していく
側溝も確認していく



ほとんど虫の姿が確認できない中、イワサキゼミだけは個体数も多く盛んに鳴いている。本土では聞く事のない鳴き声で鳴いているので、この様な部分でも離島を感じる事が出来る。思えば11月になっても盛んに鳴くセミというのは、本土の者から見れば不思議なものである。

・・・鳴き声ばかりは聞いてみないと分からないと思うので、、、動画にて

11月のセミ
11月のセミ



先月に石垣島を訪れた際も強く感じたが、枯れている樹が多い。やはり台風によって受けた塩害の影響は、暫く尾を引きそうに窺える。昨年は多く確認できたリュウキュウアサギマダラやスジグロカバマダラなどの蝶が、ほんの少し舞っているのが確認できる程度で、石垣島の本来の姿とは程遠い。

相変わらず枯れている樹が多い
相変わらず枯れている樹が多い



・・・それにしてもチャイロマルバネの亡骸すら見付ける事が出来ない。今年は全く発生していないのだろうか?

“へっぽこ”故に探しきれてないのかも知れないが、昨年それなりに生体や亡骸を確認できていたので、少なくとも昨年よりは状況として、発生状況はマイナスの方向だと思われる。・・・残念。


時間帯も昼を過ぎていたので、とりあえず市街地に戻り昼食にする事にした。適当に車を走らせていると“八重山そば専門店”なる店があるので、せっかくなので寄ってみた。店内は混み合っていて、なかなかオーダーを取りに来ない。・・・しかしオーダーを取りに来たら1〜2分で料理が出てきた!?。・・・本当に合ってるのか? 色々と?が多くイマイチだった。

八重山そば
八重山そば




・・・昼食後、飛行機の時間まで最後の探索を試みる。居ないだろうと思われる場所でも、意外に甲虫は確認できたりするので雰囲気のありそうな場所は立ち寄ってみる。ふと黒い物体が林道脇に見えたので確認してみると、タイワンカブトの亡骸だった。タイワンカブト(しかも亡骸)という事で、それほど嬉しいという訳ではないが、“この周辺に個体が生息している”というキーワードーにはなるので、次回以降の手掛かりにはなると思う。南西諸島と言っても11月。夜になればそれなりに気温も下がり涼しくもなる。石垣島では冬でも数は少なくなるものの、1年中クワガタの姿が観れると書物で見た事があったが、やはり初夏に比べれば格段に虫の数は少ないだろう。

タイワンカブト・パーツ
タイワンカブト・パーツ



・・・結局、時間一杯まで探索したがサキシマヒラタ♂×1頭の確認に終わってしまった。


レンタカーを返却し、石垣空港に向かう。

思えば今回の遠征は仕事終了後に羽田空港に向かい、石垣島に飛んだ。運良くピンポイントで、ヤエヤママルバネ♂を確認する事が出来、翌日には与那国島に飛んだ。そして念願のヨナグニマルバネ♂をジャングルの中を7時間以上もさまよって確認し、そしてリリースする事も出来た。更に翌日には石垣島に戻り探索。チャイロマルバネこそは確認できなかったが、最終日にサキシマヒラタ♂を確認できた。・・・普通に見れば“遠征を行うクワガタ採集者”として、採集内容はショッパイにも程があるかも知れないが、個人的には満足している。


 「さぁ、東京へ帰ろう!」


どういう訳か、帰りの飛行機の座席がワンランク上の“クラスJ”になったのは嬉しい誤算だった!

2006年“へっぽこ採集記”終了!!
2006年“へっぽこ採集記”終了!!



・・・東京に戻って、暫くは冬眠かな。



成績サキシマヒラタ♀×1
(確認後、リリース)

嗚呼、2007年の樹液シーズンが待ち遠しい・・・。

採集目次に戻る