2005.06.11(土)へっぽこ遠征in奄美群島(2日目)
鹿児島県・沖永良部島 1:00PM 雨 27℃(昼間は蒸し暑く、夜は涼しい)

昨晩は色々あり過ぎた...。

8時に目覚ましが鳴り、一応予定通りに起きる。しかし、体中が痛いのと寝不足で全く覇気が無い...。外を見ると晴れている。予報では雨と聞いていたので少々驚いた。それにしても日差しが強い。寝不足の目には眩しすぎる...。面倒ながらも朝食を食べる。

晴れている!!
晴れている!!



・・・朝食後それでも、どうしても眠いのであと数時間休む事にした。


・・・数時間経った。目が覚めた。外を見た。


雨だった...。

雨になった・・・
雨になった...



・・・何だか2日目も、良くない事が起こる様な気がした。




時間は昼時になってしまったが、眠気はなくなったので探索開始。ただ、雨足は強くなる一方だ...。まずはレンタカーを走らせ、昨晩の“現場”に行ってみる。洞を下から窺ってみるが、昼間という事もあり“謎クワ”の姿は見えない。おそらく洞の奥深くで眠っているのだろう。とりあえず、レンタカーの屋根に上るのは自重し、改めて夜に来る事にした。

昨晩の“問題樹”
昨晩の“問題樹”



所でこの樹木は、何という名前なのだろう?葉はクヌギっぽいが幹は全く違う。更に同じ樹木は他にも多く見受けられるが、この樹のみオキノエラブヒラタが2頭集まっていた点が不明である。よく確認しても特に樹液は出ておらず、上部の洞以外は他の樹木と差がない気がする。・・・勉強不足で情けない。

不明樹
不明樹



とりあえずフルーツトラップを巡回してみる。しかしと言うか、やはりクワガタの姿はない。オキノエラブノコ辺りが付いていれば、間違いなくベストショットのチャンスであろうが、付いているのは昨日同様のマイマイとアリばかりである。そんな中、タテハチョウが美味しそうに吸っているトラップもあった。画としては良いが、やはりクワガタの付いている画像を得たい所である。

ルリタテハは来るが・・・
タテハは来るが...



時間があるので、海岸線なども探索してみる。やはり南国という事で、海岸線には「アダンの実」が多く群生している。人的に植えられたものか分からないが、この実を見ると“南西諸島”のイメージを強く感じる。場所によってはアダンの実にクワガタが付くという話を聞いた事があるで、一応確認をしてみたが、それらしい雰囲気は無さそうだった。もう少し時期が遅くなれば変わってくるのかも知れない。

アダンの実
アダンの実



沖永良部島では島内の至る所で、ヤギを見掛ける。縄で繋がれている所を見ると放牧状態だと思うが、時間の経過を忘れる「長閑」な風景である。・・・いずれ“ヤギ汁”になるのであろうか?

長閑である
長閑である



日の入り近くまで、数回のトラップ巡回や各方面へ樹木の確認を行った。・・・しかし全く成果の出ないまま、時間だけが過ぎていく...。



少々疲れが出てきたので、夕食をとる事にした。地元料理を謳っている店があったので入ってみた。「沖縄そば」があったので注文した。出てきた「沖永良部産の沖縄そば」は、さつま揚げがのっている。場所柄、沖縄にかなり近い場所に位置するが、一応は鹿児島県という表現なのだろうか。

ちょっと変わった「沖縄そば」
ちょっと変わった「沖縄そば」




夕食後は、本格的に夜回りを開始する。トラップ巡回もしたい所であるが、やはり何といっても昨晩の“超・元凶、謎クワ”の確認がしたい。・・・到着後、今回は流石に“エンジンをかけたままの状態”をしっかりと確認した上で活動に入る。下から懐中電灯で確認してみると、昨晩と同じ洞の辺りに“謎クワ”の姿が見えた。今度は迷う事無く?レンタカーの屋根に上る。洞を確認すると“謎クワ”は、昨晩の様に深い洞の奥ではなく、手前の浅い場所にたたずんでいる。このチャンスを逃す手はない!意地でも“成敗”してみせる!!掻き出し棒で格闘を始める。

すぐに成敗できた!!・・・1〜2分の短期決着だった。

左奥に潜んでいる
左奥に潜んでいる



“超・元凶”を確認すると、52.1_のオキノエラブヒラタ♂であった。今回の遠征は、この個体との一騎打ちといっても良いほど、この2日間バトルを繰り広げたが、昨日の前哨戦がものをいったのか、今回は意外なほどあっさりと成敗できた。それでも2日間かかって洞のクワガタと格闘し、これほど集中して1頭のクワガタを意識したのも初めてであった。充実感を感じる。

オキノエラブヒラタ、成敗!!
オキノエラブヒラタ、成敗!!



その反面、非常に悔しいのは、2頭のオキノエラブヒラタが居る樹木にも拘らず、洞の僅か2メートル下に仕掛けた“へっぽこトラップ”には全く来た形跡が無い。書物で「オキノエラブヒラタは果実トラップが、やや効き難い」と見た覚えがある。“やや”という表現に何故か憤りを感じる!(自分に腕が無いだけなのに...)

“全く効かない”であれば、諦めが付くのだが...。なかなか上手くいかないものだ。

“熟れた果実屋”に寄ってくれ〜!
“熟れた果実屋”に寄ってくれ〜!



“成敗”したオキノエラブヒラタを改めて眺めてみる。まずは沖永良部産の特徴である“大顎裏側の微毛”を確認してみると、昨日の個体以上にハッキリと微毛の状態が窺える。この様に遠方に住むクワガタに、特徴があればあるほど遠征を実感する。

微毛あり!
微毛あり!



更に昨日気になった、大顎の湾曲具合であるが、やはり随分と下方向に向いていると感じる。オキノエラブヒラタの特徴なのだろうか?洞の中に居ても、妙に大顎が邪魔の様に窺えた。やはり、仕様なのだろうか?

大顎の湾曲具合
大顎の湾曲具合




結果から見れば、2日間共にオキノエラブヒラタを確認(成敗!)する事が出来たが、実は一箇所の樹木からしかクワガタは確認できていない。幾つか設置した“フルーツトラップ”も成果が出ない。南国ならではの採集方法なので、是非とも“自前トラップ”に来てくれるクワガタを確認してみたいので、明日以降も可能性を信じて確認していきたい。遠征最終日となる明日は、トラップ回収の他に時間の許す限り、まだ行った事のない場所にも足を運んでみて、何とか他のクワガタも確認してみたい。



成績オキノエラブヒラタ♂×1
(確認後、最終日に全てリリース)

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